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Family 115

こんにちは。(#^.^#)

本日も『Family』です。🎶

それではどうぞ~✴


本日は後ほど『月夜に‥』と『Fly High』のお引越しを予定しております。



私信です
☆様
こんにちは~✴
コメントありがとうございます。😆
珍しく親子二人の時間です。(#^.^#)
男同士なのでベタベタする事はないと思いますが
有意義な時間を過ごせるはずです。🎵


ア○○ィ○○ョーク様
こんにちは。(#^.^#)
コメントありがとうございます。😆
健君‥NYでお父さんと遭遇してしまいました❗😆💕✨
色々と悩んでいる様子の健君ですが
彼は司パパのような強引さはないようで
意外にじっくりつくしちゃんタイプかもしれませんね。🎵
まだ若い二人なので司パパもじっくりと見守っている感じです。♥








翌朝、起きると父さんはすっかり出かける準備をして
リビングで新聞を読みながら珈琲を飲んでいた


「おはようございます」

「あぁ、飯の準備出来てんぞ。
さっさと食え!」


「あっ、うん‥」


テーブルの上には少し焦げたベーコンと
目玉が潰れた目玉焼きとトーストされたパン


「これって父さんが作ってくれたの?」


「あぁ、ちょっと焦げちまったけどな」


「かなり焦げてるよ」


ベーコンをフォークでちょっと持ち上げてみる


「うるせぇーよ!
さっさと食え!」


「うん、ありがと父さん」


「おぅ!それ食ったら出るぞ!」


「分かった」


父さんが作ってくれた朝食はお世辞にも美味しいとは言えなかったけれど
普段は家の中で縦の物を横にもしない父さんが
俺の為にわざわざ作ってくれた朝食

高校生の俺にはちょっとくすぐったい


「なにニヤニヤしてんだよ?!
気持ち悪ぃな!」


「だって‥父さんと二人っきりって初めてだからさ‥」


「初めてじゃねぇーぞ!
お前は小さかったから覚えてねぇだろーけど2回目だ!」


「へっ?そうなの?」





ロンドンでつくしとの二人っきりの時間を堪能していた俺に
NYでのトラブルの連絡が入り
つくしと日本に帰る予定を変更して
急遽NYへと飛んだ


トラブル自体は大した事はなく
俺の到着を待たず解決したが
事後処理の為、1週間程滞在する事になった


空港からオフィスに顔を出し
真夜中過ぎ、部屋に戻ると
健が居やがった


なにやってんだ?の問いに何かを誤魔化すように答えた健


大方、日本で俺と顔を合わせたくなかったんだろうけれど
逃げた先が一人でNYってのに笑っちまう

俺ならつくしを拉致してでも連れて
誰も居ない場所に行くのに
こいつは一人で自分が一番落ち着く場所に来やがる!


NYはお前にとって居心地のいい場所だろうけど
俺のテリトリーでもあんだよ!

逃げるなら全力で逃げ切れ!ってとこだけど
そもそも逃げる必要なんてねぇーぞ!

双子の事にしても健が泣かせたなんて本気で思っていないし
あの電話の後、心配になったつくしが双子に電話した時には

“すぅがたけぅをガンてしたら
たけぅがメッってしたの”

と泣いていた本当の理由を話し

“お兄ちゃんにごめんなさいした?”


“ちた!”


“ほんと?”


“ちてない‥ごめんちゃい”


“お兄ちゃんに言いなさい”


なんて会話を交わしていた


そんな健がまだ今の双子よりも小さかった時
3日間だけ俺と二人っきりだったことがある

予定日より早く産まれた翼

出産後にはタマとつくしのお袋さんが手伝いにくる予定になっていたが
予定日の一週間前の真夜中に陣痛が始まり
寝ている健を抱えて病院へと向かった

翌朝、目が覚めた時にはつくしと俺は分娩室に入っていて
健は屋敷のメイドが見ていた

目覚めた時には知らない場所にいて
俺もつくしも居ない状況にパニクって
泣きわめいていた健は翼が産まれ
俺が分娩室から出てくるまでの2時間程泣き続けていて
貧血の症状が出ていたつくしが念のため入院していた3日間
少しでも俺の姿が見えないと泣きわめきお手上げ状態だった

俺以外の人間は受け付けず
泣きながら”ママ、ママ”と俺の顔を見ながら連呼していた健と過ごした3日間

当然、仕事にはならず

ガッツリと健に振り回された3日間だった


「全く覚えてない」


「だろーな!お前、まだ3歳になってなかったからな!」


あの頃の健は常につくしにべったりで
寝ても覚めてもママ、ママ、ママだった

偏食というよりはまだ好き嫌いが多いってレベルで
覚え始めた言葉は日本語と英語のチャンポンで
俺はこいつが何言ってんのかさっぱりで
いつもつくしが翻訳してくれていた

大人しくあまり危険な事はしなかったが
歳相応に活発でよく笑いよく話していた

そんな俺とつくしの愛情を独り占めしていた健に
2歳にして最大のライバルである翼が現れた

こいつがまた絵に描いたような悪ガキで
こいつが触ったオモチャは全部壊れるし
クレヨンを持たせれば紙には書かず
部屋中至るところが落書きだらけで
一時期、つくしは翼の手が届く所に紙を貼りまくっていたし
鼻の穴にブルーベリーを詰めて取れなくなり
つくしを慌てさせたりと翼に関してはこんな思い出ばかりだ

健は翼が産まれた当初は思いっきり赤ちゃん返りして
終わったはずなのに翼が授乳していると
翼を押し退けつくしの胸にかぶりついてやがった

つくしが翼に構うのが気に入らなくて
つくしが翼を抱いていたら自分もつくしに抱っこをせがみ
俺が抱いていたら俺にせがみと
翼の面倒はほとんどタマか屋敷から来たメイドが見ていた


当たり前だがあの頃の健は自分の欲望に忠実で
喜怒哀楽がはっきりとしていて俺達の前では剥き出しの子供だったのに

いつの間にか‥

成長するにつれて俺達を困らせるような問題行動もしなくなり
口数も少なくなり妙に落ち着いた
小生意気なガキに成長しやがって

つくしは正反対の翼に気を取られる事が多く
赤ちゃん返り以降、あまり手のかからなかった健は
決してほったらかしにしていた訳じゃないが
気づいたら大きくなっていたって感じだ


「お前、最近、小さく纏まりすぎじゃねぇ?」


「ん?‥なにが?」


トーストにかぶりついていた健が
俺の言葉に顔を上げた


「全部がだよ!」


「全部?」


「あぁ、なに悩んでんのか知んねぇーけど
グダグダ悩んでてもしょーがねぇーだろ?」


「グダグダなんて‥してるつもりはないけどさ‥」


「それがグダグダしてるっつーつんだよ!
なぁ、健?道は一つじゃねぇーぞ!
将来だって一つじゃねぇ!
なんでもこうしなきゃって決めつけて考えんな!」


「決めつけてはないけど‥」


「決めつけてんだよ!
健!お前の夢を叶える為の道は一つじゃねぇ!
頭でグダグダ考えんな!行動してみろ!小さく纏まんな!」


「‥父さんみたいに?」


「あぁ、そうだ!
だけど俺の真似しろとは言ってねぇーぞ!
お前はお前のやり方で壁をぶち壊してやれ!」


「うん‥わ、分かった」


「おぅ!だったらとりあえずそれさっさと食え!
そろそろ行くぞ!」


「分かった!」






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kirakira
Posted bykirakira

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