Day Light 3
Day Lightの続きです♪
このお話しなんだかつくちゃんがつくしちゃんらしくなく
暗い感じですが!楽しんでいただけているでしょうか?
さて本日は事態が急展開しています❗
オリキャラも登場します。
お時間のある時にでもどうぞ🎶
あの日、俺は久々に日本へ出張していた
この出張は元々ババァの予定に入っていた仕事だったけれど
ババァはカナダのバンクーバーに新しく建築中のホテルでトラブルが起き
その対応の為に急遽バンクーバーへ飛んでしまい
日本での仕事が俺へと回ってきた
予定は一週間
この事自体取り立てて異質な事では無い
急な出張やスケジュール変更なんて日常茶飯事だから
疑問に感じる事は無く日本へ向かった
日本での仕事の合間でも時差を考え
少しの時間を作り牧野とは連絡を取っていた
出張も5日目
その日も会議と会議のほんの僅かな時間を見計らって牧野に電話を掛けていた
話した内容はデートの誘い
日本で土産を買って帰るから
日曜日に何処かで待ち合わせしようと誘った
今にして思えばあの日の牧野は最初から少し様子は変だった
デートの誘いは俺にしてみれば当然の流れ
牧野がOKしてくれるかドキドキしながらも
さりげなくデートに誘ってみた
電話口の牧野は戸惑っているように返事を言い淀みしばらく沈黙が続いた
俺は彼女を説得するように
けど重くならないよう
軽い口調でなんとか牧野からOKの返事を引き出そうと必死だった
会話をしていた時間は10分少しぐらいだったと思う
なかなかOKしてくれない牧野に焦って追い詰めるような事はしたくないと思いつつも
やはり焦りが出てしまったのだろう
牧野はどうしてもOKしてくれなかった
そればかりかもう俺とは会えないとか
自分には幸せになる権利は無いだとか
電話の向こうの牧野は話している内にだんだんと興奮し始めてしまった
牧野がその内に何か危うい物を秘めているのは感じていたけれど
取り乱し泣きながら話すこんな牧野は初めてだった
きちんと落ち着かせ話しを聞いてやる事が出来ればよかったのだけれど会議の時間が迫っていた
この時の俺には彼女を落ち着かせる時間も
ちゃんと話しを聞いてやる時間もなかった
俺は後にこの事を後悔する事になるなんて知らずに
また連絡するからと電話を終わらせていた
時差がもどかしい・・・
あれ以降、暇を見つけて電話を掛けても牧野に繋がる事は無く
胸の奥に言いようの無い不安を抱いたまま俺はNYへと戻ってきた
NYに戻ってからも何度も牧野の携帯に連絡をしているけれど
一度も繋がる事は無く
そればかりか電源が切られたままになっているようで
呼び出し音さえ鳴らなくなってしまった
NYに戻ってからは急に決まった一週間の出張の為にスケジュールはタイトなまま
分刻みで入れられている予定をこなすのが精一杯で
牧野の事は気になっていたけれど動く事が出来ないでいた
時間が過ぎるのが早い
NYに戻って早くも一週間が経ってしまった
今夜は少し早めに仕事を終える事が出来そうだから
夜にでも牧野の部屋へ直接出向いてみようと考えていた矢先の出来事だった
取引先との会食に出掛ける為
道明寺ビルのエントランスに横付けされた車に乗り込もうとした時
脇の植え込みからいきなり男が飛び出してきた
俺に飛び掛かろとして手が届く寸前でSPに取り押さえられた男
俺も別のSPにガードされ車へと押し込まれる
「Mr.道明寺!俺はジャック・ブレナン。
つくしの元亭主だ!彼女の事で話しがある!頼む!聞いてくれ!」
牧野の元ダンナだと?!
押し込まれた車の中からSPを押し退け地面に押さえつけられている男を見ると
男はなんとかSPから逃れようと抵抗を続けていた
「オイ!その男を放してやれ!」
俺をガードするように立ちはだかるSPを押し退け車から体を半分程出し
SPに指示をすると
完全に警戒を解いたわけではないSPが
男の腕を掴みそのまま引っ張りあげた
立ち上がり目の前に立った男はノーネクタイで
髪は乱れスーツもヨレヨレの情けない姿で顔には疲れが出ていた
「時間が無いからとにかく乗れ!
話しは車の中で聞く!」
隣にいた秘書は何か言いたげな表情を浮かべたがそれは無視し
秘書とSPは別の車に乗るように指示して
とりあえず男をリムジンに乗せた

応援ありがとうございます。♪