月夜に 24
こんにちは。(#^.^#)
お引越しです。🎶
それではどうぞ~✴
歩美さんは手を振りながら急ぎ足で地下鉄の入り口へ向って歩き始めた
私は彼女がいなくなって正直、少しホッとしている
歩美さんの事は好きだが今の私は家族以外の人と深く関わる事が苦手だ
「ハァ~」
あきらを睨みながら
ため息をついていると・・・・
「どうしたんだよ?ため息なんかついて?」
「だって・・・・」
「あっ!もしかして、お前、本当にヤキモチ妬いてんのか?
まぁ~こんなにかっこいい兄貴じゃ、気持ちも分からないわけじゃないけどな。」
ニヤニヤしながら私を見ているあきら・・・
「ハァ~本当に自信過剰なのもそこまで行くと見事よね!」
「だから、いつも言ってるだろ、過剰じゃなくて真実なんだよ!
お前な~俺はこう見えてもけっこうモテるんだぜ」
「知ってるわよ。あきらお兄ぃちゃまがモテることは充分承知しております」
「お前なぁ~、お兄ぃちゃまなんて呼ぶなよ!気持ち悪ぃな!」
「いいじゃない。だって本当のことでしょ?
ねぇ、お兄ぃちゃま」
今度は睨んでる・・・・・
「・・・もういい、やめてくれ」
「でもね、歩美さんにあんな言い方したら彼女、勘違いしちゃうわよ?
いいの?あきら、好きな人がいるんでしょ?」
私は以前、彼に聞いた事があった
パリに来てからは彼にお付き合いをしている女性がいるような気配はなかった
日本に居る頃には結構、夜、遊びに出かけたりデートしていたのに
それがパリに来てからはぱったりと無くなっていた
私が付き合ってる人いないのと聞いた時も彼の答えは好きな人はいる
完全に片思いだけどな
と言って笑っていた
あれから何年か経っているがその気持ちは変わっていないように思えていたから
「大丈夫だよ。それにあんなのは挨拶みたいなもんだしな」
「本当にそう思ってるの。ねぇ、私、歩美さんの事好きなんだから
あきらにその気が無いなら変に気を持たせるような事言わないでよ」
「分かってる、気をつけるよ。
それより、そろそろ行くか?」
「うん。ねぇ、少し買い物してもいい?」
「あぁ、何買うんだ?」
「画材屋さんに行きたいの」
「車で行くか?」
「いい・・・近くだから歩く」
「そっか、じゃぁ行くぞ!」
カフェを出て二人並んでパリの街を歩き始める
いつからだろう?
あきらは私と歩く時は必ず手を繋いでくる
「ねぇ、どうしていつも手つないで歩くの?」
「お前がいつもボーッと歩いてるだろ。
だからお前が迷子にならにように、だよ!」
何よそれ・・・!
迷子って・・・
私を一体いくつだと思ってるのよ!
もう、頭にくる!
そんな事考えて手繋いでたって言うわけ?
「ふ~ん、でも私、迷子になった事なんてないけど?」
「それは、いつも俺が手をつないでやってるからだろ?
感謝しろよ!」
「・・・つないでやってる・・って!いいわよ、一人で歩けるから、離してよ!
いい歳して兄と手つないで歩いてる人なんていないわよ!恥ずかしいでしょ!」
「なんだよ、お前照れてんのか?」
「そんなんじゃないわよ!
いい歳してお兄ちゃんと手繋いで歩いてる人なんていないわよ!」
「ここにいる」
「だから、恥ずかしいから離してって言ってるの!」
「ヤダね!俺は全然恥ずかしくないからいいんだよ。
お前、変に意識しすぎなんじゃないの?俺はお兄ぃちゃまなんだろ?
だったらいいじゃん。」
「も~バカ!あきら!」
「いいからさっさと歩けよ!」
あ~この鈍感女・・記憶が無くてもこの性質だけは変化がないらしい
でも、今はこいつのこの鈍感さに感謝しないとな…
もしこいつが俺の本当の気持ちに気付いたらきっと家の中でも意識しまくって
やりにくくてしかたないだろうからな…
「ところでお前はどうなんだ?
好きな奴とかいるのか?」
「好きな人はいるわよ」
「へっ・・誰だよ!?そいつどんな奴なんだ?」
あっさりといると答えた櫻に俺は柄にも無く慌てていた
「ちょっと急に何興奮してんのよ!?私が好きなのは雛でしょあきらもそうだし、
お父様達にお母様もそれに双子ちゃん達もみんな好きよ」
「なんだよ・・そうじゃなくて、俺は付き合いたいって思う奴とかいるのかって聞いてるんだよ?!」
「それは・・ないっていうかそんなの有り得ない」
「どうして?」
「だって、私、子供いるし記憶だって無いし・・
ほら、あれだよ・・いちいち説明するのってめんどうじゃない、いろいろと・・」
「お前、何に遠慮してんだ?」
「遠慮なんてしてないけど‥何だろう?誰かを愛する気持ちも
忘れちゃったのかもしれないね‥よく分かんないんだ。
あっ!でもね私、今すっごく幸せだよ!
雛もいるしあきらも居てくれるし仕事だってあるし大学にだって通ってる。
もうこれ以上何もいらないよ」
「そっか、お前今幸せなのか‥よかったな」
「うん、全部あきらのおかげだよ、感謝してるの。
あの時、私を見つけてくれたのがあきらじゃなかったら
きっと今ごろこんなに幸せだって感じてなかったかもしれないしね。
だから、ありがとうね、あきら」
「う~やっぱ今日のお前気持ち悪ぃ~!」
「ちょっと、なによ!真面目に話してるのに!」
「だって、お前が素直にありがとうなんて言うから
ぜってー明日雨降るぞ!」
「もういいよ!」
俺との会話は櫻は大抵、最後は拗ねて横を向いてしまう
少し頬を膨らませながらソッポを向いたままの櫻と
陽の傾きかけたパリの街を歩いて行く
歩美との約束通り俺が彼女の作品のモデルを務める
場所は屋敷のスタジオで櫻がアシスタントをつとめるらしい
櫻は朝からライトを用意したり何かと忙しくしている
最初は反対していたのに今では一番張り切っている・・・大丈夫か?
なるべく自然にしていてくださいと言われ
ほとんどカメラの前に座っているだけだったが
俺のモデルぶりは完璧だったと自負している
これは俺が勝手に思ってるだけだが・・
撮影会も無事終了しテラスに移動してお茶を飲んでいると
また彼女がとんでもない事を言い始めた
「ねぇあきら?あなた本格的にモデルやったら?」
歩美の言葉に俺より先に櫻が反応した
「ちょっ、ちょっと!歩美さん変な事言わないで下さい!」
「どうして?櫻だってあきらさんがモデルっていいと思わない?」
「全然、思わない。
この程度の顔ならそこら辺にいっぱいいるわよ」
「オイ!この程度ってなんだよ?仮にも俺は兄貴だぞ!」
「だから本当の事言ってあげてるんじゃない!」
「お前なぁ~、本当の事って・・俺は今の言葉ずっげぇ傷ついたぞ!」
「そっ、じゃぁこれ以上バカな事言わないわよね?
それにモデルなんてしてる時間無いでしょ?」
「分かってるよ、そんな事!」
「じゃぁ、私の専属モデルっていうのはどう?」
「専属モデル?」
「私の作品だけのモデルって事だけど、ダメ?
それぐらいならいいでしょ?たまには私にも櫻の大切なお兄ちゃま貸してよ」
「それ、本気で言ってるんですか?」
「私はいつでも本気だけど、どう?」
「う~ん・・そう言う事なら、ふつつかな兄ですが末永くよろしくお願いします」
俺を無視して勝手に話しが進んでいる
櫻はふざけて歩美に頭を下げている・・
「やった~!ありがとうっ、櫻~!」
「おい!俺の意見は聞いてもらえないのか?」
「何?断るの?」
「櫻、お前さっきまでムリだとか言ってたじゃないか?」
「そうよ、プロのモデルはムリだけど歩美さん専属のモデルなら
時間的にもなんとかなるんじゃない?」
「じゃぁ、決まりね!そう言う事でよろしくね」
「分かったよ」
俺は基本的に女の意見には逆らわないことにしている・・
この二人、強引な方じゃないが気が付くと彼女達のペースに巻き込まれてしまっている事が多い、
俺は軽く両手を挙げて降参のポーズを取りながら櫻が笑顔ならそれでいいと考えていた
「それじゃぁ、私はそろそろ帰るわね。
写真出来たら櫻にもあげるね」
「う~ん・・・どうしようかなぁ・?」
「どうして?櫻の大好きなお兄さんの写真だよ?」
「歩美さんの写真は欲しいけど、あきらがモデルだって言うのがねぇ~・・」
「俺は欲しいな、どうせなら等身大パネルかなんかにして櫻の部屋にでも飾るか?」
「悪趣味~!そんな物置かれたら毎晩悪夢にうなされるわよ。
やめてよね~冗談じゃない!」
「フフフフッ・・・本当に二人って仲いいわね?うらやましい」
「歩美さん、仲良くなんかないですよ!私がいじめられてるだけです!」
「俺がいじめられてるの間違いだろ?」
「フフフフッ…ほら、やっぱり仲いいでしょ?
それじゃぁ、私は帰りますね。今日はありがとうございました。」
「こちらこそ、楽しかったよ」
「歩美さん、気をつけてね」
「うん、それじゃぁ!櫻ちゃん、また学校でね。
さようなら」
櫻が歩美を送って玄関まで付いて行った後、俺はテラスで一人、
これから櫻に話さなければいけない大切な話を考えていた
櫻がデザインした子供服が好評で日本のデパートでの取り扱いが決まり、
それに合わせて俺は櫻と雛を連れて日本に一時帰国する事が決まっていた
その事を伝えなければならなかった

応援ありがとうございます。
お引越しです。🎶
それではどうぞ~✴
歩美さんは手を振りながら急ぎ足で地下鉄の入り口へ向って歩き始めた
私は彼女がいなくなって正直、少しホッとしている
歩美さんの事は好きだが今の私は家族以外の人と深く関わる事が苦手だ
「ハァ~」
あきらを睨みながら
ため息をついていると・・・・
「どうしたんだよ?ため息なんかついて?」
「だって・・・・」
「あっ!もしかして、お前、本当にヤキモチ妬いてんのか?
まぁ~こんなにかっこいい兄貴じゃ、気持ちも分からないわけじゃないけどな。」
ニヤニヤしながら私を見ているあきら・・・
「ハァ~本当に自信過剰なのもそこまで行くと見事よね!」
「だから、いつも言ってるだろ、過剰じゃなくて真実なんだよ!
お前な~俺はこう見えてもけっこうモテるんだぜ」
「知ってるわよ。あきらお兄ぃちゃまがモテることは充分承知しております」
「お前なぁ~、お兄ぃちゃまなんて呼ぶなよ!気持ち悪ぃな!」
「いいじゃない。だって本当のことでしょ?
ねぇ、お兄ぃちゃま」
今度は睨んでる・・・・・
「・・・もういい、やめてくれ」
「でもね、歩美さんにあんな言い方したら彼女、勘違いしちゃうわよ?
いいの?あきら、好きな人がいるんでしょ?」
私は以前、彼に聞いた事があった
パリに来てからは彼にお付き合いをしている女性がいるような気配はなかった
日本に居る頃には結構、夜、遊びに出かけたりデートしていたのに
それがパリに来てからはぱったりと無くなっていた
私が付き合ってる人いないのと聞いた時も彼の答えは好きな人はいる
完全に片思いだけどな
と言って笑っていた
あれから何年か経っているがその気持ちは変わっていないように思えていたから
「大丈夫だよ。それにあんなのは挨拶みたいなもんだしな」
「本当にそう思ってるの。ねぇ、私、歩美さんの事好きなんだから
あきらにその気が無いなら変に気を持たせるような事言わないでよ」
「分かってる、気をつけるよ。
それより、そろそろ行くか?」
「うん。ねぇ、少し買い物してもいい?」
「あぁ、何買うんだ?」
「画材屋さんに行きたいの」
「車で行くか?」
「いい・・・近くだから歩く」
「そっか、じゃぁ行くぞ!」
カフェを出て二人並んでパリの街を歩き始める
いつからだろう?
あきらは私と歩く時は必ず手を繋いでくる
「ねぇ、どうしていつも手つないで歩くの?」
「お前がいつもボーッと歩いてるだろ。
だからお前が迷子にならにように、だよ!」
何よそれ・・・!
迷子って・・・
私を一体いくつだと思ってるのよ!
もう、頭にくる!
そんな事考えて手繋いでたって言うわけ?
「ふ~ん、でも私、迷子になった事なんてないけど?」
「それは、いつも俺が手をつないでやってるからだろ?
感謝しろよ!」
「・・・つないでやってる・・って!いいわよ、一人で歩けるから、離してよ!
いい歳して兄と手つないで歩いてる人なんていないわよ!恥ずかしいでしょ!」
「なんだよ、お前照れてんのか?」
「そんなんじゃないわよ!
いい歳してお兄ちゃんと手繋いで歩いてる人なんていないわよ!」
「ここにいる」
「だから、恥ずかしいから離してって言ってるの!」
「ヤダね!俺は全然恥ずかしくないからいいんだよ。
お前、変に意識しすぎなんじゃないの?俺はお兄ぃちゃまなんだろ?
だったらいいじゃん。」
「も~バカ!あきら!」
「いいからさっさと歩けよ!」
あ~この鈍感女・・記憶が無くてもこの性質だけは変化がないらしい
でも、今はこいつのこの鈍感さに感謝しないとな…
もしこいつが俺の本当の気持ちに気付いたらきっと家の中でも意識しまくって
やりにくくてしかたないだろうからな…
「ところでお前はどうなんだ?
好きな奴とかいるのか?」
「好きな人はいるわよ」
「へっ・・誰だよ!?そいつどんな奴なんだ?」
あっさりといると答えた櫻に俺は柄にも無く慌てていた
「ちょっと急に何興奮してんのよ!?私が好きなのは雛でしょあきらもそうだし、
お父様達にお母様もそれに双子ちゃん達もみんな好きよ」
「なんだよ・・そうじゃなくて、俺は付き合いたいって思う奴とかいるのかって聞いてるんだよ?!」
「それは・・ないっていうかそんなの有り得ない」
「どうして?」
「だって、私、子供いるし記憶だって無いし・・
ほら、あれだよ・・いちいち説明するのってめんどうじゃない、いろいろと・・」
「お前、何に遠慮してんだ?」
「遠慮なんてしてないけど‥何だろう?誰かを愛する気持ちも
忘れちゃったのかもしれないね‥よく分かんないんだ。
あっ!でもね私、今すっごく幸せだよ!
雛もいるしあきらも居てくれるし仕事だってあるし大学にだって通ってる。
もうこれ以上何もいらないよ」
「そっか、お前今幸せなのか‥よかったな」
「うん、全部あきらのおかげだよ、感謝してるの。
あの時、私を見つけてくれたのがあきらじゃなかったら
きっと今ごろこんなに幸せだって感じてなかったかもしれないしね。
だから、ありがとうね、あきら」
「う~やっぱ今日のお前気持ち悪ぃ~!」
「ちょっと、なによ!真面目に話してるのに!」
「だって、お前が素直にありがとうなんて言うから
ぜってー明日雨降るぞ!」
「もういいよ!」
俺との会話は櫻は大抵、最後は拗ねて横を向いてしまう
少し頬を膨らませながらソッポを向いたままの櫻と
陽の傾きかけたパリの街を歩いて行く
歩美との約束通り俺が彼女の作品のモデルを務める
場所は屋敷のスタジオで櫻がアシスタントをつとめるらしい
櫻は朝からライトを用意したり何かと忙しくしている
最初は反対していたのに今では一番張り切っている・・・大丈夫か?
なるべく自然にしていてくださいと言われ
ほとんどカメラの前に座っているだけだったが
俺のモデルぶりは完璧だったと自負している
これは俺が勝手に思ってるだけだが・・
撮影会も無事終了しテラスに移動してお茶を飲んでいると
また彼女がとんでもない事を言い始めた
「ねぇあきら?あなた本格的にモデルやったら?」
歩美の言葉に俺より先に櫻が反応した
「ちょっ、ちょっと!歩美さん変な事言わないで下さい!」
「どうして?櫻だってあきらさんがモデルっていいと思わない?」
「全然、思わない。
この程度の顔ならそこら辺にいっぱいいるわよ」
「オイ!この程度ってなんだよ?仮にも俺は兄貴だぞ!」
「だから本当の事言ってあげてるんじゃない!」
「お前なぁ~、本当の事って・・俺は今の言葉ずっげぇ傷ついたぞ!」
「そっ、じゃぁこれ以上バカな事言わないわよね?
それにモデルなんてしてる時間無いでしょ?」
「分かってるよ、そんな事!」
「じゃぁ、私の専属モデルっていうのはどう?」
「専属モデル?」
「私の作品だけのモデルって事だけど、ダメ?
それぐらいならいいでしょ?たまには私にも櫻の大切なお兄ちゃま貸してよ」
「それ、本気で言ってるんですか?」
「私はいつでも本気だけど、どう?」
「う~ん・・そう言う事なら、ふつつかな兄ですが末永くよろしくお願いします」
俺を無視して勝手に話しが進んでいる
櫻はふざけて歩美に頭を下げている・・
「やった~!ありがとうっ、櫻~!」
「おい!俺の意見は聞いてもらえないのか?」
「何?断るの?」
「櫻、お前さっきまでムリだとか言ってたじゃないか?」
「そうよ、プロのモデルはムリだけど歩美さん専属のモデルなら
時間的にもなんとかなるんじゃない?」
「じゃぁ、決まりね!そう言う事でよろしくね」
「分かったよ」
俺は基本的に女の意見には逆らわないことにしている・・
この二人、強引な方じゃないが気が付くと彼女達のペースに巻き込まれてしまっている事が多い、
俺は軽く両手を挙げて降参のポーズを取りながら櫻が笑顔ならそれでいいと考えていた
「それじゃぁ、私はそろそろ帰るわね。
写真出来たら櫻にもあげるね」
「う~ん・・・どうしようかなぁ・?」
「どうして?櫻の大好きなお兄さんの写真だよ?」
「歩美さんの写真は欲しいけど、あきらがモデルだって言うのがねぇ~・・」
「俺は欲しいな、どうせなら等身大パネルかなんかにして櫻の部屋にでも飾るか?」
「悪趣味~!そんな物置かれたら毎晩悪夢にうなされるわよ。
やめてよね~冗談じゃない!」
「フフフフッ・・・本当に二人って仲いいわね?うらやましい」
「歩美さん、仲良くなんかないですよ!私がいじめられてるだけです!」
「俺がいじめられてるの間違いだろ?」
「フフフフッ…ほら、やっぱり仲いいでしょ?
それじゃぁ、私は帰りますね。今日はありがとうございました。」
「こちらこそ、楽しかったよ」
「歩美さん、気をつけてね」
「うん、それじゃぁ!櫻ちゃん、また学校でね。
さようなら」
櫻が歩美を送って玄関まで付いて行った後、俺はテラスで一人、
これから櫻に話さなければいけない大切な話を考えていた
櫻がデザインした子供服が好評で日本のデパートでの取り扱いが決まり、
それに合わせて俺は櫻と雛を連れて日本に一時帰国する事が決まっていた
その事を伝えなければならなかった

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