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月夜に 28

こんにちは。🎵
お引越しです。🎶
それではどうぞ~✴



道明寺邸

あきら達が帰国した同じ日に司もNYから帰国していた


「よぅ!やっと帰ってきたか!」

「おう、総二郎!お前一人か?」

「いや、後で類も来るってよ」

「そうか。あきらはどうしてる?」

「あいつも今日、日本に帰ってきてる」

「来ないのか?」

「ああ、連絡したけど明日早いからやめとくってよ」

「なんだよ?!
 久しぶりに帰ってきたんだからちょっとぐらい顔見せろってんだ!」

「まぁ~あいつも3週間程こっちに居るって言ってたから
 その内会えるだろ?それまで俺と類で我慢しとけよ!」

「なんだそれ?」

類が少し遅れてやって来た

司がNYへ行ってしまってから日本でこうやって揃うのは久しぶりだった

「よぉ!遅かったな!」


「そう?これでも急いで仕事終わらせて来たんだけど。
 あきらは?」


「今日は無理だってよ」

「ふ~ん。で、司はいつまで日本にいるの?」


「今月一杯の予定だけど、長引くかもな」

「じゃぁ、滋達も呼んで食事にでも行くか?」

「ああ。俺もあいつらに会いたいしな」

「じゃぁ総二郎、連絡しといてね」

「俺は連絡係か?」

「いいじゃん、総二郎、司の元婚約者と付き合ってるんでしょ?」

「えっ!お前らいつの間に?」

「あっ・・・おぅ、まだ言ってなかったな。
 半年程前からなんかそんな事になってんだ・・」

「マジなのか?」

「ああ、今回はマジだ」

「へぇ~お前がねぇ」

「そう言うお前こそどうなんだよ?
 向こうでいい女いたか?」

「はぁ~?!そんなもんいるわけねぇだろうが!
 俺はあいつ以外の女なんて興味ねえんだよ!」

「そうか‥でも、一体いつまで探し続けるつもりだ?」

「そんなもん決まってるだろうが、見つかるまでだよ!」

「なぁ、司、見つかるまでってもう6年になるんだぜ。
 牧野が居なくなってから6年も経つのに未だに手掛かりすら見つかんねぇ。
 これからどうするつもりだよ?
 それに、もし見つかったとしてもあいつ一人じゃないかもしれねぇんだぞ?
 俺達の知らない誰かと幸せにやってるかもしれない。そうなった時、お前どうするんだ?」


「分かんねぇよ!そんな事・・考えたくねぇんだよ!!」


「だけどな可能性としては充分考えられる事だぞ。
 だから牧野が見つかって、あいつが幸せならもう手を出すなよ!」

「・・・・・・・」


黙り込んでしまった司に変わって類が口を開いた

「ねぇ、総二郎?
 なんで急にそんな事言い出すの?」


「急じゃねぇよ!桜子に言われてずっと考えてたんだよ!」

「三条が?
 何て言ってたの?」

「あいつ≪先輩 名前変ってるってことないですかね?≫って言ったんだよ。
 その時は滋が≪何言ってんのよ!≫って怒って終わったんだけど
 よく考えてみるとそれも有り得るなって思ったんだよ」

「俺はそうは思わないよ。もし牧野が何らかの理由で名前が変わってても、
 そんなのちょっと調べれば分かることじゃない」

「そんな事どうでもいいんだよ!」

怒鳴り声を上げたのは司だった

額に青筋を立てながら総二郎を睨らみつけている

「・・・司」

「たとえ、名前が変わってたとしても俺はもう一度あいつに会いたいんだよ!
会って謝りたいんだよ!それに今、どこにいるかも分かんねぇのに
あいつが幸せかどうかも分かんねぇだろうが!?
さっきから仮定の話ばっかしやがって!
俺はそんな話聞くために帰ってきたんじゃねぇんだよ!」


「分かってるよ」


「ねぇ、この話もう終わりにしない?
司だってちゃんと分かってるよ。
もし司が牧野の幸せを考えずに行動したら今度こそ俺が許さないから。
分かってるよね?司?」

「あぁ・・・・」

なぁ・・牧野・・・・今何処にいるんだ?

なぁ・・牧野・・・・今誰かと一緒なのか?

なぁ・・牧野・・・・もう俺のことなんて忘れたのか?

なぁ・・牧野・・・・俺はどうすればいい?

なぁ・・牧野・・・・教えてくれよ・・・・・





翌日、美作邸

目が覚めた時、一瞬自分が何処にいるのか分からなかった

アレ・・?

ここ・・どこだっけ・・・?

ゆっくりと目が慣れてくると同時に意識も覚醒してくる

あっ・・・そうか・・昨日日本に帰ってきたんだ・・

今、何時だろ?

ベッドサイドにある時計を見ると時計の針は7時を指していた

少し胃のあたりが痛い気がする・・・

シャワーでも浴びてすっきりしよう

シャワーを浴び着替えをすませてダイニングへと降りて行くと
あきらと雛はすで朝食を食べはじめていた

「おはよう。あきら、雛。」

「ママ~、おはよう~」

「おはよう」

あきらは読んでいた新聞から視線だけを上げて答えている

「雛、今日はおじい様達とお約束してるんでしょ?
早く朝ごはん済ませてお出かけする用意しなさい」

「は~い」

「ところで、雛は今日どこへ行くんだ?」

「う~ん、ナイショ!」

「ナイショ・・・なのか?」

「そう、ナイショだよ!」

「ハハハ・・そうか」

私も軽く食事を済ませ、まだ新聞を読んでいるあきらに


「あなたも新聞読んでないで早く済ませちゃってね」

「分かってるよ」

「雛、早くお着替えしてらっしゃい」

「は~い」


相変わらず騒々しい・・・

パリでも日本でも櫻の朝は変わらないらしい

時計を見るとそろそろ9時になる

読んでいた新聞を折りたたみ

「そろそろ行こうか」

「そうね。じゃぁ、私バッグ取ってくる!」

「あぁ、玄関で待ってるよ」

雛を連れて玄関に出るとあきらのスポーツカーが止まっていた


「あなたが運転するの?」

「あぁ、そうだよ、早く乗れ。!」


そう言って助手席と後部座席のドアを開けると
後部座席にはスポーツカーには似つかわしくない雛の為にキッズシートが備え付けてあった
キッズシートに雛を乗せ私は助手席に乗り込むとあきらはゆっくりと車を発進させた

雛を乗せている時の彼の運転はものすごく慎重だ

彼が運転する車がゆっくりと東京の街に走り出す

雛は初めての東京の街並みを歓声を上げながら眺めているけれど

私は・・・・

久しぶりに見る東京の街並みに目をやりながらぼんやりとしていた

赤信号で止まったあきらがカーオーディオのスイッチを入れた
FMラジオから流れてきた音楽に聞き覚えがあった

何の曲だろう・・?

聞いた事があるような気がする・・・

いつ聞いたのかそれすらも思い出せないまましばらくその曲に耳を傾けていた

街中の渋滞もそれほどではなく40分程でメープルホテルに着いた

車を地下の駐車場に止めエレベーターでロビーのある1階へあがる

私の少し前を歩いているあきらと雛は手を繋いで歩いている

後から見ているとまるで本当の親子のようだ

無邪気に手を繋いで話しながら歩いている二人を見ていると

なんだかうらやましくなってくる





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kirakira
Posted bykirakira

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