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Fly High 31

こんばんは。🎵
お引越しです。🎶
それではどうぞ~✴



マットがビーチへと出て行った後

入れ替わるようにプールサイドに司がやって来た

「よぉ!」

「ああ・・」

「どうしたんだ?」

「・・俺、明日NYへ帰る」

「・・・・はあ?」


「仕事が入った」


「・・そ、そうか・・分かった」


「お前らは楽しんでくれ」

「ああ・・・」

「じゃぁな、俺は連絡が入ることになってるから部屋に戻ってる」

「・・ああ・・・・あっ・・ば、晩飯は一緒に食うだろ?」

「ああ・・」

部屋へと戻っていく司の後ろ姿を見送りながらあきらがため息をついている

「あいつ、相当気になってるみたいだな?」

「そうだな、大方、仕事が入ったなんてウソだろうな」

「多分な・・けど、今更どうしようもない事だからな・・」

総二郎はそれ以上なにも答えなかった

再びデッキチェアーに寝転がり腕を頭の下に入れ目を閉じている

俺もデッキチェアーに寝転がりゆっくりと目を閉じた






何だって言うんだよ!

どいつもこいつもみんなあの女に気使いやがって!

今さらあんな女がなんだって言うんだ・・?

だけどあの女が俺の前に現れてから胸の奥にずっと隠し続けていた
モヤモヤが顔を出してきやがった!

あきら達は何も言わねぇけど俺の記憶の一部が欠けてるって事は分かっている
その記憶ってのがあの女の事なのか?

類はあの日以来あきらかに俺を見る目がおかしい

類だけじゃない・・

あきらも総二郎もそうだ

時折何かを探るような目つきで俺を見てやがる

くそっ!

イラつくんだよ!


部屋に戻りベッドに身体を投げ出す

余計な事を考えてしまうのは疲れているせいだと思い
少し眠る為に目を閉じた

目を閉じても何故かあの女の顔が浮かんでくる・・

軽く頭を振り枕に顔を埋め無理やり眠りについた

目を覚ました時、部屋の中は真っ暗になっていて
サイドボードの時計を確認すると7時を回っている

いつの間にか眠っていたらしい

ずーっと夢を見ていたような気がする・・

夢の内容は覚えていないが

イヤな感覚だけが残っている・・

部屋には空調が効いているから
暑いわけじゃないのに身体中に汗をかいている

汗を流すためにシャワーを浴びて着替えていると携帯が鳴った

「よお!お前今何処にいるんだ?」

「部屋にいる」

「そうか、俺達メシ食いに行くけどお前どうするよ?」

「ああ、俺も行く」

「じゃぁ、ロビーで待ってるから降りてこいよ!」

「分かった」

ロビーへと降りて行くと待っていたのは総二郎達だけだった

あの女は居なかった

その事にホッとしている自分がいる・・

「お前らだけか?」

何となく口をついて出たセリフ・・

何言ってんだ・・?

俺は・・?
俺の言葉を聞いた瞬間、あいつらが一斉に俺の方を見た

類なんてすごい顔で俺を睨んでやがる・・

「司、何言ってんの?
 僕達以外に誰がいるの?」


「あ、ああ、何でもねぇよ!」

慌てて返事をすると滋達はそれ以上はなにも言わず歩き始めた

どうやらレストランは決まっているらしい

一番後ろを着いて行く様に歩いていると類が並んでくる

「つくしは今夜は家族で食事してるよ」

「・・・何で俺にそんな話するんだ?
 俺には関係ねぇーだろ!」

「そう?気になってるみたいだったから教えてあげたんだよ」

「関係ねぇーよ!」

「だったらいいけど」

それだけ言うと類は意味ありげな微笑みを浮かべ俺の前を歩き始めた

食事は滋達の希望でダウンタウンのレストランへと出かけ
食後はまだ飲み足りない滋の希望で
ハードロックカフェで飲み始めた

店内は大勢の避寒客で賑わっていた

「ねぇねぇ、明日、進君の結婚式に私達も招待されちゃった。
 ニッシー達も出席するんでしょ?」


「ああ、その為にここまで来たんだからな」

「なぁ、滋?その・・私達って言うのは俺も入ってるのか?」

「当たり前でしょ!あきら君、何言ってんの?!」

「当たり前・・って・・お前なぁ~、だったらもっと早く言えよ!
 俺はタキシードどころか今回はスーツだって持って来てねぇんだぞ!」

「それなら大丈夫だよ!堅苦しく考えないでって言ってたよ。
 ジャケット着用してればオッケーだって!」

「本当にそんなラフな格好でOKなのか?」

「うん。ねぇ、ニッシー大丈夫なんだよね?」

「ああ、結婚式って言っても内輪だけのパーティーだし
 新婦の実家は一般の家庭だからな。
 明日はみんなの親睦を深める為のパーティーだと思ってくださいって言ってたぜ。」

「・・けど、いくら内輪だけって言っても進はライズCo.の後継者だろ?
 いいのか?そんなんで・・」

「大丈夫だよ。
 正式なのは進が大学院を卒業したらNYでやる予定になってるらしいから」


「そうか、分かったよ」

呆れながらもそんな話をしていると店内に

つくしとマットが入ってくるのが見えた

二人は俺達の存在には気付かずにカウンター席に座ってしまった

声を掛けようかと思ったが二人の様子が普段とは違っていて
声を掛けるタイミングを失くしてしまった

あきら達も二人の様子がおかしい事に気付いたらしい

「どうしたんだ?あの二人、何かもめてるみたいだけど・・・」


「ああ、そうだな」

あきらからの問いかけに総二郎は気のない返事を返しただけ

そのあまりの素っ気無さに拍子抜けしてしまう程

「いいのか?大丈夫なのか?」

「ああ、いつもの事だろ?
 あの二人は寄るとケンカしてるからな。
 ケンカする程仲がいいって言うだろ?」

つくしとマットはまだ何か言い合ってるように見える
と言うよりつくしが怒っていて
マットが懸命になだめているように見えた

そんな二人の姿を見ているとどうしてもあの二人が特別な関係に思えてしまう

「なぁ、あの二人ってこうやって見てると恋人同士に見えるな」

「そうだな。
 まぁ、そのうち終わるだろ」

総二郎も類もどうせいつものケンカだと思っていたが
どうやらその夜は少し違ったようだった・・・




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kirakira
Posted bykirakira

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