箱根で一泊しませんか？ 6

高速を降りて箱根湯本駅近くの旅館に着いた


この辺りでも老舗の高級旅館で
数年前にリニューアルオープンしたばかりらしく
施設も新しく外国人観光客を意識してか
最近流行りの和モダンな造りになっている

本館とそれぞれが独立した造りの離れに分かれていて
同窓会が行われるのは本館らしく
司は離れを貸しきりにしていた


それにしても意外だった

公立小学生の同窓会でこんな高級旅館を使うなんて予想外だったが
その理由はすぐに判明した


旅館の車寄せに停車させるとすぐに中から番頭らしき人物が飛び出してきた中へと案内され

中へ入ると従業員総出の出迎えで
その中の若女将らしき人物が前に進み出て来て
迷わず牧野に声を掛けた


「つくし！優紀！いらっしゃい！」


「彩香～久しぶり～！」


「オイ！知り合いなのか？」


「うん！小学校の同級生で木村彩香‥
今は水野彩香さん！ここは彼女の嫁ぎ先だからここで同窓会をする事になったの！」


「皆様、初めまして。
当旅館で若女将を務めさせていただいております水野彩香と申します。
本日は遠い所をわざわざお越しくださりありがとうございます。」

綺麗な所作で挨拶をした若女将は
自ら俺達を離れまで案内した

通された離れはなかなかの造りだった

各棟にはそれぞれ露天風呂がついていて
風呂に入りながらよく手入れされた庭を眺められるようになっている

部屋は畳だったが寝室には背の低いキングサイズのベッドが置かれていて
ベッドからも庭を眺められるようになっていて
大きな窓を開けると爽やかな初夏の風と共に
鳥の囀りが耳に心地いい





「凄～い！素敵なお部屋！
キャ～部屋に露天風呂までついてる～！
ねぇねぇ！司？後で一緒に入ろうね！」



「お、おぅ！」


妻の機嫌はいつになくいい


妻から宿泊場所を聞き出しすぐ秘書に調べさせ
離れを全部貸しきりにしたが
予想以上にハイグレードな旅館で
ここなら俺も満足だ

同窓会が始まるのは夜


まだ時間はある


目の前にはご機嫌な妻と二人で入るのにちょうどいい大きさの露天風呂


とくりゃ


やることは決まってんだろ？



「なぁ、まだ時間あんだろ？
後でなんて言わず今から入んねぇーか？」


「え～どうしようかなぁ～」

「なぁ、３日も我慢したんだからいいだろ？」

「う～ん」

悩んでいるフリをしながらも
妻は俺の前にしゃがみこむと
細く綺麗な指先で俺のジーンズのボタンを外し始めた

何をするのか‥

まぁ‥分かってはいるんだけどよ

予想外の妻の行動に早くも身体は反応を始める


視線を合わせたままボタンを外し
焦らすようにゆっくりと下ろされるジッパー

やがて前が完全に開きトランクスの上を
妻の指先が上下する光景に喉がゴクリと鳴る


妻の指先がトランクスに掛かり
ゆっくりと引き出された俺の分身は
既に臨戦態勢に入っていて
妻にその存在感をアピールしまくっている

妻の手に握られているのは男としての生命線


手を柔らかくゆっくりと上下させながら
上目遣いに視線を合わせてきた妻の身体が上へと伸びてきて
艶やかな笑みを浮かべながら耳元で囁いた

ふ、夫婦なんだし

あんな事やこんな事を

色々とやってるし

何より１０年もの時を経て再会した妻は
高等部の頃のような奥手な少女ではなく
ムカつく事にそれなりに色々と経験した大人の女性に変身していて
俺様を翻弄してくる


"ねぇ、どうしてほしい？"


囁きと同時に耳元に吹きかけられた吐息


それだけでイキそうになるのをグッと堪え
余裕なんてないくせに
精一杯、余裕を装い耳朶を攻めてくる妻の頭に腕を回しその唇に食らいつくようなキスをした


"お前の好きなようにさせてやるよ"


キスの合間にそう囁いたのを合図に
俺の脚の間にしゃがみこんだ妻からもたらされる至福の時間に
顎が上がり思わず声が零れ落ちる








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