月夜に 45
こんばんは。🎵
お引越しです。🎶
それではどうぞ~✴
本日の更新情報です。
本日は
『修羅場ってる?-NY編- 5』
『Fly High 45』
『月夜に‥ 45』
の3本立てです。♥
パーティー当日、総二郎と類が朝から司の所に来ていた
司は落ち着かない様子で朝からずっとお腹をすかせた猛獣のように部屋の中をウロウロしている
「オイ!司!ちょっと落ち着けよ!」
「いい加減にしろよな!朝からずっと人の目の前でチョロチョロしやがって!
うっとおしいんだよ!!座れ!」
「うるせぇ!ここは俺ん家だ何してようと俺の勝手だろうが!」
「ハァ~・・ったく、お前はそんなんで大丈夫かよ。
牧野の前でもそんな態度だったら嫌われっぞ!」
「うるせー!そんな事言うために来たんだったら帰れ!」
「・・人が心配してこんな朝っぱら来てやってんのに・・帰れはねぇーだろーが・・」
類はそんな二人の言い争いにも全くしらん顔でソファーに座り優雅にお茶を飲んでいたが
「ねぇ、司、怖いんでしょ?」
のんびりとした類の問いかけに司は何も答えない代わりにベッドの端に腰を掛け
視線を逸らしている
「ふ~ん、怖いんだ」
「・・怖くなんかねぇーよ!」
「じゃぁ、何なの?」
「怖くなんかねぇけど・・・どうしたらいいか分かんねぇんだよ!
あいつ、記憶がねぇんだろ・・俺の事も何も憶えてない・・・・
今のあいつのはもう俺は必要ないんじゃないかって・・・・・」
「なんだ、やっぱり怖いんじゃない」
「なっ!?怖くなんかねぇって言ってんだろうが!!」
「ねぇ、司は忘れてるみたいだから教えてあげるけど。司が牧野の事忘れてた時って
牧野は何度も司に拒絶されたのにがんばってお見舞いに行ってたんだよ。
それにお前をかばって俺に殴られてた、なのにまだ牧野に会ってもいないのに
弱気な事言って。司、牧野の事諦めるんだったら早く言ってよね。
俺、本気出すから。」
「オイ!類、お前何言ってんだよ!」
類の言葉を聞いた司は額に青筋を立てながら
「なんだとー、類!誰がお前なんかに渡すかよ!
俺はあいつの事だけはぜってー諦めないからな!類!あいつは俺のもんだ、手出すなよ!」
「う~ん、それは分かんない。牧野は今度こそ俺を選んでくれるかもしれないしね?
それに俺、あの時言ったよね。憶えてるでしょ?今度は絶対に司には渡さないって。
俺が守るって・・・まぁ、あきらがライバルだっていうのがちょっとやっかいだけどね。」
独り言のように一気にそう言い終えるとまた優雅に紅茶を飲み始める
類の挑発にバカが切れた・・・
ベッドから飛び降りてソファーに座っている類の胸倉を
掴もうとしたその時、ものすごい音がした
音のした方へ振り向こうとした瞬間・・・
俺の視界の端に椿姉ちゃんが飛び込んできた
んっ?!椿姉ちゃん・・・・?
そう思った瞬間、再びものすごい音が部屋中に響いた・・・・・
『バッコ~ン~!』
姉ちゃんの繰り出したパンチが見事司の顔面にヒットする・・
「イテェーなぁ!なにすんだよ!」
「ふん!うるさいわよ!」
相変わらずだなこの姉弟‥
「椿さん、こんにちは。」
類!お前、この状況でよく普通に挨拶ができるよなぁ~・・
類にそう言われて振り返った姉ちゃんの態度がガラッと変わった・・・
「類、総二郎、こんにちは。早いのね。」
「椿さんも今日、パーティに招待されてるんでしょ?」
「ええ、お父様から急に連絡が来て帰って来いって」
「そうなんだ」
「でも一体どう言う事なの?お父様に聞いても何も教えてくださらないし。
帰ってきてみるとお母様までいらっしゃるなんて。何があったの?」
「うるせぇなー!姉ちゃんには関係ねぇーんだよ!
俺の部屋から出て行け!」
『ドカッ!』
姉ちゃんの蹴りが司の脛にヒットした、司が脛を押えてしゃがみ込んだ所へ
『ボコッ!』
今度は姉ちゃんのアッパーが顎に決まった!
バカも殴られるのが分かってていちいち反抗すんじゃねぇーよ!
あいつには学習能力ってものが無いのか・・・?
それにしても姉ちゃんってやっぱ強ぇ!
「どういう事なのか、聞いてるのよ!
答えなさい!司、あなた何したの!」
「何もしてねぇよ!
ったく・・・いちいち殴るなよなー!この暴力女!」
「なんですって!もう一度言ってみなさい!」
「あ~もぅ!姉ちゃん、ちょっと落ち着いてくれよ!
俺が説明するから座ってくれ!」
「誰だっていいわ、知ってる事があるんだったらさっと教えなさい!」
類が近くにあったイスを持ってきて椿にすすめる
「ありがとう」
「司、お前も座れよ」
二人が座ったのを確認すると総二郎がつくしを見つけた時の状況と
あきらから聞いた話を椿に話した
椿は最初は信じられないようだったが瞳からはしだいに涙が溢れ始めた
「じゃぁ・・つくしちゃんは記憶が無くて6年半も前からあきらと一緒にパリに居て
司の子供もいるのね?そしてつくしちゃんを隠していたのはお父様達だった・・」
「俺達もあきらに聞くまでは信じられなかったけど、
あいつがずっと牧野と一緒にいたのは事実だ」
「そう・・で、司どうするの?」
「・・どうするって?」
「だから、つくしちゃんと子供の事よ」
「分かんねぇよ!どうすればいいのかなんて・・・」
「司?今でもつくしちゃんの事好きなのよね?」
「当たりめぇーだろうが!
いちいちそんな事聞かなくてもわかってるだろう!」
「そう、だったらがんばりなさい。記憶の無いつくしちゃんに
もう一度振り向いてもらえるようにね」
「あぁ、だけどがんばってどうにかなるもんでもねぇだろう・・・」
「・・そうだけど・・とにかく焦らずにゆっくりやるのよ。」
「ああ・・・・」
「ハァ~、でもどうしてこんな事になっちゃったのかしらね?
それにしてもお父様達が関わってたなんて。どうりでお母様が探しても
何も分からないわけよね。お父様は一体どういうおつもりなのかしら?」
「そうだね、俺達もまさか自分の父親が牧野の事知ってるなんて思ってもみなかったもんね」
「でも今日のパーティーってちょっと変じゃないかしら?」
「そうだね、俺達だけじゃなくて、父さん達も来るし。
司のお母さんも帰ってきてるんでしょ?
それに椿さんもだし。単に僕達に牧野と子供を会わせるだけじゃないのかも知れないね」
「オイ!どういう事だよ?」
「ん~、それは分かんないけど。
何か嫌な予感がするよ」
こんな時に働く類の勘は意外と当たる・・
「何だよ?!
これ以上、何があるって言うんだよ!」
「おい!司、お前心当たり無いのか?
最近、お袋さん達に何か言われた事とかないのか?」
「・・・ない・・と思う。」
「ねぇ、司?NY行ってから見合いの話とか無かったの?」
「なんだよソレ!まさか俺に見合いの話でもあるのか?
ねえちゃん、どうなんだ!」
「私は聞いてないけど。司はどうなの?」
「行った当初はババァも見合いして結婚しろってうるさかったけど、
最近は何も言ってこねぇよ!」
「お母様も司にはつくしちゃんしかダメだってやっと気付かれたのよ、
だからお母様も探してらしたんだけどね。」
「今頃遅せぇんだよ!認めるならもっと早くに認めろってんだ!
そしたら俺はこんな思いしなくてもすんだのに。」
「お母様も後悔なさってるのよ。」
「どうして?父さん達は今になって牧野の事教える気になったんだろ?」
「そりゃ、6年半も経つし
あいつが『sakura』ってブランド立ち上げたからじゃないのか?」
「そうだね、確かにデザイナーとして表にも出てくるだろうから
そうなったら俺達が知るのも時間の問題だと思ったけど。
なんかそれだけじゃ無いような気もする」
類は顎に指を当てて考え込んでいる
「どういう事だ?」
「例え何年経ってても牧野の記憶が戻ってないし、デザイナーとしてだって顔を出さずに仕事しようと
思えばいくらでも出来るのに敢えて俺達の前に姿を現したのにはきっと訳があるんだよ。」
「・・・あっ!・・・類・・・お前・・まさか・・」
「そうだね。俺達はいつまでも独身でいるわけにはいかないよね?」
「・・・で、でも・・だとしたら・・・」
「ねぇ、牧野はあきらの事、どう思ってるんだろ?」
今の類の言葉に黙って話を聞いていた司が反応したのが分かった
司にとっては、一番考えたくなかった思い、一番認めたくなかった現実・・・
椿が類を睨んでいる
「類、自分が何言ってるか分かってるの?」
睨まれている類は涼しい顔で言葉を続けている
「分かってるよ。でも牧野があきらの事好きだって言ってもおかしくないでしょ?
ずっとパリで一緒にいたんだから」
「何だよ!それってつくしがあきらと一緒になるって事かよ!
冗談じゃねぇぞー!!あいつは俺のもんだ!誰にも渡せねぇんだよ!」
「司!ちょっと落ち着けよ!まだそうと決まったわけじゃないだろ!
類はその可能性もあるって言ってるだけだろうが!」
「とにかく、落ち着いて座ってくれ!あきらだってお前の気持ち分かってるよ。
だから心配するな。あいつは俺達を裏切るような奴じゃねぇーよ!
それから、あきらが来てもいきなり殴りかかったりするなよ、
牧野にもだぞ、いきなり抱きついたりなんかするなよ、
そんな事したら逆効果なんだからな!」
「分かってるよ!チクショ!親父の野郎一体何考えてんだよ!」
その時、ドアがノックされてメイドが俺達を呼びに来た
「旦那様がお呼びでございます。」

応援ありがとうございます。
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司は落ち着かない様子で朝からずっとお腹をすかせた猛獣のように部屋の中をウロウロしている
「オイ!司!ちょっと落ち着けよ!」
「いい加減にしろよな!朝からずっと人の目の前でチョロチョロしやがって!
うっとおしいんだよ!!座れ!」
「うるせぇ!ここは俺ん家だ何してようと俺の勝手だろうが!」
「ハァ~・・ったく、お前はそんなんで大丈夫かよ。
牧野の前でもそんな態度だったら嫌われっぞ!」
「うるせー!そんな事言うために来たんだったら帰れ!」
「・・人が心配してこんな朝っぱら来てやってんのに・・帰れはねぇーだろーが・・」
類はそんな二人の言い争いにも全くしらん顔でソファーに座り優雅にお茶を飲んでいたが
「ねぇ、司、怖いんでしょ?」
のんびりとした類の問いかけに司は何も答えない代わりにベッドの端に腰を掛け
視線を逸らしている
「ふ~ん、怖いんだ」
「・・怖くなんかねぇーよ!」
「じゃぁ、何なの?」
「怖くなんかねぇけど・・・どうしたらいいか分かんねぇんだよ!
あいつ、記憶がねぇんだろ・・俺の事も何も憶えてない・・・・
今のあいつのはもう俺は必要ないんじゃないかって・・・・・」
「なんだ、やっぱり怖いんじゃない」
「なっ!?怖くなんかねぇって言ってんだろうが!!」
「ねぇ、司は忘れてるみたいだから教えてあげるけど。司が牧野の事忘れてた時って
牧野は何度も司に拒絶されたのにがんばってお見舞いに行ってたんだよ。
それにお前をかばって俺に殴られてた、なのにまだ牧野に会ってもいないのに
弱気な事言って。司、牧野の事諦めるんだったら早く言ってよね。
俺、本気出すから。」
「オイ!類、お前何言ってんだよ!」
類の言葉を聞いた司は額に青筋を立てながら
「なんだとー、類!誰がお前なんかに渡すかよ!
俺はあいつの事だけはぜってー諦めないからな!類!あいつは俺のもんだ、手出すなよ!」
「う~ん、それは分かんない。牧野は今度こそ俺を選んでくれるかもしれないしね?
それに俺、あの時言ったよね。憶えてるでしょ?今度は絶対に司には渡さないって。
俺が守るって・・・まぁ、あきらがライバルだっていうのがちょっとやっかいだけどね。」
独り言のように一気にそう言い終えるとまた優雅に紅茶を飲み始める
類の挑発にバカが切れた・・・
ベッドから飛び降りてソファーに座っている類の胸倉を
掴もうとしたその時、ものすごい音がした
音のした方へ振り向こうとした瞬間・・・
俺の視界の端に椿姉ちゃんが飛び込んできた
んっ?!椿姉ちゃん・・・・?
そう思った瞬間、再びものすごい音が部屋中に響いた・・・・・
『バッコ~ン~!』
姉ちゃんの繰り出したパンチが見事司の顔面にヒットする・・
「イテェーなぁ!なにすんだよ!」
「ふん!うるさいわよ!」
相変わらずだなこの姉弟‥
「椿さん、こんにちは。」
類!お前、この状況でよく普通に挨拶ができるよなぁ~・・
類にそう言われて振り返った姉ちゃんの態度がガラッと変わった・・・
「類、総二郎、こんにちは。早いのね。」
「椿さんも今日、パーティに招待されてるんでしょ?」
「ええ、お父様から急に連絡が来て帰って来いって」
「そうなんだ」
「でも一体どう言う事なの?お父様に聞いても何も教えてくださらないし。
帰ってきてみるとお母様までいらっしゃるなんて。何があったの?」
「うるせぇなー!姉ちゃんには関係ねぇーんだよ!
俺の部屋から出て行け!」
『ドカッ!』
姉ちゃんの蹴りが司の脛にヒットした、司が脛を押えてしゃがみ込んだ所へ
『ボコッ!』
今度は姉ちゃんのアッパーが顎に決まった!
バカも殴られるのが分かってていちいち反抗すんじゃねぇーよ!
あいつには学習能力ってものが無いのか・・・?
それにしても姉ちゃんってやっぱ強ぇ!
「どういう事なのか、聞いてるのよ!
答えなさい!司、あなた何したの!」
「何もしてねぇよ!
ったく・・・いちいち殴るなよなー!この暴力女!」
「なんですって!もう一度言ってみなさい!」
「あ~もぅ!姉ちゃん、ちょっと落ち着いてくれよ!
俺が説明するから座ってくれ!」
「誰だっていいわ、知ってる事があるんだったらさっと教えなさい!」
類が近くにあったイスを持ってきて椿にすすめる
「ありがとう」
「司、お前も座れよ」
二人が座ったのを確認すると総二郎がつくしを見つけた時の状況と
あきらから聞いた話を椿に話した
椿は最初は信じられないようだったが瞳からはしだいに涙が溢れ始めた
「じゃぁ・・つくしちゃんは記憶が無くて6年半も前からあきらと一緒にパリに居て
司の子供もいるのね?そしてつくしちゃんを隠していたのはお父様達だった・・」
「俺達もあきらに聞くまでは信じられなかったけど、
あいつがずっと牧野と一緒にいたのは事実だ」
「そう・・で、司どうするの?」
「・・どうするって?」
「だから、つくしちゃんと子供の事よ」
「分かんねぇよ!どうすればいいのかなんて・・・」
「司?今でもつくしちゃんの事好きなのよね?」
「当たりめぇーだろうが!
いちいちそんな事聞かなくてもわかってるだろう!」
「そう、だったらがんばりなさい。記憶の無いつくしちゃんに
もう一度振り向いてもらえるようにね」
「あぁ、だけどがんばってどうにかなるもんでもねぇだろう・・・」
「・・そうだけど・・とにかく焦らずにゆっくりやるのよ。」
「ああ・・・・」
「ハァ~、でもどうしてこんな事になっちゃったのかしらね?
それにしてもお父様達が関わってたなんて。どうりでお母様が探しても
何も分からないわけよね。お父様は一体どういうおつもりなのかしら?」
「そうだね、俺達もまさか自分の父親が牧野の事知ってるなんて思ってもみなかったもんね」
「でも今日のパーティーってちょっと変じゃないかしら?」
「そうだね、俺達だけじゃなくて、父さん達も来るし。
司のお母さんも帰ってきてるんでしょ?
それに椿さんもだし。単に僕達に牧野と子供を会わせるだけじゃないのかも知れないね」
「オイ!どういう事だよ?」
「ん~、それは分かんないけど。
何か嫌な予感がするよ」
こんな時に働く類の勘は意外と当たる・・
「何だよ?!
これ以上、何があるって言うんだよ!」
「おい!司、お前心当たり無いのか?
最近、お袋さん達に何か言われた事とかないのか?」
「・・・ない・・と思う。」
「ねぇ、司?NY行ってから見合いの話とか無かったの?」
「なんだよソレ!まさか俺に見合いの話でもあるのか?
ねえちゃん、どうなんだ!」
「私は聞いてないけど。司はどうなの?」
「行った当初はババァも見合いして結婚しろってうるさかったけど、
最近は何も言ってこねぇよ!」
「お母様も司にはつくしちゃんしかダメだってやっと気付かれたのよ、
だからお母様も探してらしたんだけどね。」
「今頃遅せぇんだよ!認めるならもっと早くに認めろってんだ!
そしたら俺はこんな思いしなくてもすんだのに。」
「お母様も後悔なさってるのよ。」
「どうして?父さん達は今になって牧野の事教える気になったんだろ?」
「そりゃ、6年半も経つし
あいつが『sakura』ってブランド立ち上げたからじゃないのか?」
「そうだね、確かにデザイナーとして表にも出てくるだろうから
そうなったら俺達が知るのも時間の問題だと思ったけど。
なんかそれだけじゃ無いような気もする」
類は顎に指を当てて考え込んでいる
「どういう事だ?」
「例え何年経ってても牧野の記憶が戻ってないし、デザイナーとしてだって顔を出さずに仕事しようと
思えばいくらでも出来るのに敢えて俺達の前に姿を現したのにはきっと訳があるんだよ。」
「・・・あっ!・・・類・・・お前・・まさか・・」
「そうだね。俺達はいつまでも独身でいるわけにはいかないよね?」
「・・・で、でも・・だとしたら・・・」
「ねぇ、牧野はあきらの事、どう思ってるんだろ?」
今の類の言葉に黙って話を聞いていた司が反応したのが分かった
司にとっては、一番考えたくなかった思い、一番認めたくなかった現実・・・
椿が類を睨んでいる
「類、自分が何言ってるか分かってるの?」
睨まれている類は涼しい顔で言葉を続けている
「分かってるよ。でも牧野があきらの事好きだって言ってもおかしくないでしょ?
ずっとパリで一緒にいたんだから」
「何だよ!それってつくしがあきらと一緒になるって事かよ!
冗談じゃねぇぞー!!あいつは俺のもんだ!誰にも渡せねぇんだよ!」
「司!ちょっと落ち着けよ!まだそうと決まったわけじゃないだろ!
類はその可能性もあるって言ってるだけだろうが!」
「とにかく、落ち着いて座ってくれ!あきらだってお前の気持ち分かってるよ。
だから心配するな。あいつは俺達を裏切るような奴じゃねぇーよ!
それから、あきらが来てもいきなり殴りかかったりするなよ、
牧野にもだぞ、いきなり抱きついたりなんかするなよ、
そんな事したら逆効果なんだからな!」
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