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万有引力のススメ 15

こんばんは。💕
本日も『万有引力のススメ』です。🎶
タマさ~ん💕
それではどうぞ~✴


私信です
こんばんは。🎵
コメントありがとうございます。😆
返事が遅くなってごめんなさいm(__)m
名前何がいいですか?💕




言い合う二人を横目に窓の外に流れる景色を眺めていた

母さんは気付いていないかもしれないけれど
この車が走り始めてもうかなりの時間が経っている

どこに向かっているのかさっぱりだけど
あのボロアパートじゃないことは確かだ

時間は多分、午前1時を過ぎているはず

今日?

正確には昨日か

朝6時起きだったから

流石に眠い

長い長い一日だったから

どこでもいいから

とにかく寝たい

二人の声が子守唄のように聞こえてきて
くっつきそうになる瞼

もう限界

目を開けている気力も無くなってきて
ス~ッと意識が遠退きブラックアウト

ガクンと頭が前に落ちた衝撃で目を開けるのと同時ぐらいにやっと車が停止した

「オイ!着いたぞ!
降りろ!」

あまりの眠たさに父さん(仮)の声に大して考えもせず従い
寝ぼけ眼のまま車から降りた俺

「こら、樹!なに素直に従ってんのよ?!」

「‥ん‥うん‥」

まだ車内の母さんの声が後ろから追いかけてくるけど
反応するのも面倒臭くて適当に返しただけ

「お前もさっさと降りろ!」

「やだ!降りない!
降りたくない!」

「往生際が悪すぎんぞ!
さっさと諦めろ!」

「諦めない!
あたしは何一つ諦めないのよ!」

「俺もだ!
俺もお前らに関しては何一つ諦めるつもりも妥協するつもりもねぇーからな!
その点では意見は一致してるって事だよ!」

「一致なんてしてない!
離してよ!こら!離せ!バカ男!」

車から降りたくないと抵抗している母さんに
業を煮やした父さん(仮)がとうとう
母さんの腕を掴み強引に車外に引っ張り出すと
そのまま荷物のように肩に担ぎ上げてしまった

運ばれて行く母さん

母さんは担がれながらも父さん(仮)の背中をガンガン殴り付けているけれど
父さん(仮)は痛ぇ!とか言ってるわりに
その顔には笑みを浮かべていて
なんだか楽しそうだ

それを見ていて俺は

父さん(仮)って

自己中で横暴で俺様だけど
すっんげぇドMでポジティブシンキングなんだなぁなんて

思ったり

思わなかったり



目の前に聳え立つ
宮殿のような豪華なお屋敷に
すっかり眠気が宇宙の彼方に飛んで行ってしまった


目の前を行く父さん(仮)の倍ぐらいの高さがあるドアが開くと
ズラリと整列したメイドさん?達

いっせいに"お帰りなさいませ"と頭を下げてのお出迎えに半歩ほど後退り

そして正面には杖をついた小さなお婆さん

お婆さんは父さん(仮)の前に一歩進み出ると
杖を床にドンと一突きするとスッと背筋を伸ばした

「お帰りなさいませ。
真夜中に随分と騒がしいお帰りでございますことで」

「よぉ、タマ!連れて来てやったぞ!
こいつが樹だ!」

父さん(仮)が振り返り身体をずらし
視線だけで前に来るように促したから
それに従い父さん(仮)の横に立った

「樹、タマだ。
タマは俺の親代わりでこの屋敷の使用人頭だから
分からない事はなんでもタマに聞けよ!」

「う、うん‥あっ、初めまして、まき‥じゃなくて!
道明寺樹です、よろしくお願いします」

「樹坊っちゃん、初めまして。
このお屋敷で使用人頭を勤めております、タマでございます。
よくまぁ、こんなにも大きくなられて
若い頃の司様にそっくりで‥
タマは今日ほど生きてて良かったと思った日はございませんよ」

坊っちゃんなんて呼ばれて
なんだかくすぐったい

感じたことのない感情に戸惑っているけれど
担がれたままの母さんにはそんな感情はないみたいで
父さん(仮)の肩の上で降ろせ!ともがいている

「ちょっと!さっさと降ろしなさいよ!
タマ先輩~!助けて下さい!」

「まったく何年経っても騒がしい子だね!
司様もいい加減に降ろしてやってくださいまし」

「チッ!大人しくしてろよ!
今から降ろしてやるけど逃げんなよ!?」

「逃げないからさっさと降ろしなさいよ!」

そっと担ぎ上げた乱暴さからは考えられないくらい
優しくそっと母さんを降ろして父さん(仮)

で、やっと降ろしてもらった母さんはといえば‥

床に着地した途端、父さん(仮)の膝辺りに
バシッと回し蹴りを決めた

ガクリと膝を着き踞る父さん(仮)を押し退け
タマさんに駆け寄り抱きついた母さん

「タマ先輩~!まだ生きてたんですね~!
お元気そうでなによりです~!」

「ったく、あんたって子は幾つになっても騒々しい子だね。
それに勝手に殺すんじゃないよ!あたしゃまだまだピンピンしてるだよ!
元気にしてたかい?こんなにも痩せて!ちゃんと食べてたのかい?
貧相なカラダが余計に貧相になって!
こんなんじゃ司様も満足出来ないだろうから
もっと肉を付けて16年分しっかりと愛してもらいな!」

「せ、先輩!何言ってんですか?!」

「あんたこそ子供まで生んどいてカマトトぶるんじゃないよ!
さぁ、お腹空いてるだろ?食事の用意をさせてあるからこっちに来な!」

お婆さんとは思えない程の力で母さんをズンズンと引っ張って行くタマさん

「えっ!せ、先輩!ちょっと待って下さい!
あっ!そうだ!聞いて下さい!先輩!
あいつったらあたしのアパートにダンプカー突っ込ませたんですよ!
信じられないですよね!?非常識にも程がありますって!」

「そうかい?あたしゃ、ダイナマイトで爆破ぐらいやりかねないと思ってたから
ダンプカーぐらいで済んで良かったと思ってるけどね!」

「それもそうですね‥って!先輩!
絶対、育て方間違えましたよ!」

「そうかい?でもこれからはあんたがビシッと教育し直してくれるんだろ?
だからあたしゃ、安心してあの世に行けるよ」

「え~あたしには無理ですよ!
なんなら一緒にあの世に連れて行ってくださいよ!」

タマさんに引き摺られるように歩きながら
物騒な会話を続けている母さんとタマさん

父さん(仮)の米神がピクピクしてるけど見ないフリ

「あの‥大丈夫ですか?」

「おぉ、楽勝だ!」

楽勝だなんて言葉とは裏腹に母さんに蹴られた足を
少し引きずりながらタマさんと母さんの後を追いかけて行った父さん(仮)

「オイ!お前も早く来い!」

「あっ!はい!」

呼ばれて俺も慌てて後を追いかけた







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kirakira
Posted bykirakira

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