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黒猫ちゃん気をつけて! 1(2019ハロウィン)

こんばんは。🎵
予告していたハロウィン話です。🎶
CPはつかつくです!
でもなかなか出てこない‥😅
それではどうぞ~✴


本日は『万有引力のススメ 19』と『黒猫ちゃん気をつけて! 1』の2本立てです。♥

私信です
☆様
こんばんは。🎵
コメントありがとうございます。😆
ムフフ💕アナコンダ~なんです❗😆💕✨(笑)




朝夕の風がすっかり涼しくなって


やっと季節が夏から秋へと移ろい始めたのを肌で実感出来るようになってきた10月中旬のある日



午睡を貪るいつもの非常階段

ひょっこりと顔を出したのは非常階段仲間の猛獣使い

「あっ、類!やっぱりここだったんだね」

爽やかな風を伴い俺の横にペタンと座った彼女に
目は閉じたまま返事を返す

「ん」

サワサワと吹き込んできた風が艶やかな髪を撫でていく

「いい季節になってきたね」

「だね」

しばらく二人で並んで壁に凭れたまま
何もない時間を楽しんでいると

やがて彼女の身体から力が抜けて
俺の方へと凭れ掛かってきた

その重みを受け止めながら俺も‥

ファ~っと欠伸一つ

再びの微睡み

彼女の重みと爽やかな風を感じながら
夢の世界を漂っていると彼女のバッグの中のスマホが鳴ったけれど
彼女は気づいていない

俺としては無視したままでもいいんだけど

もしも掛けてきているのがあの猛獣だったら‥

きっと彼女が出るまで何度でもしつこく掛けてくるだろうし

出ないとなれば捜索隊を出動なんて事態にもなりかねない

そうなったらめんどくさいから
隣で気持ち良さそうに眠る彼女を揺り起こした

「牧野?鳴ってるよ」

「‥ぅ~ん?」

少し鼻から抜けたような寝起きの甘ったるい声

「電話鳴ってるよ。
出なくていいの?」

「ん?あっ、ありがとう‥」

まだ完全に覚醒はしていなくて
少し寝ぼけたまま脇に置いていたバッグの中からスマホを取り出し
相手も確認しないまま慌てて電話に出た彼女

「もひもし‥牧野れす」

ろれつが回っていない彼女に笑いが零れる

「は、はい!お、お疲れ様です!」

な~んだ猛獣じゃないのか

残念

相手が猛獣だったらからかってやろうと思ったのに
バッグの中からスケジュール帳を引っ張り出して
確認しながら電話の相手と話している彼女を横目に見ながら俺は再び目を閉じた

「は、はい!その日は大丈夫です!
はい、分かりました!ありがとうございます!」

眠気もすっかり覚めて元気よく返事をした牧野は
電話を切ってすぐにスケジュール帳に予定を書き込んでいる

「バイト先の人?」

「ん、うん、前にもお世話になったイベント会社の人。
単発のバイトなんだけどやらないかって言われたらから
やります!って返事した」

「ふ~ん、どんなバイト?」

「なんか新発売のチョコレートを宣伝するイベントみたい。
月末の土日だけなんだけどバイト代もいいし
チョコも貰えるんだって!」


「クスッ、チョコ目当てなんだ」

「チョコを笑わないでよ!
美味しいんだから!」

「ん、ごめん」

「あっ!あたし、そろそろ行かなきゃ!
チョコ、類にもお裾分けするね!」

立ち上がりパンパンとスカートの裾を払いながら笑顔の彼女

「ん、楽しみに待ってる」

「じゃあ、またね!」


秋の乾いた風を背に軽やかに階段をかけ降りて行ってしまった彼女を見送った後また目を閉じた








う"~ん


周囲に気づかれないように
喉の奥で上げた呻き声

今まで何度か声を掛けてもらった事のあるイベント会社の社員さんからの連絡で決めた臨時のアルバイト

実働時間3時間ぐらいでバイト代もいいし二つ返事でOKしちゃったけど

今回のは‥

ちょっと

予想外だった

交通量の多い大通りに面した駅前は
週末でいいお天気だって事もあって
かなりの人出



人混みを縫うように集合場所となっている駅前ビルのレンタル会議室に到着すると
一緒にバイトをする数人の女の子の姿があった

その中には以前にも一緒になった子がいたりして

あたしとしてはいつもと同じで安心して出来るバイトだったんだけど‥

社員さんが今日の制服ですと
持ってこられた衣装を見て固まってしまった

だってね

"ハロウィンなんで仮装して楽しく新製品のPRをお願いします!"

だなんて

でね

あたしに割り当てられた衣装は

セクシー黒猫ちゃん

耳とか尻尾とか当たり前なんだけど

当たり前じゃない箇所が多数‥

首元には青い猫型ロボットみたいに大きな鈴が付いていて
背中は大きくなんて表現じゃ生ぬるい程開いていて
背中がほぼ全開だし胸元だって寄せて上げて頑張って頑張って頑張って谷間を作らないと‥

頑張っても微妙なんだけどね‥

とにかくそうしないと胸元がスカスカで
ちょっと上から覗き込まれたら全部見えちゃいそうだから

周りの子にも手伝ってもらって頑張って寄せて上げたんだけど
谷間っていうよりちっちゃな窪み程度が限界だし

スカートは超ミニ丈でチュールが何重にも重ねてあってフワフワしている

一応、テニスの時に履くようなアンダーパンツは付いてるんだけど
歩く度にスカートがフワフワと揺れてお尻まで見えてるんじゃないかってぐらいのミニ丈

オマケに黒のストッキングは所々破れてるし!

それに黒の膝丈のロングブーツ

露出度がかなり高めのあたし以外の子が着たらセクシー黒猫ちゃんなんだろうけど

あたしが着たらね‥

ちょっと残念な黒猫ちゃんの出来上がり

他の子の衣装も似たり寄ったりで
露出度高めだから黒猫ちゃんが特別浮いてるって感じではないんだけどね

爽やかな秋の風に

なんだかスースーして落ち着かない

着替えた後は軽く新製品のチョコレートのレクチャーを受けて

いよいよバイト開始

駅前の広場に新製品のチョコレートをPRするブースが建てられていて

あたし達はその周辺で行き交う人達に
試食用のチョコレートとパンフレットが入った袋を手渡すだけだから
恥ずかしいのを除けば簡単なお仕事

それにね季節がらハロウィンの仮装をして歩いている人もチラホラいたりして
さっきだってチョコを渡したのは全身白のタイツ姿で頭には馬の被り物した人

そんな感じだから時間と共に段々と恥ずかしさも消えて
順調にチョコを配っていた







応援ありがとうございます。
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kirakira
Posted bykirakira

Comments 2

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2019/10/31 (Thu) 00:14 | EDIT | REPLY |   

kirakira  

悠○様

こんばんは。🎵
コメントありがとうございます。😆

ムフフ💕即猛獣の餌食ですよね🎵
きっと美味しく頂いちゃうと思います❗😆💕✨(笑)

2019/10/31 (Thu) 17:30 | EDIT | REPLY |   

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