Bunker 3
こんばんは🌙😃❗
本日も『Bunker』です。🎶
なかなか進みませんが‥😅
それではどうぞ～✴
私信です
☆様
こんばんは🌙😃❗
コメントありがとうございます。😆
ハイ！まだまだ続きます❗＼(^-^)／
すでに日付は変わり後数時間で東京でも朝のラッシュが始まる
テレビでは目新しい情報が乏しいにも関わらず夜通し司の事件の報道特番を放送し続けていた
繰り返し放送される事件現場と目撃者の証言
刻々と送られてくるＮＹ支社からの情報
事件発生後、司のお袋さんは屋敷に篭ったまま一度も姿を現していないし
まだコメントも発表していない
ずっと美作から道明寺に連絡を取ろうと試みてはいるが成功はしていない
ＮＹの屋敷は勿論だけど東京の屋敷前にもマスコミが集まり始め
それぞれに中継が始まっている
夜明けの早い夏の空がゆっくりとしらみ始めた頃
京都に居た総二郎と上海の類が続けざまに到着した
皆一様に表情は固く
突然の移動に顔には疲れが浮かんでいた
まずはそれぞれが持てる限りの情報網を駆使しかき集めた情報を整理する
相変わらず司の消息は不明だったが
犯人グループに連れ去られたのは間違いないようだ
疑問は多々ある
司のリムジンには大統領専用車なみの防弾設備が施されていはずだ
ランチャーを撃ち込まれてもリムジンのボディはびくともしないはずなのに
事件現場のリムジンはドアが大きく開かれたままになっていた
ドアはロックされると内側からしか開けられないようになっているし
万が一の事態が起こった場合
司はあの中に居れば安全なはずなのに
どうしてドアは簡単に開いてしまったのだろうか？
司本人が開けて外に逃げようとしたのか？
その答えは花沢のＮＹ支店の社員が転送してきた近くのビルの監視カメラの映像の中にあった
監視カメラの映像は花沢と取引のある会社の物で
ビルの入口付近に取り付けられていた数台のカメラの内、
一台がちょうど事件現場の方を向いていて
その一部始終を録画していた
それを警察に提出するより先に花沢の社員が手に入れ転送してきた
パソコン画面で再生してみる
最初の２～３分は事件発生前のいつもの街の光景が写し出されている
やがて急ブレーキの音と共にトレーラーが
横からリムジンの前に滑り込んできて急停車した
リムジンは衝突を避けようと少し右にハンドルを切るような格好で停車した
当然リムジンに続いていた車も急停車している
リムジンの２台後ろに停車したアイスクリームトラックは
運転席しか写っていないが運転席には男が座っているのが分かる
テレビでの証言通り単なる事故だと思い救護の為に
トレーラーやリムジンに歩み寄ろうとしている通行人の姿が写っている
だけど一人の男性が後数歩でトレーラーだという所で
トレーラーから飛び降りてきた男が放った銃弾に倒れた
彼が第一の犠牲者だった
映像はカラーで音声も録音されている
画面の中で人々が悲鳴を上げ逃げ惑っている
トレーラーから飛び降りてきた男がマシンガンを乱射しながらリムジンへと近付いて行く
時折マシンガンの男が身を屈めるような仕草を見せているのは司のＳＰが反撃をしている為だろう
映像にはっきりとＳＰの姿は写っていない
反撃しようにも銃器に差がありすぎて
応戦するのが精一杯だったのだろう
ここまではリムジンに動きはない
トレーラーの男がリムジンのドアに背を向けるように立つと
威嚇の為の乱射をしながら手で合図を送ったのが分かった
程なく同じようにマシンガンを肩から下げた別の男が近付いてきて
リムジンのドアの前にしゃがみ込み何やら作業しているように見えた次の瞬間
ボンと小さく爆発音が鳴りドアから煙りが上がった
恐らく爆薬か何かを使ったのだろうが
簡単には開かないはずのリムジンのドアが開いた
まず中から引きずり出されたのは秘書のようで
転がるように車外に放り出された男が少し抵抗する素振りを見せた瞬間
男の身体はマシンガンから放たれた銃弾に崩れ落ちた
続いてリムジンから男が
今度は自分から車内へと出てきた
これが司だろう
司は撃たれた秘書を助けようとしているようで
地面に横たわり動かない秘書に駆け寄ろうとした時
後ろからドアを開けた男に地面に羽交い締めにされ押さえ込まれている
それでも抵抗していた司だったけれど
後頭部をマシンガンのグリップで一撃され司の身体から抵抗が消えた
恐らくこの一撃で脳震盪を起こし気を失ってしまったのだろう司は
二人の男に両腕を引きずられるように運ばれて行った
これが事件の一部始終だった
司は襲撃グループによって拉致された事ははっきりとした
「金が目的か？」
ビデオの再生が終わると同時に横で総二郎が小さく誰とも無しに呟いた…
「金銭目的の誘拐ならこんな人目につく方法取らないんじゃない？」
類の言葉の通りだと思った
普通、金銭が目的の誘拐なら警察の介入は避けようとするはずだ
いくらＳＰに守られ拉致が難しい相手だからといっても
街中であれだけ派手に銃撃戦を繰り広げ無関係の通行人も多数巻き込むような荒っぽい手口を使い
拉致に成功したとしてもその後の身代金の受け渡しなど
一番重要で神経を使う曲面で警察の介入を避けられなくなる
それでなくとも金の受け渡しで失敗し
逮捕される犯人が多い
誘拐は人目につけばつくほどにリスクが高くなる犯罪なのに
この襲撃グループはそのリスクを侵してまでも
司を拉致する事を選択した
行動は大胆なのに計画的で
グループに無駄な動きはない
司の動きや襲撃するポイント
それに逃走経路など時間をかけ入念に計画された物なのだろう
「やっぱプロの犯行なのか？」
「訓練はされてるけど素人の集まりだと思うけど…」
「なんで素人だって思うんだよ？」
もう一度ビデオを再生しながら素人だと思うと答えた類
「ほらここ！今の所！」
画面を指さしながら類は少しだけビデオを巻き戻した
「ほら！やっぱり！」
「何がやっぱりなんだよ？！」
「ここにいる男見て」
類が指を指したのはＳＰの車の影に隠れるようにしゃがみ込む犯人グループの一人だった
「こいつがどうしたんだよ？」
「マシンガンの弾ってグリップにはめ込まれてるでしょ？」
「あぁ…それがどうした？」
「弾が切れた時には弾層ごと付け替えるんだけど
プロならこんなに時間は掛からない」
類に指摘されて初めて気付いた
マシンガンの弾はグリップ部分に長い筒のような物を嵌め込む形で装填されている
ほぼワンタッチで装填が可能でマシンガンの扱いに慣れた者ならほんの数秒で交換が可能だろう
だけどビデオの中の男は使い終わった弾層を外すのに手間取り
あげくマシンガンを放り投げ腰に着けていたピストルで撃ち始めた
犯人グループが立ち去った後の映像には
地面に転がるマシンガンが写ったままだった
「このマシンガンから犯人が割り出せるんじゃねぇか？」
「それが出来ればいいけど」
アメリカ国内には国民の数を上回る膨大な数の銃器が存在している
大半は護身用の口径が小さなピストルだが
戦争映画に登場するような破壊力が大きな銃器を個人で多数所有している場合もある
近年ではアメリカでも銃器に対する規制が強化され始めているが
自分の命は自分で守るべきという国民性は根強く
無許可、違法の銃器も数多く存在しているのが現実で
実際アメリカ国内にどれほどの銃器が存在しているのかは不明だ
そんな違法な銃器が犯罪に繰り返し使用される事が少ないのも現実
「おい！テレビ見てみろ！」
突然の総二郎の声に驚いて顔を上げる視線をテレビの方へと向けると
日本の特別番組が緊急だとＣＮＮを生中継している
画面にはＣＮＮの男性キャスターが少し興奮した面持ちで話している
”３０分程前ＣＮＮ本社に今回の犯人グループより犯行声明が届きました。
犯人グループは同じ声明をＣＮＮだけではなくアメリカ国内の主要メディアに送りつけている模様で
ＣＮＮに届いた犯行声明の中に
この声明が到着後一時間以内に声明の全文が放送されない場合は
身柄を拘束している道明寺司を処刑すると書かれていたので
ＣＮＮと致しましては声明の内容を協議した結果
声明文を本物だと判断し
人命を第一に考え放送を決断致しました。
尚、これから読み上げます声明文の中には一部不適切で過激な表現が含まれておりますがご了承下さい”
「声明文ってどういう事だよ？！」
「シッ！ちょっと待て！」
総二郎を制しテレビのボリュームを上げる
読み上げられた声明文は一部どころか…
その大部分が過激な内容で文脈は目茶苦茶だが
激しい怒りは感じられた
この責任は全て道明寺にあり
その証拠は全て声明に同封してあると締め括っていた
『尚、同封されておりました犯人グループが証拠だと称している物に関しましては、
その量が膨大で多岐に渡る事と
あらゆる方面からの検証作業を必要としているため
この場での公表は差し控えさせていただきます』
アナウンサーのこの言葉を最後に画面は再び日本の番組に戻った
応援ありがとうございます。
本日も『Bunker』です。🎶
なかなか進みませんが‥😅
それではどうぞ～✴
私信です
☆様
こんばんは🌙😃❗
コメントありがとうございます。😆
ハイ！まだまだ続きます❗＼(^-^)／
すでに日付は変わり後数時間で東京でも朝のラッシュが始まる
テレビでは目新しい情報が乏しいにも関わらず夜通し司の事件の報道特番を放送し続けていた
繰り返し放送される事件現場と目撃者の証言
刻々と送られてくるＮＹ支社からの情報
事件発生後、司のお袋さんは屋敷に篭ったまま一度も姿を現していないし
まだコメントも発表していない
ずっと美作から道明寺に連絡を取ろうと試みてはいるが成功はしていない
ＮＹの屋敷は勿論だけど東京の屋敷前にもマスコミが集まり始め
それぞれに中継が始まっている
夜明けの早い夏の空がゆっくりとしらみ始めた頃
京都に居た総二郎と上海の類が続けざまに到着した
皆一様に表情は固く
突然の移動に顔には疲れが浮かんでいた
まずはそれぞれが持てる限りの情報網を駆使しかき集めた情報を整理する
相変わらず司の消息は不明だったが
犯人グループに連れ去られたのは間違いないようだ
疑問は多々ある
司のリムジンには大統領専用車なみの防弾設備が施されていはずだ
ランチャーを撃ち込まれてもリムジンのボディはびくともしないはずなのに
事件現場のリムジンはドアが大きく開かれたままになっていた
ドアはロックされると内側からしか開けられないようになっているし
万が一の事態が起こった場合
司はあの中に居れば安全なはずなのに
どうしてドアは簡単に開いてしまったのだろうか？
司本人が開けて外に逃げようとしたのか？
その答えは花沢のＮＹ支店の社員が転送してきた近くのビルの監視カメラの映像の中にあった
監視カメラの映像は花沢と取引のある会社の物で
ビルの入口付近に取り付けられていた数台のカメラの内、
一台がちょうど事件現場の方を向いていて
その一部始終を録画していた
それを警察に提出するより先に花沢の社員が手に入れ転送してきた
パソコン画面で再生してみる
最初の２～３分は事件発生前のいつもの街の光景が写し出されている
やがて急ブレーキの音と共にトレーラーが
横からリムジンの前に滑り込んできて急停車した
リムジンは衝突を避けようと少し右にハンドルを切るような格好で停車した
当然リムジンに続いていた車も急停車している
リムジンの２台後ろに停車したアイスクリームトラックは
運転席しか写っていないが運転席には男が座っているのが分かる
テレビでの証言通り単なる事故だと思い救護の為に
トレーラーやリムジンに歩み寄ろうとしている通行人の姿が写っている
だけど一人の男性が後数歩でトレーラーだという所で
トレーラーから飛び降りてきた男が放った銃弾に倒れた
彼が第一の犠牲者だった
映像はカラーで音声も録音されている
画面の中で人々が悲鳴を上げ逃げ惑っている
トレーラーから飛び降りてきた男がマシンガンを乱射しながらリムジンへと近付いて行く
時折マシンガンの男が身を屈めるような仕草を見せているのは司のＳＰが反撃をしている為だろう
映像にはっきりとＳＰの姿は写っていない
反撃しようにも銃器に差がありすぎて
応戦するのが精一杯だったのだろう
ここまではリムジンに動きはない
トレーラーの男がリムジンのドアに背を向けるように立つと
威嚇の為の乱射をしながら手で合図を送ったのが分かった
程なく同じようにマシンガンを肩から下げた別の男が近付いてきて
リムジンのドアの前にしゃがみ込み何やら作業しているように見えた次の瞬間
ボンと小さく爆発音が鳴りドアから煙りが上がった
恐らく爆薬か何かを使ったのだろうが
簡単には開かないはずのリムジンのドアが開いた
まず中から引きずり出されたのは秘書のようで
転がるように車外に放り出された男が少し抵抗する素振りを見せた瞬間
男の身体はマシンガンから放たれた銃弾に崩れ落ちた
続いてリムジンから男が
今度は自分から車内へと出てきた
これが司だろう
司は撃たれた秘書を助けようとしているようで
地面に横たわり動かない秘書に駆け寄ろうとした時
後ろからドアを開けた男に地面に羽交い締めにされ押さえ込まれている
それでも抵抗していた司だったけれど
後頭部をマシンガンのグリップで一撃され司の身体から抵抗が消えた
恐らくこの一撃で脳震盪を起こし気を失ってしまったのだろう司は
二人の男に両腕を引きずられるように運ばれて行った
これが事件の一部始終だった
司は襲撃グループによって拉致された事ははっきりとした
「金が目的か？」
ビデオの再生が終わると同時に横で総二郎が小さく誰とも無しに呟いた…
「金銭目的の誘拐ならこんな人目につく方法取らないんじゃない？」
類の言葉の通りだと思った
普通、金銭が目的の誘拐なら警察の介入は避けようとするはずだ
いくらＳＰに守られ拉致が難しい相手だからといっても
街中であれだけ派手に銃撃戦を繰り広げ無関係の通行人も多数巻き込むような荒っぽい手口を使い
拉致に成功したとしてもその後の身代金の受け渡しなど
一番重要で神経を使う曲面で警察の介入を避けられなくなる
それでなくとも金の受け渡しで失敗し
逮捕される犯人が多い
誘拐は人目につけばつくほどにリスクが高くなる犯罪なのに
この襲撃グループはそのリスクを侵してまでも
司を拉致する事を選択した
行動は大胆なのに計画的で
グループに無駄な動きはない
司の動きや襲撃するポイント
それに逃走経路など時間をかけ入念に計画された物なのだろう
「やっぱプロの犯行なのか？」
「訓練はされてるけど素人の集まりだと思うけど…」
「なんで素人だって思うんだよ？」
もう一度ビデオを再生しながら素人だと思うと答えた類
「ほらここ！今の所！」
画面を指さしながら類は少しだけビデオを巻き戻した
「ほら！やっぱり！」
「何がやっぱりなんだよ？！」
「ここにいる男見て」
類が指を指したのはＳＰの車の影に隠れるようにしゃがみ込む犯人グループの一人だった
「こいつがどうしたんだよ？」
「マシンガンの弾ってグリップにはめ込まれてるでしょ？」
「あぁ…それがどうした？」
「弾が切れた時には弾層ごと付け替えるんだけど
プロならこんなに時間は掛からない」
類に指摘されて初めて気付いた
マシンガンの弾はグリップ部分に長い筒のような物を嵌め込む形で装填されている
ほぼワンタッチで装填が可能でマシンガンの扱いに慣れた者ならほんの数秒で交換が可能だろう
だけどビデオの中の男は使い終わった弾層を外すのに手間取り
あげくマシンガンを放り投げ腰に着けていたピストルで撃ち始めた
犯人グループが立ち去った後の映像には
地面に転がるマシンガンが写ったままだった
「このマシンガンから犯人が割り出せるんじゃねぇか？」
「それが出来ればいいけど」
アメリカ国内には国民の数を上回る膨大な数の銃器が存在している
大半は護身用の口径が小さなピストルだが
戦争映画に登場するような破壊力が大きな銃器を個人で多数所有している場合もある
近年ではアメリカでも銃器に対する規制が強化され始めているが
自分の命は自分で守るべきという国民性は根強く
無許可、違法の銃器も数多く存在しているのが現実で
実際アメリカ国内にどれほどの銃器が存在しているのかは不明だ
そんな違法な銃器が犯罪に繰り返し使用される事が少ないのも現実
「おい！テレビ見てみろ！」
突然の総二郎の声に驚いて顔を上げる視線をテレビの方へと向けると
日本の特別番組が緊急だとＣＮＮを生中継している
画面にはＣＮＮの男性キャスターが少し興奮した面持ちで話している
”３０分程前ＣＮＮ本社に今回の犯人グループより犯行声明が届きました。
犯人グループは同じ声明をＣＮＮだけではなくアメリカ国内の主要メディアに送りつけている模様で
ＣＮＮに届いた犯行声明の中に
この声明が到着後一時間以内に声明の全文が放送されない場合は
身柄を拘束している道明寺司を処刑すると書かれていたので
ＣＮＮと致しましては声明の内容を協議した結果
声明文を本物だと判断し
人命を第一に考え放送を決断致しました。
尚、これから読み上げます声明文の中には一部不適切で過激な表現が含まれておりますがご了承下さい”
「声明文ってどういう事だよ？！」
「シッ！ちょっと待て！」
総二郎を制しテレビのボリュームを上げる
読み上げられた声明文は一部どころか…
その大部分が過激な内容で文脈は目茶苦茶だが
激しい怒りは感じられた
この責任は全て道明寺にあり
その証拠は全て声明に同封してあると締め括っていた
『尚、同封されておりました犯人グループが証拠だと称している物に関しましては、
その量が膨大で多岐に渡る事と
あらゆる方面からの検証作業を必要としているため
この場での公表は差し控えさせていただきます』
アナウンサーのこの言葉を最後に画面は再び日本の番組に戻った
応援ありがとうございます。
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