Bunker 7
本日も『Bunker』です。🎶
う~ん、やっと!謎が‥
それではどうぞ~✴
私信です
つく○○ぼ様
こんばんは🌙😃❗
コメントありがとうございます。😆
つくしちゃん‥全く登場していませんが
今どこにいるのか?
そこら辺の謎も追々解明されてきます~♥
☆様
こんばんは~💕
コメントありがとうございます。😆
今日で少し謎が解明されて
お話しも前に進んでいます❗😆💕✨
墓地を出てからリムジンの向かいに座る椿姉ちゃんは
一言も発しないで緊張した面持ちのまま
その緊張が伝染したように車内で声を出す者はいなかった
リムジンはNYの街を抜ける頃には追ってくるマスコミの姿も見えなくなっていた
空は相変わらず雲一つない快晴で
高層ビル群が立ち並ぶマンハッタンに比べれば空が突き抜けるように高く感じられる
NYの街を抜けてしばらくしてやっと姉ちゃんが口を開いた
「忙しいのに急に無理を言ってごめんなさい」
「いや、姉ちゃんの頼みなら俺達は何時だって何処にだって駆け付けるぜ」
「ありがとう。それから本当にごめんなさいね」
「いいや、俺達の方こそ何も出来なくて…」
「気持ちだけで十分よ…」
手にしたハンカチで目尻を拭いながらそう言った姉ちゃん
「俺達に会わせたい奴って誰?」
不意に発せられた類の言葉に姉ちゃんの顔には悲しみは違う表情が浮かんでいた
「それは…あの…」
言い淀む声
言い難いというよりはどう説明すればいいのか迷っているといった風だった
「…ごめんなさい…今ここでは詳しい説明は無理なの。
会えば分かって貰えると思うんだけど…」
「分かった」
類はそう言っただけでそれ以上の追及はしなかった
車内を再び沈黙が支配する
時間にして2時間ほど
マンハッタンを抜け車は自然豊かな郊外の閑静な住宅街を走っている
いや…閑静な住宅街なんてありきたりな表現は当て嵌まらないな…
多少マンハッタンで成功したくらいじゃ手も足も出ない
巨万の富を手に入れたほんの一握りの人間だけが足を踏み入れる事の出来る地域
一軒一軒の敷地面積が広いなんてもんじゃなくて
見渡す限り全部が自分の敷地だって屋敷が集まる地域で
ここに屋敷を所有しているのはそうそうたる顔ぶればかり
そんな地域で一際深い森に囲まれた一角でリムジンは
樹木に隠れるように設置されていた重厚な鉄の門扉をくぐった
門を潜り抜けてもしばらくは両側を遮るようにして立ち並ぶ樹木の間を走り抜けるリムジン
門を潜ってからどれぐらいの時間が過ぎただろうか…
突然、視界は開け目の前にはよく手入れされた一面芝生の起伏に富んだ地形が現れ
小さな丘を一つ越えた向こうにやっと屋敷が姿を現した
リムジンが屋敷の正面の車寄せに静かに停止すると
すぐに屋敷の中から執事らしき男性が現れリムジンのドアを開けた
姉ちゃんに続いてリムジンから降り屋敷へと入る
屋敷に入っても姉ちゃんも執事も一言も発しないままで
俺達も黙って後ろを着いて行く
美術館かと見紛うほどの豪華な屋敷内を進み
廊下の端に設置されているエレベーターに乗り込み地下へと降りた
エレベーターのドアが開くとすぐ目の前にはコンクリートが打ちっぱなしの広い空間が広がっていて
その中央には先ほどまで乗っていたリムジンより小さいリムジンが止まっていて
真っ正面の奥にはシャッターのような扉が見えた
「姉ちゃん…ここはなんだ?」
流石に予想外の場所に連れて来られ不安になり姉ちゃんに尋ねると
「ここはちょうど屋敷の地下の部分で
今からこれで敷地内を移動するの」
「敷地内を移動するのに地下を使うのか?」
「ごめんなさい、着いたら分かると思うんだけど
今は何も聞かずにこれに乗ってくれないかしら」
ここまで来て今さらなのでとりあえず姉ちゃんを信じて
俺達は地下のリムジンに乗り込んだ
乗り込むとすぐに真っ正面のシャッターが開き
真っすぐに続くトンネルが姿を現し
リムジンはゆっくりとトンネルの中を進んで行く
トンネルは時折カーブしたりアップダウンをしながらも進み
やがて先ほどと同じような空間へと出た
広さは先ほどより狭い印象を受けるけど
コンクリートの打ちっぱなしで見た目はそれほど変わらない
そこでリムジンを降り同じようにエレベーターに乗り込んだ
エレベーターを降りるとそこも屋敷の内部のようだった
距離的に先ほどの屋敷とは違う建物だと思うけれど
広さや造りは同じような規模で
ただ美術品はそれほど飾られてはおらず
どことなく実用的というか…
なんとなく生活感が漂っているという感じがした
「姉ちゃん、ここは?」
前を行きかける姉ちゃんを呼び止めるように声を掛ける
「ここは同じ敷地内にある司の屋敷なの」
「司の?」
「ええ、司はずっとこっちに住んでたのよ」
「そうか…」
「こっちよ」
立ち止まり屋敷内を見渡すように視線を泳がせていた俺達を促す姉ちゃんについて行く
姉ちゃんは廊下の端から端まで歩き
やっと一つの部屋の前で歩みを止めた
小さくノックしてからドアを開け室内を覗き込むようにした姉ちゃんは
部屋の中の人物に声を掛けた
「連れて来たわよ」
「あぁ、サンキュー」
中から男の声が返ってきた
その声に俺達は聞き覚えがあった
聞き覚えあるその声に本能的に足が止まり
瞬時に脳内では葛藤が始まった
聞き覚え…
いや…聞き慣れたと言った方が正しいその声に俺と総二郎は完全に動けなくなっていた

応援ありがとうございます。