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月夜に 53

こんばんは。🎵
お引っ越しです。🎶
それではどうぞ~✴










「確かにあきらの言うとおりね‥第一に考えるべきなのはつくしちゃんの気持ちよね。
 でもねどうしていいのか分からないのは司も同じだと思うの‥」

「ああ、分かってるよ」

「それにしても司と牧野遅いよね?」

「そうだな‥ま、まさかあいついきなり押し倒してたりとかしてねぇーよな?」

「う~ん、どうだろう?分かんないけど司なら有り得るんじゃない」

「ちょ、ちょっと類君!何呑気に言ってんのよ!そんな事してたら大変じゃない!
 私、見てくる!」

滋がリビングから飛び出して行ってしまった

「あっ!お、おい!滋ちょっと待て!」

慌てて総二郎が滋の後を追う、それにつられて全員がついて行く

連れ立って司と櫻の所へ向かっていると途中でメイドがあきらに話し掛けてきた

「あ、あの、美作様」

「なに?」

「櫻様からご伝言をお預かりしておりますが」

「えっ!?櫻から伝言?」

その言葉で全員が足を止めた

「ちょっと、それどういう事なの?」

険しい顔で姉ちゃんがメイドに詰め寄ると

詰め寄られた方はその迫力に思わず後ずさりしている

「は、はい、雛様をお連れして先にお屋敷にお戻りになられるとの事でしたが」

その言葉に姉ちゃんがキレたのが分かった

「司はどこなの!」

「ご、ご自分のお部屋だと思いますが」

そのやり取りを聞いて最初に走り始めたのは類だった
慌ててあきらと総二郎が後を追う

駆け出した類に追い付いたのは類がノックもせずに司の部屋のドアを開けた時だった

司は類が部屋に入ってきた事も気にする様子は無くただ呆然とソファーに座っていた‥

「どういう事?」

類が怒っている

その言葉に司は顔だけを少しこちらに向けたが返事は無かった

類は司の側まで歩み寄り構わず続けている

「牧野に何したの?」

司は何も答えないまま

「オイ!司!何とか言えよ!
 何があったんだよ!?」

「うるせー!何でもねぇよ!」

ずっと後ろで俺達の様子を見ていた椿姉ちゃんが動いた

ボカッ!

「痛ぇな!何すんだよ!」

「こっちが聞いてるんでしょ!つくしちゃんに何したのか言いなさい!
 その答えによっては許さないわよ!」

「何もしてねぇよ!」

「じゃぁ、どうしてつくしちゃんは先に帰っちゃったの?
 あんたが何かしたからに決まってるでしょ!どうなのよ!」

「司、本当に何があったの?教えてよ」

「あいつを怒らせた‥もう俺には二度と会わないって
 雛の事も忘れてくれって‥」

「どうしてつくしちゃんがそんな事を‥司、何したの!?」

「あいつと少し話がしたくて座れよって言ったんだ
 そしてらあいつ困った顔して、その顔みたらなんか無性に腹が立ってきて
 あきらに聞かないと座ることも出来ねぇのかって言っちまったんだよ!
そしたら、あいつ怒って雛抱いて出て行った。それだけだ!」

「ハァ~お前なぁ~!何でそんな事言ったんだよ!
 そんな事言われたら誰だって怒るだろうが!ちょっとは考えろよ!」


「あきら、つくしちゃんが心配だから早く帰りなさい。
 もうこんなバカほっといていいから。」

椿姉ちゃんだった

あきらが部屋を出ていきかけた時

「つくしの様子、後で電話してね」

「ああ、分かった」

「オイ!あきら、家の車使え!」



あきらが部屋を出て行った後、類が司に話し始めた

「ねぇ、司が牧野の記憶が無かった時ってどんな感じだった?」

「何だよ!急に‥どんな感じって‥」

「だから、どんな感じだったのかって聞いてるの!」

普段声を荒げる事の無い類が珍しく怒鳴り声を上げている

類の怒鳴り声に司が顔を上げ、睨みあっている


「何か不安でイラついてて‥何か大切な事を忘れてる気がして‥
 でもそれが何か分かんなくて‥」

「牧野も同じじゃないの?牧野の性格だから司みたいに誰かを傷つけりしないけどね。
この前言ったよね?牧野を傷つけたら今度は俺が許さないって」

「‥‥」

「ハァ~ 類、もういいわ。
こんなバカほおっておきましょ!」

「そうだね、椿さんの言うとおり。
 ねぇ、あっちで飲みなおそう!」
 
そう言うと滋達は部屋から出て行ってしまった

「お、おい、滋!」

部屋に残ったのは司と総二郎だけ

確かに今のは司が悪い思うけど
ちょっとぐらいいたわってやれよ‥

「司、お前大丈夫か?」


「大丈夫じゃねぇーよ!俺、どうしたらいいんだ‥?」

「分かんねぇけど。牧野の事諦められるのか?」

「‥無理だ‥あいつの事だけは何があっても諦めらんねぇ‥」

「そうか、だったらもう一度がんばれよ!
何度拒絶されても会いに行って。
ちゃんと自分の気持ちを伝えて来いよ!」

それだけ言うと俺は部屋から出た

ドアから出る瞬間、チラッと司の姿が目に入った

小さくなっているあいつの背中を何故か見てはいけないような気がして
後ろ手にドアを静かに閉めた‥










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kirakira
Posted bykirakira

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