二度目の恋の話をしよう 28
こんにちは。
本日の二度目です🎶
昨日に引き続きあきら君です♥
それではどうぞ~✴
私信です。
☆様
こんにちは。
コメントありがとうございます。
つくしちゃんが取り乱しております❗Σ(゜Д゜)
でもでも勝手に婚姻届出されたら取り乱しますよね❕(笑)
「え~牧野つくしさんには2週間程前に婚姻届けが提出されております。」
はぁ?
婚姻届けが提出されてるだと?
職員の口から飛び出した言葉に瞬時に幾つかの疑問が浮かんだけど
咄嗟には言葉が出ず黙ってしまった俺
すかさず横から牧野が反論している
「そんなわけないでしょ!?
私はそんな物出してないんだから!」
大声で職員に詰め寄る牧野の声で我に返った俺は
とりあえず身を乗り出し抗議する牧野を引き戻す
「牧野!分かったから落ち着けって!!」
「知らない内にあなたは結婚してますよ!
なんて言われて落ち着いてられるわけないでしょ?!」
身を乗り出し抗議していた勢いそのままに
俺の胸倉を掴んでくる両手を引き離しながら
「分かってるから!今から俺がきちんと確認してやるからちょっと黙ってろ!」
興奮している牧野を無理やり黙らせて
職員の方へと向き直り詳しく話しを聞き出す
「牧野の婚姻届けが提出されているのは間違いないのですね?」
「は、はい・・・」
そう大して暑いわけでもないのに
興奮している牧野の迫力に押されてか
額に大粒の汗を浮かべた職員が汗を拭いながら説明を始めた
「え~婚姻届は確かに提出されております。」
「ですが牧野はそんな届けを出した覚えは無いと言っています。
その届けは何時、何処の役所に誰が提出されたのでしょうか?」
「え~本来であればこういったご質問にはお答え出来ないのですが・・・
今回は緊急事態ですので特別に・・・」
お役所特有の回りくどい口調で話す職員には少しうんざりするけれど
ここは牧野の為に堪えて愛想笑いで続きを促す
職員は先程、牧野が手にしたのとは別の用紙を手にしながら
「提出されたのが15日ですから・・・ちょうど2週間前ですね。
○×区役所の方へ出されております。」
「そんなはずない!」
うぉ!?
耳元で叫ぶなよ !!
びっくりするだろ!?
「そんなはずないわよ!
15日には私は日本に居なかったもの!!」
あ~そうだ!
15日は3日間の予定で香港に出張していた
14日の朝の便で成田を発って
帰国したのが16日の深夜
その出張に牧野も同行していた
だから牧野の言う通り
牧野が届けを出すなんて無理だ・・・
だけど根本的な事を忘れてねぇーか?
届けが出されている事ばかりにこだ わっていて肝心の相手は誰なんだ?!
まぁ・・・牧野と結婚しようと思う奴なんて
あいつかあいつぐらいしか思い付かねぇーけど・・・
今回はどっちだ・・・?
「婚姻届が提出されているのは分かりましたが、
牧野はその日、私の出張に同行していて本人が提出するのは無理です。
一体、誰が提出したんでしょうか?」
「それに関しては届けを受理した窓口の職員が
よく覚えておりましたので確認は取れております。
届けを出されたのはご主人様の道明寺司氏ご本人です。」
やっぱり・・・あいつか・・・
「それは間違いないんですよね?」
「はい、なんせ有名人ですから。
窓口の職員も印象に残っていたようです。」
職員の口から司の名前が出てから
横に座っている牧野は完全にフリーズしてしまっている
「え~15日の朝、役所が開いてすぐにお一人でこちらにいらして届を提出されて、
それと同時に奥様の住民票も移動されておりますね。」
職員は用紙を片手に持ったまま一つ一つ確認しながら説明している
「今、住民票は確認出来ますか?」
「こちらでは住民票をお出しする事は出来ないのですが、
こちらの用紙を見ていただければ全て記載されております。」
そう言って差し出された用紙に目を通してみると
確かに職員の言った通り15日に婚姻届が受理されていて
それに伴って戸籍も住民票も移動されていた
氏名、生年月日、出生地等、牧野に間違い無い
住所も牧野のマンションから道明寺家の屋敷に変更されている
俺の秘書の牧野つくしは既に司の妻・道明寺つく しとしてデータの中に存在していた・・・
「あんのバカ男!!」
俺の左腕を両手で目一杯掴みながら
静かに地の底から絞り出すように牧野の口から吐き出された言葉
静かに深く深く内から沸き上がる怒りに俺の腕を掴んだままの牧野の両手に力が入る
ワナワナと怒りに震えている・・・
そんな状況にヤバイと感じ
咄嗟に牧野の腕とバッグを掴み席を立った
「行くぞ!牧野!!」
突然、立ち上がった俺に我に返った様に抵抗を始める牧野
「ちょっと待って!まだ終わってない!!」
牧野が婚姻届を取り消したい気持ちは理解出来るけれど
今、ここでそれは不可能だ
正式に受理されてしまった公的な書類を無効にする為には
それなりの手続きが必要だし
何より相手があの司だから
それなりの手続きさえ正攻法じゃ無理だ
「今、ここじゃ何も出来ないからとにかく一度、戻るぞ!」
それでもまだ納得がいかない様子の牧野の腕を掴み
役所を出て待たせたままだった車へと押し込んだ
「車戻して!まだ終わってないの!」
「ダメだ!とりあえず社に戻るんだ!
それよりお前は本当に心当たりないのか?」
「何が?」
ぼけてんじゃねぇーよ!
「婚姻届だよ!あの書類にはお前のサインも必要なんだぞ!
それも全部、司が偽造したのか?」
「ん?・・・あっ ?!」
俺の問い掛けに一瞬だけキョトンとした表情を浮かべた牧野だったけど
次の瞬間、何かを思い出したのか・・・
慌てて脇に置いていたバッグを取り上げ膝に置くと
いつも使っている化粧ポーチを取り出した
そのポーチの底から牧野が取り出したのは小さな鍵だった
「あった!大丈夫!
やっぱりそんなわけないわよね・・・いくらあいつでも・・・」
鍵を眺めたままお得意の独り言
何が大丈夫なんだよ?
「オイ!大丈夫とかいくらあいつでもとか何の話しだよ?!
それにその鍵は何処の鍵なんだよ?」
「えっ?!あっ・・・この鍵は銀行の貸金庫の鍵なの」
「だから!今、その金庫の鍵が何の関係があるんだよ?」
「ここに保管してあるの」
「何を?」
「婚姻届と婚約指輪」
はぁ?
なにサラっと言ってんだよ ?!
牧野は横で驚く俺の表情には気付く様子も無く
鍵が自分の手元にあった事にすっかり安心していて
再び鍵を大事そうにポーチの一番下へと仕舞っているけど・・・
「ちょ、ちょっと待て!」
ポーチをバッグに仕舞いかけている牧野の手を止めた
「お前・・・サインしたのか?
サインされた婚姻届がこの中に入ってたのか?」
「う、うん・・・サインはしたけど・・・鍵はちゃんと私が持ってるし・・・」
「ハァ~・・・サインしてんじゃねぇーかよ!?」
「けど金庫に入れてあるし・・・
鍵は私しか持ってないし・・・」
呆れる俺に自分に言い聞かせるように反論してくるけど
俺の表情が変わらないままなのに
やっとこの鈍感お人よし女も気が付いたようで・・・
「・・・う、うそ・・・まさか・・・よね・・・?」
「だ、だって鍵は私しか持ってないし、
それに届けは私の気持ちが固まるまで出さないからって・・・」
「司がそう言ったのか?」
「う、うん・・・」
不安げに小さく頷いた牧野
「その時の状況を詳しく話してみろよ」
「うん・・・え~っとね・・・」
そう言いながら牧野は思い出すように
ゆっくりと届けにサインした時の司とのやり取りを説明し始めた

応援ありがとうございます。
本日の二度目です🎶
昨日に引き続きあきら君です♥
それではどうぞ~✴
私信です。
☆様
こんにちは。
コメントありがとうございます。
つくしちゃんが取り乱しております❗Σ(゜Д゜)
でもでも勝手に婚姻届出されたら取り乱しますよね❕(笑)
「え~牧野つくしさんには2週間程前に婚姻届けが提出されております。」
はぁ?
婚姻届けが提出されてるだと?
職員の口から飛び出した言葉に瞬時に幾つかの疑問が浮かんだけど
咄嗟には言葉が出ず黙ってしまった俺
すかさず横から牧野が反論している
「そんなわけないでしょ!?
私はそんな物出してないんだから!」
大声で職員に詰め寄る牧野の声で我に返った俺は
とりあえず身を乗り出し抗議する牧野を引き戻す
「牧野!分かったから落ち着けって!!」
「知らない内にあなたは結婚してますよ!
なんて言われて落ち着いてられるわけないでしょ?!」
身を乗り出し抗議していた勢いそのままに
俺の胸倉を掴んでくる両手を引き離しながら
「分かってるから!今から俺がきちんと確認してやるからちょっと黙ってろ!」
興奮している牧野を無理やり黙らせて
職員の方へと向き直り詳しく話しを聞き出す
「牧野の婚姻届けが提出されているのは間違いないのですね?」
「は、はい・・・」
そう大して暑いわけでもないのに
興奮している牧野の迫力に押されてか
額に大粒の汗を浮かべた職員が汗を拭いながら説明を始めた
「え~婚姻届は確かに提出されております。」
「ですが牧野はそんな届けを出した覚えは無いと言っています。
その届けは何時、何処の役所に誰が提出されたのでしょうか?」
「え~本来であればこういったご質問にはお答え出来ないのですが・・・
今回は緊急事態ですので特別に・・・」
お役所特有の回りくどい口調で話す職員には少しうんざりするけれど
ここは牧野の為に堪えて愛想笑いで続きを促す
職員は先程、牧野が手にしたのとは別の用紙を手にしながら
「提出されたのが15日ですから・・・ちょうど2週間前ですね。
○×区役所の方へ出されております。」
「そんなはずない!」
うぉ!?
耳元で叫ぶなよ !!
びっくりするだろ!?
「そんなはずないわよ!
15日には私は日本に居なかったもの!!」
あ~そうだ!
15日は3日間の予定で香港に出張していた
14日の朝の便で成田を発って
帰国したのが16日の深夜
その出張に牧野も同行していた
だから牧野の言う通り
牧野が届けを出すなんて無理だ・・・
だけど根本的な事を忘れてねぇーか?
届けが出されている事ばかりにこだ わっていて肝心の相手は誰なんだ?!
まぁ・・・牧野と結婚しようと思う奴なんて
あいつかあいつぐらいしか思い付かねぇーけど・・・
今回はどっちだ・・・?
「婚姻届が提出されているのは分かりましたが、
牧野はその日、私の出張に同行していて本人が提出するのは無理です。
一体、誰が提出したんでしょうか?」
「それに関しては届けを受理した窓口の職員が
よく覚えておりましたので確認は取れております。
届けを出されたのはご主人様の道明寺司氏ご本人です。」
やっぱり・・・あいつか・・・
「それは間違いないんですよね?」
「はい、なんせ有名人ですから。
窓口の職員も印象に残っていたようです。」
職員の口から司の名前が出てから
横に座っている牧野は完全にフリーズしてしまっている
「え~15日の朝、役所が開いてすぐにお一人でこちらにいらして届を提出されて、
それと同時に奥様の住民票も移動されておりますね。」
職員は用紙を片手に持ったまま一つ一つ確認しながら説明している
「今、住民票は確認出来ますか?」
「こちらでは住民票をお出しする事は出来ないのですが、
こちらの用紙を見ていただければ全て記載されております。」
そう言って差し出された用紙に目を通してみると
確かに職員の言った通り15日に婚姻届が受理されていて
それに伴って戸籍も住民票も移動されていた
氏名、生年月日、出生地等、牧野に間違い無い
住所も牧野のマンションから道明寺家の屋敷に変更されている
俺の秘書の牧野つくしは既に司の妻・道明寺つく しとしてデータの中に存在していた・・・
「あんのバカ男!!」
俺の左腕を両手で目一杯掴みながら
静かに地の底から絞り出すように牧野の口から吐き出された言葉
静かに深く深く内から沸き上がる怒りに俺の腕を掴んだままの牧野の両手に力が入る
ワナワナと怒りに震えている・・・
そんな状況にヤバイと感じ
咄嗟に牧野の腕とバッグを掴み席を立った
「行くぞ!牧野!!」
突然、立ち上がった俺に我に返った様に抵抗を始める牧野
「ちょっと待って!まだ終わってない!!」
牧野が婚姻届を取り消したい気持ちは理解出来るけれど
今、ここでそれは不可能だ
正式に受理されてしまった公的な書類を無効にする為には
それなりの手続きが必要だし
何より相手があの司だから
それなりの手続きさえ正攻法じゃ無理だ
「今、ここじゃ何も出来ないからとにかく一度、戻るぞ!」
それでもまだ納得がいかない様子の牧野の腕を掴み
役所を出て待たせたままだった車へと押し込んだ
「車戻して!まだ終わってないの!」
「ダメだ!とりあえず社に戻るんだ!
それよりお前は本当に心当たりないのか?」
「何が?」
ぼけてんじゃねぇーよ!
「婚姻届だよ!あの書類にはお前のサインも必要なんだぞ!
それも全部、司が偽造したのか?」
「ん?・・・あっ ?!」
俺の問い掛けに一瞬だけキョトンとした表情を浮かべた牧野だったけど
次の瞬間、何かを思い出したのか・・・
慌てて脇に置いていたバッグを取り上げ膝に置くと
いつも使っている化粧ポーチを取り出した
そのポーチの底から牧野が取り出したのは小さな鍵だった
「あった!大丈夫!
やっぱりそんなわけないわよね・・・いくらあいつでも・・・」
鍵を眺めたままお得意の独り言
何が大丈夫なんだよ?
「オイ!大丈夫とかいくらあいつでもとか何の話しだよ?!
それにその鍵は何処の鍵なんだよ?」
「えっ?!あっ・・・この鍵は銀行の貸金庫の鍵なの」
「だから!今、その金庫の鍵が何の関係があるんだよ?」
「ここに保管してあるの」
「何を?」
「婚姻届と婚約指輪」
はぁ?
なにサラっと言ってんだよ ?!
牧野は横で驚く俺の表情には気付く様子も無く
鍵が自分の手元にあった事にすっかり安心していて
再び鍵を大事そうにポーチの一番下へと仕舞っているけど・・・
「ちょ、ちょっと待て!」
ポーチをバッグに仕舞いかけている牧野の手を止めた
「お前・・・サインしたのか?
サインされた婚姻届がこの中に入ってたのか?」
「う、うん・・・サインはしたけど・・・鍵はちゃんと私が持ってるし・・・」
「ハァ~・・・サインしてんじゃねぇーかよ!?」
「けど金庫に入れてあるし・・・
鍵は私しか持ってないし・・・」
呆れる俺に自分に言い聞かせるように反論してくるけど
俺の表情が変わらないままなのに
やっとこの鈍感お人よし女も気が付いたようで・・・
「・・・う、うそ・・・まさか・・・よね・・・?」
「だ、だって鍵は私しか持ってないし、
それに届けは私の気持ちが固まるまで出さないからって・・・」
「司がそう言ったのか?」
「う、うん・・・」
不安げに小さく頷いた牧野
「その時の状況を詳しく話してみろよ」
「うん・・・え~っとね・・・」
そう言いながら牧野は思い出すように
ゆっくりと届けにサインした時の司とのやり取りを説明し始めた

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