暁 6
本日は『暁』です。🎶
金さんがカッコいい~💕
それではどうぞ~✴
私信です
☆様
こんばんは😃🌃
コメントありがとうございます。😆
ムフフ💕私も見てみたいです❗\(^-^)/
ポスター剥がしちゃうかも!(笑)
葉○様
こんばんは🌙😃❗
コメントありがとうございます。😆
今さら後悔しても‥ですが
つくしちゃんと金さんの歩いてきた道を知って
司君も少しずつ苦悩しながらも前向きになってくれると思っています。(#^.^#)
穏やかさを取り戻すと次第に強くなってくるのは彼女に対する想い
すぐ近くにいる事が分かっているだけに
何気ない日常の中で不意に襲ってくる会いたい衝動を押さえ込むのに苦労していた…
天草がアポも無しにいきなりオフィスを訪ねて来たのはそんな時だった
日本に戻って3年
雄一郎はすでに高校生になっている
秘書に案内されてオフィスへと入って来た天草は
料理人らしく髪を短く刈り込み日に焼けて精悍な顔つきをして落ち着いた父親の顔をしていた
秘書が出て行ってオフィスに二人っきり
無言のまま対峙した男が二人
俺は入口付近に立ち止まったままの天草に
デスクの位置から頭を下げた
謝罪なのか…?
感謝なのか…?
この気持ちが何なのか?
自分でもよく分からないまま
ただ心のままに頭を下げていた
「止めろよ。お前が頭を下げるべきなのは俺じゃねぇだろ。」
頭を下げた俺に返ってきた言葉
「お前が頭を下げなきゃなんねぇのはつくしと雄一郎だ。
俺はお前に謝って欲しくて出向いたんじゃねぇんだよ!さっさとその頭上げろよ!」
天草は頭を下げたままの俺にそう言うと一通の封筒を手渡してきた
「来月、俺の店がオープンする。
俺もこれでやっと一国一城の主だ!とは言ってもカウンターだけの
小さな店だけどな!その店にお前を招待してやる。
来週のこの時間、店に来いよ!上手い寿司食わせてやるからよ!」
絶対来いよ!
逃げんなよ!
と言い残し颯爽とオフィスを後にしていた天草の後ろ姿を
俺は今でも鮮明に覚えている‥
天草が訪ねて来てから一週間
店の前まで来ているのに
俺はまだ迷っている
正確には天草が訪ねて来たあの日からずっと迷い続けている
今までずっと会いたいという気持ちを
俺にはそんな資格は無いと自らに戒めてきたけれど
やっぱり会いたい
牧野にどんなに蔑まれようと構わないから
一目だけでも彼女に会いたい
その気持ちが招待状を手にした途端に押さえ切れなくなり
ノコノコとここまで来てしまった
だけど…
最後の最後になってもまだ迷いは捨てきれず
店先で足が止まってしまっている
今の俺に何が出来るのだろうか?
いや…何をすべきなんだろうか?
謝罪か?
違う…
そんな物…単に自らの心の重荷をほんの少し軽くするにすぎない
謝罪など意味は無い
そんな権利すら俺には無いのだから
一番いいのは彼女に会わない事
天草と幸福な家庭を築いている彼女の人生の邪魔をしない事だ…
やっぱり会うべきじゃない
今ごろになって彼女の人生に関わるべきじゃない
遠くから彼女の幸せを祈る事が俺に残された道なのだと思い店の前から立ち去りかけた
その時、店の扉が開く音がし
反射的に振り返ると天草が顔を出していた
「オイ!いつまでそんなとこ突っ立ってるつもりだ!?さっさと入ってきやがれ!」
「俺はやっぱり…」
「ウダウダ言ってねぇーで入ってきやがれ!」
相変わらずの物言いで言いたい事だけ言うと
自分はさっさと中へと入ってしまっている
早く入れと言わんばかりに開けられたままの扉
迷い、戸惑い…
何一つ解消出来たわけじゃないけれど
俺はゆっくりと一歩を踏み出した
中はカウンターだけで小さいけれど落ち着いた雰囲気の内装になっていた
「カウンターしかねぇ狭い店だけどこれが俺達の城だ!
どこでも好きなとこ座ってくれ」
俺の戸惑いにはあえて気付かないフリで
明るく声を掛けてくる天草
好きなとこ座れと言ったわりには
しっかりと自分の立っている場所の正面にグラスを置いた天草は
”まだ昼間だけど一杯ぐらいは大丈夫だろ?”
と言いながら俺の返事は待たずにグラスにビールを注ぎ
自分のグラスにもビールを注いだ
「再会を祝して乾杯…って気分でもねぇか…?」
ビールが入ったグラスを軽く掲げるような仕草を途中で止めた天草
俺はそんな奴を見ながら少しだけビールに口をつけた
「正直…俺は今でもまだ迷ってる…
ここまで来といて今さらだけど…迷ってる…」
「俺もだ」
「俺もお前をここに呼んでよかったのかは正直分かんねぇし今でもお前の事は軽蔑してる」
真っ直ぐに俺にぶつけられる天草の本心
「けどな…俺はやっとこの店を持てるようになった。
俺がここまで頑張ってこられたのはつくしや子供達が居てくれたお陰なんだ。
いつも家族が側に居てくれたから俺は頑張れしこれからだって頑張れる。
俺達の新しい門出なんだ…だから今までずっと曖昧なままにしてきた事に決着をつけてスタートしたいと思った」
「だからお前もいいかげん決着つけろ!」
「決着?」
「あぁ、そうだ。
俺がどうしてお前の記憶が戻ってるって知ったのか不思議だと思わねぇのか?」
確かに天草の言うとおりだった…
俺は記憶の事は未だに誰にも話していない
日本に帰ってからもその事を詮索されるのが嫌で
極力あいつらとも会わないようにしていたのに
天草は俺の記憶が戻っている事を知っていた
「どうしてだ?」
「花沢が来たんだよ!花沢だけじゃねぇな…美作も西門も…
後はつくしのダチだって五月蝿い女と後輩だって女も来てたな…」
「あいつらが…?」
「あぁ…あいつら代わる代わる前の店に押しかけて来てたんだよ!」
「特に何か言うわけじゃねぇけど
今まで疎遠にしてた連中が次々に現れたら
お前の事だってぐらい簡単に想像付くだろ?!」
ったく!あいつら営業妨害なんだよ!
と最後に小さく付け加えた天草は
そのままグラスに残っていたビールを一気に飲み干した
「そうか…」
「そうだよ!いいか!お前だって一人じゃねぇんだ!
ちゃんと心配してくれてるダチが大勢居るんだ!
だからいつまでも過去の事を後悔して一度しかない人生を無駄にすんな!」
「あぁ…そうだな…」
不覚にも涙が零れ落ちそうだった…
情けない顔を天草に見られたくなくて
俯いたままグラスのビールを飲んだ
「今すぐ誰か見つけて幸せになれなんて言わねぇけど
いつまでも過去に捕われて俯いたまま生きて行くなんて大馬鹿野郎のする事だ!
お前が今でもつくしや雄一郎の事を大切に思ってるんだったら
あいつらに恥ずかしくない姿で生きて行ってやってくれ!これが俺の願いだ!」
真っ直ぐに天草の顔を見る事が出来なかった
NYに行ってから俺はずっと自分の殻に閉じこもり
誰の干渉も受け付けず誰にも心を開かず
自分だけの世界を作り上げ生きてきた
空虚で虚ろな世界
以前は心地良さまで感じていたその世界で
俺は今どうしようもない孤独と絶望を抱えさ迷っている
「こんな俺でも変われるのか…?」
「変われる!お前次第だ!」
「そうだな…」
「言葉で言うほど簡単な事じゃねぇかもしれねぇけど
お前なら出来るって俺は信じてる!俺だけじゃねぇぞ!
あいつらだってみんな信じてお前を待ってるんだ!」
「…あぁ…ありがとう…」
これまで生きてきて今日ほど後悔した瞬間はなかった
そして今日ほど生きたいと思った事もなかった
迷いながらもここまで来てよかった…
心底そう思った
ストックが完全になくなりました‥😅
続きはなるべく早くにと思っていますが色々と流動的で落ち着かない毎日の為
お待たせするかもしれません‥m(__)m
でもお引っ越しはUpします~💕ので楽しんで頂ければ幸いです。🎵
後ほどお引っ越ししますね。(#^.^#)

応援ありがとうございます。