月夜に 61
おはようございます。🎵
お引っ越しです。🎶
それではどうぞ~✴
少し間を置いてから櫻の部屋をノックした
部屋に入ると櫻がバスルームから出てきたところだった
「どうしたんだ?大丈夫か?」
「・・・うん、ごめんね、心配かけて。」
櫻をソファーに座らせ俺も隣に腰を下ろす
「いいけど、本当にどうしたんだ?」
「・・自分でも分からないの・・どうして涙が出てくるのか・・分からないの・・」
「・・そうか・・でもあんまり考えすぎるなよ。
お前はいつも一人で抱え込んで考えすぎるからな。
辛くなったら俺に話せよ。いいな。」
「・・分かった・・ありがとう・・」
「ああ、もうすぐ司が来る時間だけど、どうする?」
「もちろん、行くわよ。雛が楽しみにしてるんだから。」
「ねぇ、あきら・・ごめんね、少しの間だけ見守ってて欲しいの・・
私・・ちゃんと自分で答えだすから・・」
「分かった。けど何かあったらすぐに言えよ。」
話しをしているとメイドが司の到着を知らせに来た
「司が来たぞ。俺は先にリビングに行ってるな。」
「うん。」
あきらが部屋から出て行った後、大きく深呼吸をして鏡の前に立った
鏡に映る自分に言い聞かせる・・
”大丈夫、上手くやれる”
”がんばれる”
今の私はそんな事を自分自身に言い聞かせてからでないと
彼と向き合う事が出来ない・・
私は一体、何を怖がっているのだろうか?
もう一度、自分の姿を鏡で確認してからリビングへと向かう
リビングではあきらと道明寺さんが話をしていた
司はリビングで待っていた
俺が入って行くと慌てて振り向いている・・
振り返った司の顔に思わず噴出しそうになる・・
今まで見た事のない司の顔・・・緊張してるのか?顔を強張ってるぞ!
噴き出しそうになるのをなんとか堪えて声を掛ける・・
「よお!」
「・・お、おぅ!」
上ずった声で返事が返ってきた・・
「プッ・・」
ヤバイ!堪えきれない・・・
レアだ・・司の今の顔・・まともにあいつの顔が見れない・・
それに思わず噴き出した俺に普段のあいつなら確実にキレてるはずだけど・・
今はそんな余裕はないようだ・・
これ以上、噴き出さない為に俯いたまま横目で司を盗み見るが
これ程、小さくなっている司も初めてだった
総二郎達にも見せてやりたい
そんな事を考えながらもずっと黙っているわけにもいかず
吹き出しそうになるのを堪えながら話しかける
「櫻は今、仕度してる。もうすぐ来ると思う。」
「あ、あぁ・・」
話ながらもずっと下を向いたままで小さくなっている司にさすがに心配になってくる
「・・司・・お前、大丈夫か?」
「だ、大丈夫だ」
「そうか、だったらいいけど」
俯いたままの司がふいに話し始めた
「なぁ、あきら・・すまない・・」
突然の司の謝罪に驚いて顔を上げるとまっすぐにこちらを見ている司と目が合った
「な、なんだよ突然・・?!」
「・・あっ、いや・・こないだ・・殴っちまったからな・・・」
「それなら別に気にしてないよ。
それにお前に殴られるのなっていちいち気にしてたらキリがないだろ?」
軽くからかうような口調で言った俺に当然怒って言い返して来ると思ったが
司の反応はいつもと違っていた
「・・そうだな・・なぁ・・お前・・あいつにホレてるのか?」
「・・あぁ・・」
「そうか・・けど、俺、あいつだけは譲れないんだ・・あいつだけは・・」
「・・分かってるよ」
「すまない・・・」
「分かってるから何度も謝るな!
お前に謝られる程気持ち悪いもんねぇんだからな・・明日は嵐だな・・きっと・・」
やっぱり司は俺の言葉に反応しない・・
調子が狂う・・・
「オイ!暗い顔ばっかしてんじゃねぇーよ!」
「分かってるよ!分かってるけど・・どうしたらいいのか分かんねぇんだよ!」
「それは櫻だって同じだろ?
だからお前は今まで通り牧野つくしの時みたいに接していけばいいんじゃないのか?」
「・・ああ・・分かった・・」
「そんな顔してねぇーで、今日は三人で楽しんで来いよ。」

応援ありがとうございます。
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少し間を置いてから櫻の部屋をノックした
部屋に入ると櫻がバスルームから出てきたところだった
「どうしたんだ?大丈夫か?」
「・・・うん、ごめんね、心配かけて。」
櫻をソファーに座らせ俺も隣に腰を下ろす
「いいけど、本当にどうしたんだ?」
「・・自分でも分からないの・・どうして涙が出てくるのか・・分からないの・・」
「・・そうか・・でもあんまり考えすぎるなよ。
お前はいつも一人で抱え込んで考えすぎるからな。
辛くなったら俺に話せよ。いいな。」
「・・分かった・・ありがとう・・」
「ああ、もうすぐ司が来る時間だけど、どうする?」
「もちろん、行くわよ。雛が楽しみにしてるんだから。」
「ねぇ、あきら・・ごめんね、少しの間だけ見守ってて欲しいの・・
私・・ちゃんと自分で答えだすから・・」
「分かった。けど何かあったらすぐに言えよ。」
話しをしているとメイドが司の到着を知らせに来た
「司が来たぞ。俺は先にリビングに行ってるな。」
「うん。」
あきらが部屋から出て行った後、大きく深呼吸をして鏡の前に立った
鏡に映る自分に言い聞かせる・・
”大丈夫、上手くやれる”
”がんばれる”
今の私はそんな事を自分自身に言い聞かせてからでないと
彼と向き合う事が出来ない・・
私は一体、何を怖がっているのだろうか?
もう一度、自分の姿を鏡で確認してからリビングへと向かう
リビングではあきらと道明寺さんが話をしていた
司はリビングで待っていた
俺が入って行くと慌てて振り向いている・・
振り返った司の顔に思わず噴出しそうになる・・
今まで見た事のない司の顔・・・緊張してるのか?顔を強張ってるぞ!
噴き出しそうになるのをなんとか堪えて声を掛ける・・
「よお!」
「・・お、おぅ!」
上ずった声で返事が返ってきた・・
「プッ・・」
ヤバイ!堪えきれない・・・
レアだ・・司の今の顔・・まともにあいつの顔が見れない・・
それに思わず噴き出した俺に普段のあいつなら確実にキレてるはずだけど・・
今はそんな余裕はないようだ・・
これ以上、噴き出さない為に俯いたまま横目で司を盗み見るが
これ程、小さくなっている司も初めてだった
総二郎達にも見せてやりたい
そんな事を考えながらもずっと黙っているわけにもいかず
吹き出しそうになるのを堪えながら話しかける
「櫻は今、仕度してる。もうすぐ来ると思う。」
「あ、あぁ・・」
話ながらもずっと下を向いたままで小さくなっている司にさすがに心配になってくる
「・・司・・お前、大丈夫か?」
「だ、大丈夫だ」
「そうか、だったらいいけど」
俯いたままの司がふいに話し始めた
「なぁ、あきら・・すまない・・」
突然の司の謝罪に驚いて顔を上げるとまっすぐにこちらを見ている司と目が合った
「な、なんだよ突然・・?!」
「・・あっ、いや・・こないだ・・殴っちまったからな・・・」
「それなら別に気にしてないよ。
それにお前に殴られるのなっていちいち気にしてたらキリがないだろ?」
軽くからかうような口調で言った俺に当然怒って言い返して来ると思ったが
司の反応はいつもと違っていた
「・・そうだな・・なぁ・・お前・・あいつにホレてるのか?」
「・・あぁ・・」
「そうか・・けど、俺、あいつだけは譲れないんだ・・あいつだけは・・」
「・・分かってるよ」
「すまない・・・」
「分かってるから何度も謝るな!
お前に謝られる程気持ち悪いもんねぇんだからな・・明日は嵐だな・・きっと・・」
やっぱり司は俺の言葉に反応しない・・
調子が狂う・・・
「オイ!暗い顔ばっかしてんじゃねぇーよ!」
「分かってるよ!分かってるけど・・どうしたらいいのか分かんねぇんだよ!」
「それは櫻だって同じだろ?
だからお前は今まで通り牧野つくしの時みたいに接していけばいいんじゃないのか?」
「・・ああ・・分かった・・」
「そんな顔してねぇーで、今日は三人で楽しんで来いよ。」

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