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月夜に 63

おはようございます。🎵
お引っ越しです。🎶
それではどうぞ~✴










その頃、美作邸には総二郎、類、滋、桜子の四人が集まってきていた

「よぉ!」

「ヤッホー、あきらく~ん」

「こんにちは、美作さん」

「おはよう・・・」

それぞれが口々に言いながらテラスでお茶を飲んでいたあきらの元へとやってくる

「おお、早いな?」

「あぁ・・・みんな滋に叩き起こされた・・・・」

椅子を引きながら総二郎がすでに少し疲れたような声で答えた・・

「失礼ね!こんな天気のいい休日にいつまでも寝てるなんてもったいないでしょ。
 だから起こしてあげたんじゃない!」

「頼んでないよ!」

類はそう言うとすでに半分ウトウトしかけている・・・

そんな相変わらずの類を横目で見ながら総二郎が話しかけてきた

「なぁ、あいつら今日出かけてるんだろう?」

「あぁ、今朝、司が迎えに来て、一緒に出かけて行った」

「大丈夫なのか?」

「大丈夫じゃないか・・今朝はレアな司の姿も見れたしな」

「なんだ?レアな司って・・?」

「あいつ、小さくなって何度も俺に謝ってたぞ!」

「謝ってた・・のか?司が・・・?」

「ああ・・だから明日は嵐だ!」

「お前、余裕だな?いいのか?」

「何が?」

「だって・・お前も牧野の事・・」

「焦ったって仕方ねぇだろ?
決めるのは櫻なんだし、それに俺が言ったんだよ司とちゃんと向き合ってみろって。
じゃなきゃ、もし櫻が俺を選んでくれたとしても不安だってな。
そんな顔すんなよ!大丈夫だよ、櫻は記憶があっても無くてもまた司を選ぶよ」

「それは雛がいるからって事か?」

「違うよ、あの二人は何があっても
どんなに離れててもお互いを必要としてるからだよ!」

「でも、記憶が無かった時の道明寺さんみたいに先輩が道明寺さんの事
受け入れられないって事もあるんですよね?
それに今、先輩が一緒に居たいって思ってるのは美作さんですしね・・」

「それは、大丈夫じゃない」

眠っていると思っていた類だった

その言葉に全員の視線が類に集中する

「もし、牧野があきらを選んだとしてもその時は司だって気持ちの整理を付けられるでしょ?
 それに司が簡単に牧野と子供の事を諦めると思えないしね。」

「・・・そうだな」

「先輩は一体誰を選ぶんでしょうね・・・?」

「俺は牧野が誰を選んでも祝福するよ。
 牧野が幸せならそれでいいから」

「もう、朝っぱらから暗い顔してないで!
 私も類君と同じつくしが選んだ相手なら誰だって祝福するよ。
 私はつくしに幸せになって欲しいもん!」

「ああ・・・そうだな。」

「ところでつくし達は何処に行ったの?」

「ディズニーランドだけど」

「へぇ~ 楽しそう~~」

滋のその一言でその場に居た全員が身構えた

「し、滋、行かねぇーぞ!」

「え~どうして?私も行きた~い~!」

「ダメだ!行きたいんだったら、今度連れて行ってやるから!」

「ヤ~ダ~、今日行きた~い!私も雛ちゃんと遊びた~い、司だけズルイよ~」

何がズルイんだ?

勘弁してくれよ!

「ねぇ、ねぇ、桜子もつくしと雛ちゃんと遊びたいでしょ?」

遊びたいのは滋さんだけだと思いますけど・・

「滋さん、今日は止めておいた方がいいんじゃないですか?
 さすがにお邪魔虫ですよ」

「え~どうして?ねぇ、みんなはつくしが心配じゃないの?
 司がまたつくしに酷いこと言って泣かせてるかもしれないんだよ」

そうきたか・・確かに心配は心配だけど・・・

「じゃ~あ、声掛けないで近くから見守ってるっていうのはどう?」

「ダメだ!」

「もう!じゃぁいい!私一人でも行く!」

そう言ってさっさと自分の車を呼んでいる・・・

「あっ!お、おい!滋・・・!!」

ハァ~・・・

テラスにいくつもの溜息が響く

「分かったよ・・だけど、絶対に邪魔するんじゃねぇーぞ!いいな!」

「分かってるわよ~♪」

ハァ~ 多分全然分かってねぇ・・・・

嬉しそうにはしゃぎながらテラスを出て行く滋の後を溜息と共に追いかける
そんな中、類だけが”帰って寝る”と主張したが
総二郎に無理やり腕を掴まれ車に押し込まれた







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kirakira
Posted bykirakira

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