大家さんは元カレ！？ 0～epilogue～

窓の外

カーテンの隙間から射し込む朝の陽の光を浴びて
ゆっくりと意識が覚醒してきて
眩しさに少しだけ頭をもたげた瞬間襲ってきたのは
ズキッとした米神辺りに射し込むような痛み


いたっ！


余りの痛みに米神を押さえながら
ゆっくりと身体を起こし漸く室内の明るさに目も慣れてきて
見回した見覚えの無い室内


こ、ここどこ‥ですか？

「よっ！やっと起きたのか？」

ん？

見覚えの無い部屋

独り暮らしのはずなのに‥

誰かが私に話し掛けている

目はまだ半開きのまま
ズキズキする頭をゆっくりと
まるで性能の悪いロボットのように声のした方へと回すと
そこにいたのは元カレ‥

シャワーを浴びたばかりなのだろう

腰にバスタオルを巻き付けただけで
濡れてストレートになった髪を拭いていた

え～っと‥

どういう状況なんだろう？

ここに至るまでの記憶がぶっ飛んでて覚えていない

どうやら私は元カレの部屋で朝を向かえたみたいだって事は分かるんだけど‥


ん～～


マジっすか？！






～大家さんは元カレ！？～





え～っと

とりあえず夕べの記憶がぶっ飛び中なので
覚えてる事から整理するわね


牧野つくし
現在２８歳
職業は企業法務専門の弁護士

英徳大学の法学部に在学中に司法試験に一発合格後
司法修習を経て都内のそこそこ有名な弁護士事務所に採用され早７年

まだまだ勉強することも多いけど
そこそこ経験を積んで仕事もプライベートも絶好調

だったはず‥

それが昨日までの私


目の前の元カレとは今はどう判断すればいいのか分からないんだけど

とりあえず昨日までは

関係は良好で

所謂、友人関係

今の私とは違うレベルで記憶をぶっ飛ばした彼は
そのままＮＹへと文字通りぶっ飛んで行ってしまい
５年後、彼が日本支社の副社長として帰国するまで接点は一切無し

英徳の大学部に進学したＦ３とは
関係は続いていてというか‥

相変わらずの立ち位置で何かと絡まれ続けて
現在でもそれは続いている


彼とは５年ぶりに帰国後の集まりで久々に再会したんだけど
その時には彼のぶっ飛んでいた記憶は戻っていた

だけどその時はお互い付き合っている相手がいたし
お互い元カレ元カノって立ち位置で
以前のような関係に戻ることもなく
友人として良好な関係を続けていた

のよね‥

だから今の状況がね‥


友人としての関係をぶっ飛ばしてしまったのか？

そうじゃないのか？

そこんところが分からなくて‥

カムバ～ック！

夕べの記憶～！






短くてごめんなさいm(__)m

応援ありがとうございます。