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大家さんは元カレ!? 9

こんばんは🌙😃❗
本日も『大家さんは元カレ!?』です。🎶
それではどうぞ~✴

雨が降り続いている地域の皆さん気をつけてお過ごしくださいね。(#^.^#)


私信です
☆様
こんばんは~✴
コメントありがとうございます。😆
返事が遅くなってごめんなさいm(__)m
ムフフ💕類君のつくしちゃんレーダーは健在なんです❗😆💕✨


葉○様
こんばんは🌙😃❗
コメントありがとうございます。😆
返事が遅くなってごめんなさいm(__)m
司君の記憶が戻る以前からつくしちゃんの知らない所でず~っと
類君達が裏で暗躍?していたようです❗😃✌
が、勿論!つくしちゃんは何も気が付いてないです❗(笑)
ムフフ💕元婚約者君‥どうなるんでしょうね?
ただでは済まないと思います❗(笑)










SPとの連絡でオフィスを飛び出して
あいつの元へと向かう

あいつは今、都内の川沿いに整備された遊歩道でベンチに座り
ぼんやりと川面を眺めているらしい

あいつが以前勤めていた事務所から
直線距離にして約3キロほど離れたところで
今、俺と一緒に住んでいるマンションも
俺のオフィスからも反対方向

無意識だとしても

いや!

無意識だからこそ

反対方向に行ったってのがムカつく!

バカ女!

俺の気も知らねぇーで心配ばっかりかけやがって!

ムカつくけれど

俺の場合、こいつに対しては可愛さ余って憎さの逆で
憎さ余って可愛さ百倍?

いや!

千倍?

万倍?

いや!

そもそも憎さなんて存在してねぇから可愛さしかねぇな!

だから可愛さ余って可愛さが百万倍だ!

クソッ!

なに言ってんだ?俺?

とにかく!

まだ全部は手に入れてねぇーけど
99.9%は手に入れたも同然の俺専用の牧野を
傷つけやがって!

この落とし前はきっちりと付けさせてやるからな!

遊歩道へと降りる階段近くに止まったリムジンのドアを運転手より先に自ら開け
目の前の階段をかけ降りると
あいつに付けているSPが俺に気付き
目線だけで合図を送ってきた先のベンチにあいつがいた

歩き疲れた足を擦るような仕草をしながら
ユラユラと明かりが反射する川面を眺めているあいつにゆっくりと近付いた

「こんなとこで何やってんだよ?」

「ん?」

声に驚いたように川面から目線を上げたこいつは
俺の姿を確認すると少しだけ頬を緩め

"なんだ‥あんたか‥"

と言っただけでまたすぐに視線を川面へと戻した

予想以上に凹んでんじゃねぇーかよ!

あの男とどんな会話をしたのか分からなかったが
とにかく傷ついてるであろうこいつを元気づける為に
上手いもんでも食わしてやって
甘々に甘やかして残りの0.01%も俺専用にしてやろうって計画に早くも暗雲が‥

とりあえずこいつの隣に腰を下ろす

「あの男となんの話したんだ?」

「‥あんた‥もしかして私にSPさん付けてる?」

こいつにしては鋭い指摘だけど
隠すことでもねぇから正直に答えてやる

「あぁ、お前は俺専用の弁護士だからな!」

「止めてよね‥その言い方‥」

「んでだよ?本当のことだろーが!
それよりあの男、今さらお前になんの用だったんだよ?」





疲れたなぁ~

なんて痛む足を擦りながらぼんやりと川面を眺めていたら
目の前に現れた彼

どうして私がここに居る事が分かったの?

なんて‥

それぐらい私でもピンとくる

知らない間にSPさん付けられてたのね‥

普段なら怒って文句の一つでも言ってるんだろうけど
今はそんな元気も湧いてこない
怒るのって心も身体も元気じゃないとダメなんだ‥

「彼ね‥相手の女性に騙されてたんだって‥」

「それがお前となんの関係があんだよ?」

「さぁ?そこんところはよく分かんないんだけど‥
もう一度、私とやり直したいんだって‥
二度と浮気はしないから予定通り式を挙げて
転勤について来て欲しいんだって‥
そうすれば全部丸く納まるとかって言ってた‥」

「なんだそれ?」

「でしょ?
なんだそれ?だよね?!」

「で?お前はなんて答えたんだよ?」

「私はムリだからって言ってお店出て来ちゃった。
バカにすんじゃないわよ!って感じ」

「それならどうしてこんなとこにいんだよ?」

「‥分かんない‥ただお店出てからもなんだかムカムカして
色々考えながら闇雲に歩いてたら
気づいたらここだったの‥」


あり得ないと思って店を出た後も
今さっきの彼の言葉を思い返してはムカムカして
勢いに任せてただ闇雲に真っ直ぐ歩いていただけ

歩き疲れて川面を眺めながら
私ってつくづく恋愛には向いてないなぁ~って考えてた

恋愛経験が豊富ってわけじゃないけど

初恋が類で‥

って

そもそもがそこから間違ってたのかも‥?

類なんて未だに王子様なんだもん!

私って白馬に乗った王子様待ちのメンヘラ系なのかしら?

そんなつもりはないんだけどなぁ~

だって

初めて付き合ったのがあいつなんだもん!

あいつは王子様って感じじゃないでしょ?

どっちかって言うと王子様とは対極?の

悪魔系?野獣系?

とにかく同じ世界の生き物じゃない二人に恋して
呆気なく散ってやっと同じ世界?次元?の相手と巡り会えたって思ってたのに
こいつが一番最悪だったなんて‥

笑えない‥

「お前!なんで類が王子様で俺が悪魔なんだよ?!
野獣ってなんだよ?!」

「へっ?出てた?
ご、ごめん‥気にしないで」






何が気にしないでだ?!

思ってる事、全部だだ漏れさせやがって!

だけど今の俺はこんなことぐらいで
いちいち目くじら立てたりしねぇーぞ!

今夜は大人の男の包容力ってやつで
俺専用のお前をとことん甘やかしてやるから
今はとりあえずスルーしといてやるけど
今だけだからな!


恋愛体質じゃねぇとか

王子様だとか

野獣だとか

独り言を言っているこいつの横顔を見ていると
その綺麗な喉元に食らいつきたくなる

マジ

こいつの言う通り野獣系かもしんねぇけど
とにかく文字通りこいつの何もかもを食いつくして
細胞の一つ一つまで漏れることなく混ざりあいたい

って

変態じゃねぇーぞ!

川面に反射する光に照らされてキラキラ光る横顔を
いつまでも見ていられるけれど
マジでここで押し倒しちまいそうな衝動を押さえるのが大変だから
名残惜しいけれどベンチから立ち上がり
まだ座ったままのこいつへと手を差し出した

「ほら!アイス買ってやるから
そろそろ帰るぞ!」

俺の言葉に少しだけ笑ったこいつは俺の手を取り立ち上がり

「クスッ、高いの買ってくれる?」

「あぁ、店ごと買い占めてやるよ!」

「一個でいいわよ!」

「ケチ臭いこと言うな!
なんなら会社ごと買い取ってやろうか?
そしたらお前の好きなのが毎日食べられるぞ!」

「うわっ!出た!お金持ち発想!
止めてよね!私はたまに食べられるのが幸せなんだから!」

「ちっちぇ幸せだな?!」

「うっさぃ!もぅ!早く行こう!」

「おぅ!」

川面に反射する光を背に手を繋いだ歩き始めた俺達

残り0.01%まで後少し









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kirakira
Posted bykirakira

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