パパはおんぞうし? 14
本日は『パパはおんぞうし?』です。🎶
それではどうぞ~✴
本日は『お知らせ』と『パパはおんぞうし?』の2本をUpしております。
私信です
☆様
こんばんは😃🌃
コメントありがとうございます。😆
まさかのthreeです❗(笑)
つ、次は弟ですか?!つくしちゃんに頑張ってもらわないと❗(笑)💕
葉○様
こんばんは🌙😃❗
コメントありがとうございます。😆
タイミングばっちりでしたね❗😆💕✨
司パパ‥絶対やりますよね❗(笑)
恥ずかしくて樹君ダッシュで逃げそうです❗😆💕✨
ゆ○様
こんばんは😃🌃
コメントありがとうございます。😆
ムフフ💕司パパはメロメロだと思います❗💕
樹君の進学問題だとか追々書ければと思っておりますので
楽しみにしていただければ嬉しいです😌💓
「きゃ~!パパ!パパ!パパ!」
「分かったから落ち着けって!
こら!つむ!危ないから窓から顔出すな!」
「とーちゃん!ここなんだ?
ゆうえんちか?」
「かあさん?大丈夫?」
「あっ、うん、大丈夫だよ!
久しぶりだからちょっとね‥」
「だよね‥俺もちょっと‥引いてる‥」
15年ぶり?
いや
もっとだな
NYに行ってから年に1、2度帰国するだけだったし
道明寺を出る直前は帰国していなかったから
18まで暮らした実家とも言うべき屋敷に足を踏み入れたのは
16年?17年?ぶりぐらいだった
つくしにしても同じぐらいで
数日前から緊張して落ち着かないと言っていた
あの夜
蓮のランドセルを見つけて帰りついた俺を待っていたのは
姉ちゃんだった
互いに見た目はそれなりに歳はいっていたけれど
相変わらずと言うか‥
姉ちゃんは変わらずパワフルで
リビングにはお土産だと大量の紙袋が置かれていて
その真ん中で紬がファッションショーをしていた
テンション上がりまくりで何言ってんのか分からない紬は
その夜はずっと喋り続けていて
寝ようとはせず真夜中のリビングで俺一人で紬の相手をしていた
姉ちゃんに貰った洋服や靴やバッグなんかに埋もれていて
今まで見せた事のない笑顔の紬の一人ファッションショーを3回も見せられたぞ!
やがて限界を向かえた紬の瞼が裏返り始め
それでも抵抗していたがやっとスイッチが切れたのが真夜中2時過ぎ
リビングのソファーで紬を抱き抱えたまま眠ってしまっていて
翌朝つくしに起こされた
姉ちゃんとは道明寺を出てから年に数回電話で話すだけだった
それも姉ちゃんの方から掛かってきて
いつも一方的にまくし立てられておしまい
道明寺のこと
姉ちゃんの息子のこと
タマのこと
等々
一気に話したいことだけ話すと
いつも"あんたも元気でね!つくしちゃん達にもよろしくね。"
で終わっていたのに
今回、連絡も無しに突然現れた姉ちゃん
つくしは勿論だが蓮までも姉ちゃんの勢いに押され気味で
帰り道では散々、腹が減ったと煩かったのに
それも忘れて俺から離れようとしなかったのには笑ってしまった
突然現れた姉ちゃんの用件は一度、つくし達を連れて屋敷に来て欲しいってことだった
"お父様もお母様ももうお年だし
お二人とも今さらあなたに対してなにもおっしゃりたい事はないと思うのよ。
ただね、孫には会いたいみたいなの‥
それに私からも頼みたい事があるし
タマさんにも会わせてあげたいのよ‥
だからね、来週末にでもみんなでお屋敷に来てくれないかしら?"
その時は
"今すぐには返事は出来ない"と返しただけだった
週末の家族会議
ってほど大袈裟なもんじゃねぇけど
姉ちゃんの用件がなんであれ
屋敷に出向くという事はそれなりに子供達にも影響する事だから
前もって説明が必要だろうとつくしと話し合い
屋敷に出向くか否かを子供達にも意見を聞く事にしたが‥
蒼は論外
蓮も同じく
こいつはなんも分かってねぇ
紬は‥
なんとなく牧野のじいちゃんばあちゃんの他にも
じいちゃんばあちゃんが居てってイメージは出来ているが
それ以上に姉ちゃんからのお土産のインパクトがデカ過ぎて
まだお嬢様ってメルヘンの世界から帰って来ていない
から
やっぱ論外だな
で、
柊は‥
こいつはもう中学生だから色々と理解しているようで
"父さんと母さんがいいんだったら俺は大丈夫だよ"
と言っていた
後はつくし
つくしは"パパが嫌なら行かなくていい"と言っていたが
やっぱりこの15年の事は気に掛かっていたみたいだった
未練はない
その言葉に嘘はないし
あの時の決断も後悔はしていない
寧ろ飛び出して良かったと思っている
あの時、決断したからこそ問題児を背負いながら
ランドセルを探して町を徘徊するなんて
貴重な経験が出来ているんだと思っている
リムジンを乗り回しSPに囲まれながら
時間に終われるだけの毎日じゃなく
ファミリータイプのワゴン車にチャイルドシートを乗せ
後部座席でケンカをする子供達を叱りながら運転席に座る毎日
家族旅行は世界中の別荘や高級リゾートじゃなくて
近くの海水浴場やキャンプ場ばっかりだけど
どこに行っても問題児が何かしらやらかしてくれて
飽きる暇なんてねぇ
そんな毎日の中でつくしは幸せだからこそ
親父やお袋に対して孫にも会わせてやれない
申し訳なさを感じていたと言った
それにタマにも会いたいと‥
もう二度と会えないと思っていたけれど
もしチャンスがあるのならば会いたいと思っていると‥
だから俺はつくしのその言葉で屋敷に出向く事を決め
姉ちゃんに会った翌週の土曜日
家族を連れて屋敷へと向かった
のだが‥
屋敷の門の前から助手席に座っている紬のテンションがヤバい
窓を開け身を乗り出すように顔を出し
見えてきた屋敷に大興奮で俺は運転しながら
紬が落ちないように服を引っ張っている
「パパ!パパ!パパ!
すご~い!パパ、ここに住んでたの?!」
「あぁ、そうだけど危ないから大人しく座ってろって!
落ちるぞ!」
「とーちゃん!ここ すんでたのか?
ここ すめんのか?」
「あぁ、住める!
今もとーちゃんのとーちゃんとかあちゃんが住んでるぞ!」
「ひょえ~」
ひょえ~って‥
なんだそれ?!
「つくし?柊?
大丈夫か?」
「あ、うん、私は大丈夫」
「俺も大丈夫だよ、父さん」
ゆっくりと徐行しながら屋敷前の車寄せで停車すると
車から降りる前にドアが開き姉ちゃんが飛び出してきた
「つくしちゃ~ん!つむちゃ~ん!
いらっしゃい~!」
自ら助手席のドアを開け
まだ車内にいる紬を抱きしめている姉ちゃん
その余りの勢いに紬もちょっと引き気味だけれど
姉ちゃんはお構い無しで紬に続いてつくしに絞め殺す勢いで抱きついているのを引き剥がす
「姉ちゃん!手加減しろって!
蒼が潰れんだろーが!」
「あっ!ごめんなさい!
やっぱり赤ちゃんは可愛いわね~!
柊君も蓮君もこんにちは!
よく来たわね!さぁ、お父様達もお待ちかねなのよ!」
蒼を抱き紬と手を繋いだまま屋敷へと入って行く姉ちゃんの後に続いて
十数年ぶりに屋敷に足を踏み入れ
ようと
一歩足を前へ
出そうとするけれど
蓮が俺の足にしがみついて上手く歩けない
「おい!蓮!歩けねぇって!」
「とーちゃん!おれ とーちゃんのねえちゃん こわいぞ!
たべられんじゃねぇーか?」
「おぅ!それについては同じ意見だけど
大丈夫だ!姉ちゃんはお前を食ったりしねぇ!」
「ほんとうか?
だいじょーぶか?」
「大丈夫だ!」
「もしくわれそうになったら
とーちゃん、たすけろよ!」
俺の姉貴を妖怪かなんかと勘違いしている
蓮の表情は真剣でこいつにもトイレのオバケ以外にも
苦手な物があったんだと思わず笑ってしまった
「あぁ、助けてやるから
心配すんな!ほら!行くぞ!」

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