パパはおんぞうし？ 20 2020Xmasｰつむちゃんverｰ(後編)
こんにちは✨😃❗
『パパはおんぞうし？』Xmas話の後編です。🎶
クリスマスは終わってしまいましたが楽しんで頂ければ嬉しいです。(#^.^#)
それではどうぞ～✴
私信です
葉○様
こんにちは👋😃
コメントありがとうございます。😆
そうなんです❗😆💕✨今回のおんぞうしはつむちゃんがメインで
司パパ→つむちゃん→類君になっています。💕
それからリクのお話しもう少しお待ちくださいね。(#^.^#)
☆様
こんにちは✨😃❗
コメントありがとうございます。😆
ムフフ💕ちょっと毒舌なつむちゃんです。🎵
蓮君は‥また司パパを振り回してくれてると思います❗😆💕✨
このお姫様
流石あの二人の子供だけあってなかなかクセが強い
おまけに気も強い
だけど中身は乙女で初恋の王子様を一途に思い続けている
その初恋の王子様ってのが類で
三歳にして恋に堕ちたお姫様は
普通この年齢の子供なら必ず一度は通るであろう
"大きくなったらパパと結婚する～！"
をすっ飛ばし
"私、大きくなったら類君のお嫁さんになる！"
と宣言し三歳にして司を泣かせ
類は暫く司の家に出禁になっていた
まぁ、王子様の方はそんな事は気にすることなく
出禁ならば家に入らなければいいと
牧野と紬を食事に連れ出したり
二人が遊んでいる公園にフラりと現れたりと
相変わらずな行動で司をキレさせていた
紬が産まれたのは司達が東京に戻って暫くした頃で
初めての女の子でおまけに牧野にそっくりだったから
司の親バカっぷりは相当なものだった
目に入れても痛くない
まさにそれを地でいく溺愛っぷりで
俺達も生後半年を過ぎる頃まで
純真な紬に悪影響を及ぼすとかって抱かせてもくれなかった
悪影響って‥
ダチになんつっー言いぐさだと呆れたが
それほどまでに紬を溺愛していて
それは今も変わっていない
兄弟も増えて今は問題児と乳児に手を取られがちだが
司にとってはやっぱり紬は特別らしくなにかと紬には甘い
そんなお姫様は司の思いとはうらはらに
普段はパパには冷たい
"パパなんて大嫌い！"
だとか
"パパ、ウザい！"
だったりと辛辣な言葉であの司を凹ませる
そして時々、思い出したように
"パパ、お願い"
と必殺上目遣いで司を凋落し
満面の笑みで
"パパ、ありがとう～！
大好き！"
と天才的な才能で司を翻弄している
そのツンデレぶりに司は成す術無しで
いつも無条件降伏
今夜のパーティーも無条件降伏の結果だろうが
そんなツンデレ最強お姫様は何故かご機嫌が斜め
王子様が目の前にいて上機嫌なはずなのに
眉間に皺を寄せ目を細め睨んでいる視線の先にいるのは司
「どうしたんだ、紬？」
「‥‥‥」
俺の問いかけに視線さえ動かさず完全スルーの紬
こんなところは司似だと思う
「パパのことがそんなに気になるのか？」
「別に‥」
ぶっきらぼうに吐き出された
その答えとは裏腹に視線は司を睨んだままで
今度はぷぅ～と頬まで膨らませている
その膨らんだ頬を総二郎が人差し指で押しながら
「お前、妬いてんだろ？」
とからかうように腰を屈め紬の顔を覗きこんだ
総二郎にからかわれた紬は一瞬ムッとしたような表情を浮かべたけれど
すぐにその目に涙が溜まり始めて総二郎を慌てさせる
「ウォッ！つむ！ま、まて！
泣くな！」
いつもの調子でちょっとからかってみただけなのに
その言葉は紬にとっては思いの外図星だったみたいで慌てて
泣いている紬が司から見えないように身体をずらし隠している総二郎
道明寺家譲りの美貌で椿姉ちゃんの子供の頃にも似ているが
目は牧野に似て黒目勝ちな大きな瞳で表情は豊かで
直ぐに手や足が出てしまう牧野や椿姉ちゃんとは違い
暴力的な面はあまり見えないがとにかく気が強く負けず嫌いで
司の扱いが上手く将来が楽しみなちっちゃな猛獣使い
普段からこんな場所では感情を表に出す事のない男達が
一人の少女を囲んで楽しそうにしている
その光景を羨ましげに遠巻きに見ている招待客
クソッ！
長ぇーんだよ！
くっだらねぇ話ばっかしやがって！
道明寺に戻って以前ほどではないがパーティーに出席する回数が増え
それでなくてもつくし達と過ごす時間が減りムカついているのに
回を追う毎に群がってくる人数が増えてきやがる
今夜のパーティーには紬を連れて来ている
類も出席する事を知った紬のつくし譲りの必殺上目遣いでのお願いに
あっさりと陥落した俺はつくしのため息には気づいていないフリで
新しく準備してもらったドレスを着てご機嫌な紬をパートナーにパーティーに参加している
挨拶に回っている間
紬には飲食ブースで待っているように伝え
視界の端に次々とケーキを頬張る姿を捉えながら
グダグダと長い話に適当に相槌を打っていた
クソッ！
類の野郎！
俺の紬に触んじゃねぇ！
こら！紬！
嬉しそうな顔すんじゃねぇ！
ん？！
泣いてんのか？！
視界の端に捉えたままだった紬の姿
泣いているような感じに慌てて目の前の人物に断りを入れ
紬の元へと向かった
あいつらに囲まれていた紬に近づくと
やっぱり泣いていた
俺の大切な紬を泣かせやがって！
とりあえず一番近くにいた総二郎の腹にパンチを打ち込む
突然のパンチに身体をくの字に曲げながら
"痛ぇ！手加減しろよ！司！"
なんてほざいてやがるが関係ねぇ！
俺を惹き付けてやまない大きな可愛い黒い瞳に
涙をいっぱいに溜めている紬を引き寄せる
「つむ？！どうした？！」
紬を抱き上げ目線を同じにすると
涙目のまますっげぇ睨んでくる
「パパ！嫌いだからね！」
「お‥おぅ‥？ん？
なんでだよ？パパ‥なんかしたか？」
嫌いだって言われる事は多々ある
だから慣れてるっちゃあ慣れている
こんなこと慣れたくはないけれど
つくし譲りの意地っ張りの紬は機嫌悪くなると
本心とは逆の可愛くない言葉を吐くから
本気にはしていないがいきなり理由も分からずに言われると流石に傷つくぞ！
紬の不機嫌の原因が分からず戸惑う俺
そんな俺にまだ腹を擦りながら総二郎が
「つむは囲まれてるお前に妬いてんだよ」
「ん？」
総二郎の言葉の意味が分からず戸惑う
「だから紬はこんな場所で女に囲まれて鼻の下伸ばしてるお前にムカついて
囲んでる女達に妬いてんだよな？
涙の原因はお前だ！」
「伸ばしてねぇーよ！気持ち悪ぃ事言うな！」
総二郎の言葉は意外だった
いつも俺には対して興味がなさそうな態度の紬が
パーティーで囲まれている俺を見て焼きもちを妬いている
すっげぇ不機嫌だけどその不機嫌さの原因が
俺に対する焼きもちなんだったら嬉しい
ヤベェ
マジ
すっげぇ
嬉しい！
紬の頬に頬を寄せてスリスリしてしまうほど嬉しい！
「妬いてないもん！バカじろう！
パパなんてだいっきらいなんだからね！下ろしてよ！
つむは類君とイルミネーション行くんだから！」
スリスリから逃げようともがく紬をしっかりと抱え直し
素直じゃない紬も可愛くて可愛くてにやける
「イルミネーションはパパと行こうな！」
「い～や～だ！
つむは類君がいいの！」
頬を膨らませたままプイと顔を背けて可愛くない言葉を吐く
可愛い可愛い紬
パーティーの行われているホテル前の道路沿いの並木道には
毎年この時期になると綺麗にイルミネーションがされていて
沢山のカップルで賑わっている
紬もここに来る時に車の中からその光景を見て帰りに見たいと言っていた
「ヨシヨシ！つむは可愛いな！
なんでも好きな物買ってやるぞ！パパと行くだろ？」
好きな物買ってやるぞ！の言葉に
ピタリと動きを止めた紬
「‥ほんと？なんでもいいの？」
「あぁ、いいぞ！
可愛いつむのお願いだったらパパはなんでも聞いてやるぞ！」
「嬉しい～！ウフッ‥パパ、大好き！」
不機嫌な大嫌いが一瞬で上機嫌な大好きに変わった
現金な紬に笑ってしまうが‥
まぁ、つむの機嫌が治ったのだから
つくしは怒るだろうけれど
俺としては満足だぞ！
「でもイルミネーションは類君と行く！」
「ダメだ！」
「え～‥じゃあ、パパもついてきてもいいけど
つむと類君のデートの邪魔しないでね♥️」
「ダメだ！パパと二人だけで行けばいいだろ？！」
「え～ムリ！」
「ムリじゃねぇ！ってか類は置いてく！」
「い～や！パパ！下ろして！」
腕の中でもがき強引に下りてしまった紬は
すかさず横でずっと笑っていた類の腕を取ると
「類君！行こっ！」
と類の腕を引っ張り出口へと向かって歩き始めてしまった
「あっ！オイ、つむ！待て！」
「べぇ～！」
呼び止めた俺に振り向き様に可愛い顔であっかんべーをした紬は
そのまま類を引っ張り走り出した
「コラ！待ちやがれ！紬！」
「きゃ～逃げろ～！」
楽しそうに類と手を繋いだまま駆け出す紬の後を追いかける俺
何故か笑いながらあきらと総二郎もついてきやがる
ロビーも駆け抜けホテル前の歩道に出ても
まだ足を緩めない紬と類
綺麗に瞬くイルミネーションの間を二人の後を追いかける俺達
クリスマスまで後一週間
吐く息も白いまま人混みを縫うように追いかけっこの俺達
前を行くのは紬としっかりと手を繋いだ類
やっぱ類は出禁だ！
～fin～
応援ありがとうございます。
『パパはおんぞうし？』Xmas話の後編です。🎶
クリスマスは終わってしまいましたが楽しんで頂ければ嬉しいです。(#^.^#)
それではどうぞ～✴
私信です
葉○様
こんにちは👋😃
コメントありがとうございます。😆
そうなんです❗😆💕✨今回のおんぞうしはつむちゃんがメインで
司パパ→つむちゃん→類君になっています。💕
それからリクのお話しもう少しお待ちくださいね。(#^.^#)
☆様
こんにちは✨😃❗
コメントありがとうございます。😆
ムフフ💕ちょっと毒舌なつむちゃんです。🎵
蓮君は‥また司パパを振り回してくれてると思います❗😆💕✨
このお姫様
流石あの二人の子供だけあってなかなかクセが強い
おまけに気も強い
だけど中身は乙女で初恋の王子様を一途に思い続けている
その初恋の王子様ってのが類で
三歳にして恋に堕ちたお姫様は
普通この年齢の子供なら必ず一度は通るであろう
"大きくなったらパパと結婚する～！"
をすっ飛ばし
"私、大きくなったら類君のお嫁さんになる！"
と宣言し三歳にして司を泣かせ
類は暫く司の家に出禁になっていた
まぁ、王子様の方はそんな事は気にすることなく
出禁ならば家に入らなければいいと
牧野と紬を食事に連れ出したり
二人が遊んでいる公園にフラりと現れたりと
相変わらずな行動で司をキレさせていた
紬が産まれたのは司達が東京に戻って暫くした頃で
初めての女の子でおまけに牧野にそっくりだったから
司の親バカっぷりは相当なものだった
目に入れても痛くない
まさにそれを地でいく溺愛っぷりで
俺達も生後半年を過ぎる頃まで
純真な紬に悪影響を及ぼすとかって抱かせてもくれなかった
悪影響って‥
ダチになんつっー言いぐさだと呆れたが
それほどまでに紬を溺愛していて
それは今も変わっていない
兄弟も増えて今は問題児と乳児に手を取られがちだが
司にとってはやっぱり紬は特別らしくなにかと紬には甘い
そんなお姫様は司の思いとはうらはらに
普段はパパには冷たい
"パパなんて大嫌い！"
だとか
"パパ、ウザい！"
だったりと辛辣な言葉であの司を凹ませる
そして時々、思い出したように
"パパ、お願い"
と必殺上目遣いで司を凋落し
満面の笑みで
"パパ、ありがとう～！
大好き！"
と天才的な才能で司を翻弄している
そのツンデレぶりに司は成す術無しで
いつも無条件降伏
今夜のパーティーも無条件降伏の結果だろうが
そんなツンデレ最強お姫様は何故かご機嫌が斜め
王子様が目の前にいて上機嫌なはずなのに
眉間に皺を寄せ目を細め睨んでいる視線の先にいるのは司
「どうしたんだ、紬？」
「‥‥‥」
俺の問いかけに視線さえ動かさず完全スルーの紬
こんなところは司似だと思う
「パパのことがそんなに気になるのか？」
「別に‥」
ぶっきらぼうに吐き出された
その答えとは裏腹に視線は司を睨んだままで
今度はぷぅ～と頬まで膨らませている
その膨らんだ頬を総二郎が人差し指で押しながら
「お前、妬いてんだろ？」
とからかうように腰を屈め紬の顔を覗きこんだ
総二郎にからかわれた紬は一瞬ムッとしたような表情を浮かべたけれど
すぐにその目に涙が溜まり始めて総二郎を慌てさせる
「ウォッ！つむ！ま、まて！
泣くな！」
いつもの調子でちょっとからかってみただけなのに
その言葉は紬にとっては思いの外図星だったみたいで慌てて
泣いている紬が司から見えないように身体をずらし隠している総二郎
道明寺家譲りの美貌で椿姉ちゃんの子供の頃にも似ているが
目は牧野に似て黒目勝ちな大きな瞳で表情は豊かで
直ぐに手や足が出てしまう牧野や椿姉ちゃんとは違い
暴力的な面はあまり見えないがとにかく気が強く負けず嫌いで
司の扱いが上手く将来が楽しみなちっちゃな猛獣使い
普段からこんな場所では感情を表に出す事のない男達が
一人の少女を囲んで楽しそうにしている
その光景を羨ましげに遠巻きに見ている招待客
クソッ！
長ぇーんだよ！
くっだらねぇ話ばっかしやがって！
道明寺に戻って以前ほどではないがパーティーに出席する回数が増え
それでなくてもつくし達と過ごす時間が減りムカついているのに
回を追う毎に群がってくる人数が増えてきやがる
今夜のパーティーには紬を連れて来ている
類も出席する事を知った紬のつくし譲りの必殺上目遣いでのお願いに
あっさりと陥落した俺はつくしのため息には気づいていないフリで
新しく準備してもらったドレスを着てご機嫌な紬をパートナーにパーティーに参加している
挨拶に回っている間
紬には飲食ブースで待っているように伝え
視界の端に次々とケーキを頬張る姿を捉えながら
グダグダと長い話に適当に相槌を打っていた
クソッ！
類の野郎！
俺の紬に触んじゃねぇ！
こら！紬！
嬉しそうな顔すんじゃねぇ！
ん？！
泣いてんのか？！
視界の端に捉えたままだった紬の姿
泣いているような感じに慌てて目の前の人物に断りを入れ
紬の元へと向かった
あいつらに囲まれていた紬に近づくと
やっぱり泣いていた
俺の大切な紬を泣かせやがって！
とりあえず一番近くにいた総二郎の腹にパンチを打ち込む
突然のパンチに身体をくの字に曲げながら
"痛ぇ！手加減しろよ！司！"
なんてほざいてやがるが関係ねぇ！
俺を惹き付けてやまない大きな可愛い黒い瞳に
涙をいっぱいに溜めている紬を引き寄せる
「つむ？！どうした？！」
紬を抱き上げ目線を同じにすると
涙目のまますっげぇ睨んでくる
「パパ！嫌いだからね！」
「お‥おぅ‥？ん？
なんでだよ？パパ‥なんかしたか？」
嫌いだって言われる事は多々ある
だから慣れてるっちゃあ慣れている
こんなこと慣れたくはないけれど
つくし譲りの意地っ張りの紬は機嫌悪くなると
本心とは逆の可愛くない言葉を吐くから
本気にはしていないがいきなり理由も分からずに言われると流石に傷つくぞ！
紬の不機嫌の原因が分からず戸惑う俺
そんな俺にまだ腹を擦りながら総二郎が
「つむは囲まれてるお前に妬いてんだよ」
「ん？」
総二郎の言葉の意味が分からず戸惑う
「だから紬はこんな場所で女に囲まれて鼻の下伸ばしてるお前にムカついて
囲んでる女達に妬いてんだよな？
涙の原因はお前だ！」
「伸ばしてねぇーよ！気持ち悪ぃ事言うな！」
総二郎の言葉は意外だった
いつも俺には対して興味がなさそうな態度の紬が
パーティーで囲まれている俺を見て焼きもちを妬いている
すっげぇ不機嫌だけどその不機嫌さの原因が
俺に対する焼きもちなんだったら嬉しい
ヤベェ
マジ
すっげぇ
嬉しい！
紬の頬に頬を寄せてスリスリしてしまうほど嬉しい！
「妬いてないもん！バカじろう！
パパなんてだいっきらいなんだからね！下ろしてよ！
つむは類君とイルミネーション行くんだから！」
スリスリから逃げようともがく紬をしっかりと抱え直し
素直じゃない紬も可愛くて可愛くてにやける
「イルミネーションはパパと行こうな！」
「い～や～だ！
つむは類君がいいの！」
頬を膨らませたままプイと顔を背けて可愛くない言葉を吐く
可愛い可愛い紬
パーティーの行われているホテル前の道路沿いの並木道には
毎年この時期になると綺麗にイルミネーションがされていて
沢山のカップルで賑わっている
紬もここに来る時に車の中からその光景を見て帰りに見たいと言っていた
「ヨシヨシ！つむは可愛いな！
なんでも好きな物買ってやるぞ！パパと行くだろ？」
好きな物買ってやるぞ！の言葉に
ピタリと動きを止めた紬
「‥ほんと？なんでもいいの？」
「あぁ、いいぞ！
可愛いつむのお願いだったらパパはなんでも聞いてやるぞ！」
「嬉しい～！ウフッ‥パパ、大好き！」
不機嫌な大嫌いが一瞬で上機嫌な大好きに変わった
現金な紬に笑ってしまうが‥
まぁ、つむの機嫌が治ったのだから
つくしは怒るだろうけれど
俺としては満足だぞ！
「でもイルミネーションは類君と行く！」
「ダメだ！」
「え～‥じゃあ、パパもついてきてもいいけど
つむと類君のデートの邪魔しないでね♥️」
「ダメだ！パパと二人だけで行けばいいだろ？！」
「え～ムリ！」
「ムリじゃねぇ！ってか類は置いてく！」
「い～や！パパ！下ろして！」
腕の中でもがき強引に下りてしまった紬は
すかさず横でずっと笑っていた類の腕を取ると
「類君！行こっ！」
と類の腕を引っ張り出口へと向かって歩き始めてしまった
「あっ！オイ、つむ！待て！」
「べぇ～！」
呼び止めた俺に振り向き様に可愛い顔であっかんべーをした紬は
そのまま類を引っ張り走り出した
「コラ！待ちやがれ！紬！」
「きゃ～逃げろ～！」
楽しそうに類と手を繋いだまま駆け出す紬の後を追いかける俺
何故か笑いながらあきらと総二郎もついてきやがる
ロビーも駆け抜けホテル前の歩道に出ても
まだ足を緩めない紬と類
綺麗に瞬くイルミネーションの間を二人の後を追いかける俺達
クリスマスまで後一週間
吐く息も白いまま人混みを縫うように追いかけっこの俺達
前を行くのは紬としっかりと手を繋いだ類
やっぱ類は出禁だ！
～fin～
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