つくしちゃんBD2020 3
今年もよろしくお願いします。🌅
新年一発目は『つくしちゃんBD』話です。
それではどうぞ~✴
私信です
☆様
明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いします。🎵
今年も沢山笑ってくださいね♥
クソッ!
ざけんな!
俺が今日の為にどんだけ頑張ったと思ってんだよ!?
クリスマスだぞ!
誰だよ?!
こんな時にトラブルなんて起こした奴は?!
ぜってぇぶっ殺してやる!!
少しずつ屋敷から遠ざかるリムジンの中
不機嫌さを隠すこと無くどれほど悪態をついたところで
目の前に座る西田には通用しない
しないのは分かっているが
やっぱり言わずにはいられない
「あいつに愛想尽かされたらお前のせいだからな!
分かってんだろーな?!誕生日までにはぜってぇ終わらせろよ!
じゃねぇと全員纏めて東京湾に沈めてやるからな!!」
「心得ております」
俺の機嫌の悪さなんて意に介さない西田は
1ミリも表情を変えないままそう言うと
俺に書類を差し出した
その書類を引ったくるように受け取り
目を通して始めたが思考は屋敷に残してきた牧野へと飛んでいた
4年の遠距離を終え帰国した俺を涙でぐちゃぐちゃな顔で出迎えたあいつは
あんなにも俺に対して素直に
感情を表したのは
後にも先にもそれ一度だけで
その後はまるで当たり前のように
全く俺の言うことを聞かず勝手に道明寺HDに就職を決め
仕事に支障をきたすとか言いやがって
俺との関係は内緒のまま
せめて配属先ぐらいは俺が‥
と言うより
俺の婚約者なんだから
そもそもが就職する必要なんてねぇーだろ!?
さっさと結婚して俺が出張に行く時はついて来んのが当たり前だろーが!?
それがダメならせめて俺の秘書だろ?!
俺の秘書
上司と部下
常に俺の後ろに控えていて
振り向いたら牧野がいる
よくねぇ?
なのに現実は振り向いているのは
アンドロイド西田
ざけんな!
なんだよ?!
営業部って!?
半分以上が野郎じゃねぇーかよ!?
相変わらず鈍感でキョトキョトしまくりの牧野
狼の群れに子ウサギを放り込むみたいなもんじゃねぇーかよ!
それでなくてもまともにデートする時間も取れねぇのに!
ドタキャンなんて当たり前の状況だし
デート出来てもいつも途中で邪魔が入り
まともに話すら出来てなかったから
せめてクリスマスとあいつの誕生日だけはと
死ぬ気でもぎ取った時間だったのに!
あ゛~!
やっぱぜってぇぶっ殺してやる!
クリスマスイブのあの夜以降
俺の牧野専用携帯は沈黙したまま
まぁ、俺もタイミングが合わなくてメールしか出来てねぇけど
それにしてもあいつももうちょっと
ちゃんとした返事送ってくるとかねぇーのかよ!?
"了解"ってたった2文字
そんな2文字だけのメールでさえ何度も見返してしまう俺
相変わらず自分から連絡してくることの無い女
どうせ忙しいだろうからとか
仕事の邪魔しちゃダメだろうからとか
色々と理由を付けて我慢してんだろうけど
俺はお前のその物分かりのよさが逆に怖ぇーんだよ!
普段から言いたいことも言わずに
溜め込むだけ溜め込んでどうしようもなくなって
最後にド~ンと大爆発を起こす
あいつの限界が近いって事は近くにいるからこそ分かる
なのに側に居てやれない
その不甲斐なさがボディブローのように効いてくる師走の夜
俺を乗せたPJが東京の街へと降下を始めた

応援ありがとうございます。