月夜に 75
おはようございます。🎵
お引っ越しです。🎶
それではどうぞ~✴
櫻と雛が事故に遭ったと連絡を受けた時、あきらは花沢物産との新規事業の為
現在、花沢物産で専務をしている類との会議を終えた直後だった
休日にもかかわらず催された会議は思いのほか長引き両社の担当者以下
会議に出席していた者は皆一様に疲れた表情をしている
あきらと類も例外ではなかった
類と共に自分のオフィスへと戻り
秘書が持って来た今日何杯目かのコーヒーに口をつけようとした時
先ほど出て行ったばかりの秘書がノックもせずに飛び込んできた
いきなり開いたドアに俺と類は同時に視線をドアへと向けると
そこには血相を変えた秘書の姿があった
「あきら様!櫻様と雛様のお車が事故に遭われたと警察から連絡が入りました!」
秘書の言葉を最後まで聞くことなく俺と類はオフィスを飛び出し
ジャストタイミングで滑り込んできた類の車で病院へと急ぐ
途中、車の中から司へと電話を入れ
類は総二郎に連絡している
電話の向こうでは司が怒鳴っていた
仕事を終え屋敷に戻るリムジンの中だった
手にしていた書類に目を通していたが頭の中では櫻の事を考えていた
声が聞きたい・・
そう思って上着の内ポケットから携帯を取り出しあいつの携帯にダイヤルしてみる
しばらくの呼び出し音の後聞こえてきたのはあいつの声ではなく
“電波の届かないところに・・”
というアナウンスだった
諦めて電話を切り手にしていた書類も脇に置いてシートに深く腰を沈め軽く目を閉じる
リムジンは先ほどからひどい渋滞にハマってしまっていて
少し進んでは止まりまた少し進んではを繰り返していた
渋滞にハマってしまったリムジンの中で
向かい側に座っている秘書がまるでこの渋滞の責任は自分にあると言わんばかりに
汗をかきソワソワしている
「司様、どうやらこの先で事故があった模様で少々渋滞しております」
別に渋滞しているから機嫌が悪いわけじゃない
ただ必要以上に気を使う目の前の若い秘書の過剰な反応にイラついているだけだ
秘書の声を無視したままでしばらくすると前方の交差点に事故現場が現れた
信号機をなぎ倒し車の側面をめり込ませるようにして止まっているのは紺色のベンツ
そして反対側には小型のバイクが植え込みにめり込むように突き刺さっていた
救急車などの姿は見えないので事故からかなりの時間が経っているのだろう
信号機が倒れてしまった事でマヒしてしまっている車の流れを
交差点の真ん中に立つ警察官が誘導している
事故現場と事故処理のため赤色灯を回したまま止っているパトカーを横目に見ながら
交差点を抜けると車は途端に流れ始めた
今までのストレスを発散するかのようにスピードを上げるリムジン
屋敷まで後数百メートルというところで携帯が鳴った
着信相手はあきら
何気なく電話に出た俺の耳に飛び込んできたのはあきらの慌てた声だった・・・

応援ありがとうございます。
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現在、花沢物産で専務をしている類との会議を終えた直後だった
休日にもかかわらず催された会議は思いのほか長引き両社の担当者以下
会議に出席していた者は皆一様に疲れた表情をしている
あきらと類も例外ではなかった
類と共に自分のオフィスへと戻り
秘書が持って来た今日何杯目かのコーヒーに口をつけようとした時
先ほど出て行ったばかりの秘書がノックもせずに飛び込んできた
いきなり開いたドアに俺と類は同時に視線をドアへと向けると
そこには血相を変えた秘書の姿があった
「あきら様!櫻様と雛様のお車が事故に遭われたと警察から連絡が入りました!」
秘書の言葉を最後まで聞くことなく俺と類はオフィスを飛び出し
ジャストタイミングで滑り込んできた類の車で病院へと急ぐ
途中、車の中から司へと電話を入れ
類は総二郎に連絡している
電話の向こうでは司が怒鳴っていた
仕事を終え屋敷に戻るリムジンの中だった
手にしていた書類に目を通していたが頭の中では櫻の事を考えていた
声が聞きたい・・
そう思って上着の内ポケットから携帯を取り出しあいつの携帯にダイヤルしてみる
しばらくの呼び出し音の後聞こえてきたのはあいつの声ではなく
“電波の届かないところに・・”
というアナウンスだった
諦めて電話を切り手にしていた書類も脇に置いてシートに深く腰を沈め軽く目を閉じる
リムジンは先ほどからひどい渋滞にハマってしまっていて
少し進んでは止まりまた少し進んではを繰り返していた
渋滞にハマってしまったリムジンの中で
向かい側に座っている秘書がまるでこの渋滞の責任は自分にあると言わんばかりに
汗をかきソワソワしている
「司様、どうやらこの先で事故があった模様で少々渋滞しております」
別に渋滞しているから機嫌が悪いわけじゃない
ただ必要以上に気を使う目の前の若い秘書の過剰な反応にイラついているだけだ
秘書の声を無視したままでしばらくすると前方の交差点に事故現場が現れた
信号機をなぎ倒し車の側面をめり込ませるようにして止まっているのは紺色のベンツ
そして反対側には小型のバイクが植え込みにめり込むように突き刺さっていた
救急車などの姿は見えないので事故からかなりの時間が経っているのだろう
信号機が倒れてしまった事でマヒしてしまっている車の流れを
交差点の真ん中に立つ警察官が誘導している
事故現場と事故処理のため赤色灯を回したまま止っているパトカーを横目に見ながら
交差点を抜けると車は途端に流れ始めた
今までのストレスを発散するかのようにスピードを上げるリムジン
屋敷まで後数百メートルというところで携帯が鳴った
着信相手はあきら
何気なく電話に出た俺の耳に飛び込んできたのはあきらの慌てた声だった・・・

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