月夜に 79
おはようございます。🎵
お引っ越しです。🎶
それではどうぞ~✴
意識を取り戻した時にはもう朝になっていた
ゆっくりと覚醒してくる意識の波間を漂っていると
事故の瞬間が蘇り一気に現実の世界へと引き戻された
『雛!!』
雛の事が心配で身体を起こそうとしてやっと自分の状態に気が付いた
身体には沢山の機械が取り付けられていて酸素マスクもされていて
頭を少しだけ持ち上げて確認すると左足にはギプスがはめられ
天井からぶら下がっている金具に足を乗せられていた
私が目を覚ましたことに気付いた看護婦さんがマスクをはずしてくれた
「美作さん、ここが何処だかわかりますか?」
「・・は、はい・・あの・・」
「痛い所とかありますか?」
「いえ、あの雛は?娘はどうなったんですか?」
「大丈夫ですよ。お嬢さんなら打撲だけの軽症で済みましたので昨夜の内にご主人が連れて帰られましたよ」
ご主人・・?と言う言葉は気になったがとにかく雛が無事でよかった
続いてやってきたドクターに病状を説明され
壁に掛けられている時計を見ると短い針は7の文字を指していた
今日は午前中に検査をして問題がなければ午後には一般の病室に移れるとの事だったが
これから2ヶ月もの入院生活が始まるのかと思うと憂鬱な気分だった
再びICUで一人になり軽く目を閉じて意識のない間に見ていた夢の内容を思い返してみる
夢の内容はここ最近見ていた夢とは違っていた
子供の頃の夢を見ていたような気がする
女の子は小さな男の子と手を繋ぎながら川沿いの土手のような場所を歩いている
時間は夕暮れ、目の前には怖いくらいに大きくてオレンジ色の太陽が沈んでいく
小さな男の子が女の子を少し見上げながら“ねえちゃん”と呼んだ
ねえちゃんと呼ばれた女の子はその子の事を“すすむ”と呼んでいた・・
すすむ君・・・牧野つくしの弟・・・牧野進・・?
会話の内容までは覚えていなかったが服装は覚えている
女の子は小学校の制服を着てランドセルを背負っていて
男の子は幼稚園の制服を着て黄色い帽子をかぶり黄色いカバンを斜めがけにし
夕暮れの土手を二人で手を繋いで歩いている
そこで夢の中の場面が急に変わった・・
次は小学校のグラウンド・・・?
女の子はそこで男の子と鉄棒をしている
男の子の名前は・・・えーっと・・あっ!そう、“かずや君”だ!
夢の中の女の子が
『かずや君、がんばって!もう少し!』
かずや君って呼ばれた男の子は
『つくしちゃん~・・出来ないよ~』
と泣きべそをかきながら女の子の事をつくしちゃんと呼んでいた
体育の時間に一人だけ逆上がりの出来なかったかずや君に付き合って
放課後のグラウンドで鉄棒の練習をしていた
かずや君・・小学校の時、仲の良かった友達なのだろうか?
何よりこれは私の記憶の一部なのだろうか?
私は記憶を取り戻し始めているのだろうか?
だとしてもどうして全て思い出せないのだろうか?
まるでパズルのピースのようで記憶が上手く繋がらない・・
ぼんやりと思い出しながら目を閉じているといつの間にかそのまま眠りに落ちてしまっていた・・・

応援ありがとうございます。
お引っ越しです。🎶
それではどうぞ~✴
意識を取り戻した時にはもう朝になっていた
ゆっくりと覚醒してくる意識の波間を漂っていると
事故の瞬間が蘇り一気に現実の世界へと引き戻された
『雛!!』
雛の事が心配で身体を起こそうとしてやっと自分の状態に気が付いた
身体には沢山の機械が取り付けられていて酸素マスクもされていて
頭を少しだけ持ち上げて確認すると左足にはギプスがはめられ
天井からぶら下がっている金具に足を乗せられていた
私が目を覚ましたことに気付いた看護婦さんがマスクをはずしてくれた
「美作さん、ここが何処だかわかりますか?」
「・・は、はい・・あの・・」
「痛い所とかありますか?」
「いえ、あの雛は?娘はどうなったんですか?」
「大丈夫ですよ。お嬢さんなら打撲だけの軽症で済みましたので昨夜の内にご主人が連れて帰られましたよ」
ご主人・・?と言う言葉は気になったがとにかく雛が無事でよかった
続いてやってきたドクターに病状を説明され
壁に掛けられている時計を見ると短い針は7の文字を指していた
今日は午前中に検査をして問題がなければ午後には一般の病室に移れるとの事だったが
これから2ヶ月もの入院生活が始まるのかと思うと憂鬱な気分だった
再びICUで一人になり軽く目を閉じて意識のない間に見ていた夢の内容を思い返してみる
夢の内容はここ最近見ていた夢とは違っていた
子供の頃の夢を見ていたような気がする
女の子は小さな男の子と手を繋ぎながら川沿いの土手のような場所を歩いている
時間は夕暮れ、目の前には怖いくらいに大きくてオレンジ色の太陽が沈んでいく
小さな男の子が女の子を少し見上げながら“ねえちゃん”と呼んだ
ねえちゃんと呼ばれた女の子はその子の事を“すすむ”と呼んでいた・・
すすむ君・・・牧野つくしの弟・・・牧野進・・?
会話の内容までは覚えていなかったが服装は覚えている
女の子は小学校の制服を着てランドセルを背負っていて
男の子は幼稚園の制服を着て黄色い帽子をかぶり黄色いカバンを斜めがけにし
夕暮れの土手を二人で手を繋いで歩いている
そこで夢の中の場面が急に変わった・・
次は小学校のグラウンド・・・?
女の子はそこで男の子と鉄棒をしている
男の子の名前は・・・えーっと・・あっ!そう、“かずや君”だ!
夢の中の女の子が
『かずや君、がんばって!もう少し!』
かずや君って呼ばれた男の子は
『つくしちゃん~・・出来ないよ~』
と泣きべそをかきながら女の子の事をつくしちゃんと呼んでいた
体育の時間に一人だけ逆上がりの出来なかったかずや君に付き合って
放課後のグラウンドで鉄棒の練習をしていた
かずや君・・小学校の時、仲の良かった友達なのだろうか?
何よりこれは私の記憶の一部なのだろうか?
私は記憶を取り戻し始めているのだろうか?
だとしてもどうして全て思い出せないのだろうか?
まるでパズルのピースのようで記憶が上手く繋がらない・・
ぼんやりと思い出しながら目を閉じているといつの間にかそのまま眠りに落ちてしまっていた・・・

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