月夜に 85
おはようございます。\(^-^)/
お引っ越し話です。🎶
それではどうぞ~✴
病室に入ると櫻は痛み止めの影響なのか穏やかな寝息を
立てていたが雛の声に目を覚ました
雛が櫻のお腹の上に登っていく
「ママ~ 痛くな~い?」
「大丈夫よ。ちょっと重たくなっちゃったけど」
櫻の声は思ったよりもしっかりしたものだった
その事に安心していると櫻が類達の方へと視線を向けて
駆けつけてくれた事の礼を言っている
「いいよ、気にしないで!
どうせ私も桜子も花嫁修業中だから二人でヒマしてたの!
私達の事は大丈夫だから。
それから優紀ちゃんにさっそく連絡取ってみるね」
桜子は滋の言葉に不服そうだったが口を挟むことはなかった
「ありがとう、滋さん、桜子ちゃん」
「ママ~ 雛ね~ 滋ちゃんと桜子ちゃんとディズニーランドに
行くお約束したの~」
「そ、そうなの?よかったわね」
雛に微笑んでいる櫻に類が声を掛けた
「牧野」
優しく微笑みながら呼びかけられたその声に櫻は微笑みを返しながらも
ためらいがち発せられた小さな声
聞きとれないほどの小さな声だったが
それでも俺達にははっきりと聞こえた・・
類を呼ぶ懐かしい響き・・・
「・・花沢 類」
そう呼ばれた瞬間、類はベッドに歩み寄り雛ごと櫻を抱き締めた
花沢類に抱き締められた瞬間
体中がざわつくような感覚に襲われた
彼の吐息が耳をくすぐって聞こえてきた声は
『ありがとう・・思い出してくれてありがとう』
体中に熱いものが込み上げてくる
心の奥底に今、やっと光が届いた
ずっと俯いたままだった私が顔を上げた気がした
途端に頭の中に浮かび上がってきた数々の場面
中庭の芝生の上で、音楽室で、カフェで団子屋で、ぼろアパートで
そして非常階段で
そのどれもが断片的で早送りで映画を見ているようだけど
そこには確かに私がいて、そして花沢 類に西門さん
あきらに桜子も滋さん
西門さんとあきらが私をからかっている
その隣でお腹を抱えて笑っている花沢 類
桜子の声が聞こえる
『先輩って本当、鈍感ですね』
呆れた顔で嫌味を言ってくる
そして名前を呼ばれた直後にすごい力で抱きついてくる滋さん
息が出来ないほどの力で抱き締められた私を助けてくれている桜子
やっと形づくりはじめたパズル・・ピースが埋まっていく
ゆっくりと牧野つくしが蘇ってくる

応援ありがとうございます。
お引っ越し話です。🎶
それではどうぞ~✴
病室に入ると櫻は痛み止めの影響なのか穏やかな寝息を
立てていたが雛の声に目を覚ました
雛が櫻のお腹の上に登っていく
「ママ~ 痛くな~い?」
「大丈夫よ。ちょっと重たくなっちゃったけど」
櫻の声は思ったよりもしっかりしたものだった
その事に安心していると櫻が類達の方へと視線を向けて
駆けつけてくれた事の礼を言っている
「いいよ、気にしないで!
どうせ私も桜子も花嫁修業中だから二人でヒマしてたの!
私達の事は大丈夫だから。
それから優紀ちゃんにさっそく連絡取ってみるね」
桜子は滋の言葉に不服そうだったが口を挟むことはなかった
「ありがとう、滋さん、桜子ちゃん」
「ママ~ 雛ね~ 滋ちゃんと桜子ちゃんとディズニーランドに
行くお約束したの~」
「そ、そうなの?よかったわね」
雛に微笑んでいる櫻に類が声を掛けた
「牧野」
優しく微笑みながら呼びかけられたその声に櫻は微笑みを返しながらも
ためらいがち発せられた小さな声
聞きとれないほどの小さな声だったが
それでも俺達にははっきりと聞こえた・・
類を呼ぶ懐かしい響き・・・
「・・花沢 類」
そう呼ばれた瞬間、類はベッドに歩み寄り雛ごと櫻を抱き締めた
花沢類に抱き締められた瞬間
体中がざわつくような感覚に襲われた
彼の吐息が耳をくすぐって聞こえてきた声は
『ありがとう・・思い出してくれてありがとう』
体中に熱いものが込み上げてくる
心の奥底に今、やっと光が届いた
ずっと俯いたままだった私が顔を上げた気がした
途端に頭の中に浮かび上がってきた数々の場面
中庭の芝生の上で、音楽室で、カフェで団子屋で、ぼろアパートで
そして非常階段で
そのどれもが断片的で早送りで映画を見ているようだけど
そこには確かに私がいて、そして花沢 類に西門さん
あきらに桜子も滋さん
西門さんとあきらが私をからかっている
その隣でお腹を抱えて笑っている花沢 類
桜子の声が聞こえる
『先輩って本当、鈍感ですね』
呆れた顔で嫌味を言ってくる
そして名前を呼ばれた直後にすごい力で抱きついてくる滋さん
息が出来ないほどの力で抱き締められた私を助けてくれている桜子
やっと形づくりはじめたパズル・・ピースが埋まっていく
ゆっくりと牧野つくしが蘇ってくる

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