月夜に 101
おはようございます。🎵
お引っ越しです。🎶
それではどうぞ~✴
更新情報です。
2日(金)『月夜に‥』102
3日(土)『月夜に‥』103
4日(日)『月夜に‥』104
を朝7時に予約投稿しております。
お時間のある時にでもお楽しみくださいませ。🎵
エレベーターの前で追いついた彼に後ろから腕を掴まれた
「ちょっと待てって言ってんだろ!」
私は何も言わずに彼を睨みつけているだけ
そんな私に業を煮やしたのだろうか道明寺はまた抱きついてきた
「なぁ・・ちょっと待ってくれよ・・」
耳元で囁かれる言葉・・
自信満々な彼にしては珍しく気弱な声が私の頭の中に響いている
その声の弱さに抱きしめられている腕を振りほどけない・・・
「なんなのよ・・」
「俺の話しはまだ終わってねぇーんだよ!」
「花沢類とは会わないわよ!
第一、彼は今、日本でしょ?会いたくても会えないわよ!」
「分かってるよ!」
「分かってるんだったらいちいち言わないで!」
「だ、だから・・ご、ご・・めん・・」
ん・・?
道明寺が謝ってる?
驚いて顔を上げるとそこには真っ赤になって
バツの悪そうに明後日の方向を向いている彼
「ねぇ・・今ゴメンって言った?」
「・・あぁ・・悪りぃーかよ!」
顔はソッポを向いたまま
彼が謝った事には驚いたけれどその後の態度があの頃と変わらなくて
思わず笑いが込み上げてきた
「笑うな!」
「クスッ・・ごめん・・」
一応、謝ったけれどやっぱり彼のレアな姿に可笑しさが込みあがってくる
そんな私を彼は恨めしそうに一睨みすると
「仕事が終わったら迎えに行くから一緒に晩飯食おうぜ!」
「いいけど・・仕事は大丈夫なの?」
「あぁ、大丈夫だ!」
大丈夫だって言い切った道明寺なんだけど
さっきから少し離れた場所でこちらの様子を窺うように立っている秘書さんが
私の視界に入っていた
「本当に大丈夫なの?あんたが勝手な事をしたら迷惑するのは秘書さんなんだからね!」
まだ抱きついてきたままの彼から強引に身体を引き剥がすと
秘書さんの元へと歩み寄った
「三ツ谷さん、申し訳ありませんが彼の今日のスケジュールを教えていただけますか?」
「えっ!・・あ、あの・・ですが・・美作様・・」
しどろもどろになりながら話す三ツ谷さんの視線は私を通り越していて
後ろに立つ道明寺に向けられている
「三ツ谷!余計な事しゃべんなよ!!」
秘書さん脅してどうすんのよ!
私と道明寺の間で板ばさみになっている三ツ谷さんに申し訳ないと思いつつ
もう一度同じ質問をした
「・・は、はい、本日は19時からファーガソン保険の取締役と会食の予定になっております・・」
やっぱり予定あるんじゃない!
「そんなもんキャンセルだ!」
「キャンセルはしません!あんたはちゃんと会食に行って。
仕事なんだから我が儘言わないで!」
「会食なんて何時でも出来んだろ!
俺はお前と一緒に居たいんだよ!!」
「あんたは道明寺財閥の跡取りなのよ!
もうちょっと自覚を持ちなさい!とにかく今夜はダメだからね!」
静かなフロアーに響いている道明寺と私の怒鳴りあう声
「ダメじゃねぇーんだよ!
とにかく今夜はお前と一緒にメシ食うからな!」
ハァ~・・ダメだわ・・
このままここで彼と話しを続けていても平行線のままだと思い
私はエレベーターのボタンを押した
「とにかく今夜は予定通りに仕事して」
そう言うとこれいじょう1は聞かないという意思表示に
彼に背を向け上がってくるエレベーターの表示を見ていた
「ちょっと待てよ!」
「待たない!」
待て!待たない!の押し問答を続けているとエレベーターが到着し目の前でドアが開き
中に居た人物と目が合って思わず固まってしまった・・・

応援ありがとうございます。
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「ちょっと待てって言ってんだろ!」
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「なぁ・・ちょっと待ってくれよ・・」
耳元で囁かれる言葉・・
自信満々な彼にしては珍しく気弱な声が私の頭の中に響いている
その声の弱さに抱きしめられている腕を振りほどけない・・・
「なんなのよ・・」
「俺の話しはまだ終わってねぇーんだよ!」
「花沢類とは会わないわよ!
第一、彼は今、日本でしょ?会いたくても会えないわよ!」
「分かってるよ!」
「分かってるんだったらいちいち言わないで!」
「だ、だから・・ご、ご・・めん・・」
ん・・?
道明寺が謝ってる?
驚いて顔を上げるとそこには真っ赤になって
バツの悪そうに明後日の方向を向いている彼
「ねぇ・・今ゴメンって言った?」
「・・あぁ・・悪りぃーかよ!」
顔はソッポを向いたまま
彼が謝った事には驚いたけれどその後の態度があの頃と変わらなくて
思わず笑いが込み上げてきた
「笑うな!」
「クスッ・・ごめん・・」
一応、謝ったけれどやっぱり彼のレアな姿に可笑しさが込みあがってくる
そんな私を彼は恨めしそうに一睨みすると
「仕事が終わったら迎えに行くから一緒に晩飯食おうぜ!」
「いいけど・・仕事は大丈夫なの?」
「あぁ、大丈夫だ!」
大丈夫だって言い切った道明寺なんだけど
さっきから少し離れた場所でこちらの様子を窺うように立っている秘書さんが
私の視界に入っていた
「本当に大丈夫なの?あんたが勝手な事をしたら迷惑するのは秘書さんなんだからね!」
まだ抱きついてきたままの彼から強引に身体を引き剥がすと
秘書さんの元へと歩み寄った
「三ツ谷さん、申し訳ありませんが彼の今日のスケジュールを教えていただけますか?」
「えっ!・・あ、あの・・ですが・・美作様・・」
しどろもどろになりながら話す三ツ谷さんの視線は私を通り越していて
後ろに立つ道明寺に向けられている
「三ツ谷!余計な事しゃべんなよ!!」
秘書さん脅してどうすんのよ!
私と道明寺の間で板ばさみになっている三ツ谷さんに申し訳ないと思いつつ
もう一度同じ質問をした
「・・は、はい、本日は19時からファーガソン保険の取締役と会食の予定になっております・・」
やっぱり予定あるんじゃない!
「そんなもんキャンセルだ!」
「キャンセルはしません!あんたはちゃんと会食に行って。
仕事なんだから我が儘言わないで!」
「会食なんて何時でも出来んだろ!
俺はお前と一緒に居たいんだよ!!」
「あんたは道明寺財閥の跡取りなのよ!
もうちょっと自覚を持ちなさい!とにかく今夜はダメだからね!」
静かなフロアーに響いている道明寺と私の怒鳴りあう声
「ダメじゃねぇーんだよ!
とにかく今夜はお前と一緒にメシ食うからな!」
ハァ~・・ダメだわ・・
このままここで彼と話しを続けていても平行線のままだと思い
私はエレベーターのボタンを押した
「とにかく今夜は予定通りに仕事して」
そう言うとこれいじょう1は聞かないという意思表示に
彼に背を向け上がってくるエレベーターの表示を見ていた
「ちょっと待てよ!」
「待たない!」
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