fc2ブログ

月夜に 103

おはようございます。🎵
お引っ越しです。🎶
それではどうぞ~✴












エレベーターに乗り込んでやっと一息つく

ハァ~・・やっと解放された~!


ずいぶんと予定が狂っちゃったけど
とりあえずホテルへと向かうべく
道明寺のビルを出ると先ほどのリムジンの運転手さんが
こちらに向かって駆け寄ってきた

「美作様」

凄い勢いで駆け寄ってきた運転手さんに圧倒され思わず後退りしてしまう

「・・は、はい」

「司様よりお車をお使いいただくように仰せつかっておりますので
 どうぞお乗りくださいませ」

「・・えっ!?あ・・私、タクシーで行きますので結構です」

こんな大きな車目立つからヤダ!

そう思い車を断って歩き出そうとすると運転手さんに腕を掴まれ
強引に車の方へと引っ張って行かれしまった

「それでは困ります!
 どうぞお車にお乗りくださいませ」

言葉は丁寧なんだけど有無を言わせぬ勢いで車に押し込まれ
唖然としてる私の横でドアが閉まってしまった

「美作様、とりあえずホテルでよろしいでしょうか?」

「・・は、はい・・宜しくお願いします」

「かしこまりました」


この人、今・・まずって言ったわよね?

もしかして私ずーっとこのバカデカイ車で移動しなきゃいけないの?

ヤダ!

それだけは絶対にヤダ!!

そんな事を考えているうちにリムジンがホテルへと向けて走り出した

そしてホテルに着いてもう一度驚いた

もうNYに着いて驚く事ばっかりなんだけど
私が予約を取っていたのは椿お姉さんのカメリアホテル

メープルホテルに比べてカジュアルな料金設定で利用客もビジネスマンや
一般の観光客も多い
だけどホテル全体は洗練された雰囲気でエントランスから一歩中へ足を踏み入れると
落ち着いた空間が広がっている

チェックインしようとフロントを探していると一人の男性に声をかけられた

「失礼致します。美作様でございますでしょうか?」

「はい」

「お待ち申し上げておりました。
 私、当ホテルの支配人を勤めさせていただいております山本と申します。
 よろしくお願いいたします」

「初めまして、美作櫻です。
 お世話になります」

「こちらこそ、滞在中はご不便のないよう精一杯お世話させていただきます」

「よろしくお願いします」

「お荷物はすでにお部屋にお運びいたしておりますので
 ご案内させていただきます」

そう言って前を歩き始めた支配人さんについて
ロビーの少し奥まった場所に一基だけのエレベーターに乗り込んだ

そして案内された部屋は・・

凄い!!

最上階のワンフロアーまるごと全部

「・・あ、あの・・ここは?」

「このフロアーは椿様がNYにお越しになられた時に
 ご使用になられるプライベートエリアでございます」

「椿お姉さんのプライベートエリア・・?」

「はい、椿様より美作様がNYへお越しになられた時には
 このお部屋をお使いいただくようにと仰せつかっております」

「はぁ・・」

部屋のあまりの凄さに間の抜けた返事しか出来なかったけれど
そんな私の様子を気にせず支配人さんは部屋の中を案内し始めた

案内されて再度ビックリ

一体、幾つ部屋があるの?

ベッドルームだけで7つ

おまけにその一つ一つが半端じゃない大きさで
それぞれの部屋にバスが付いているし
リビングだって何畳あるの?

こんな広い部屋で私一人?

絶対に落ち着かない
これだけは自信を持って断言できる!

「美作様のベッドルームはこちらのお部屋でございます」

そう言って支配人さんが開けたドアの向こうには
部屋の中央には天蓋付きのベッドが置かれていて
大きな窓の向こうにはマンハッタンの景色が広がっていた

一通り案内を済ませると支配人さんは出て行ってしまい
私は窓の外に広がる景色を子供のように窓に張り付いて眺めていた

しばらく景色に圧倒されていたが支配人さんと
入れ替わりに入ってきたバトラーさんが淹れてくれたお茶を飲む

ハーブティーの心地よい香りが疲れた身体に染み渡り
ほっと一息つく

さて!一休みしたら街へ出かけよう!











応援ありがとうございます。
スポンサーサイト



kirakira
Posted bykirakira

Comments 0

There are no comments yet.

Leave a reply