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パパはおんぞうし? 35

こんばんは。🎵
本日2度目の更新は『パパはおんぞうし?』です。🎶
今回は柊君とつむちゃんと蒼君です。💕
それではどうぞ~✴





私信です
葉○様
こんばんは~✴
コメントありがとうございます。😆
返事が遅くなってごめんなさいm(__)m
つくしちゃんも色々と(主に猛獣の‥(笑))でお疲れだったのもあるんだと思いますが
思い出すのに必要な時間だったんだと思っています❗👋😆🎶✨(笑)
思い出してくれたので司君に益々エンジンが掛かってしまうかも?🎵
月夜に‥はこれからつくしちゃんがどんな決断をするのか?
楽しみにしていただければ嬉しいです❗💕


☆様
こんばんは🌙😃❗
コメントありがとうございます。😆
返事が遅くなってごめんなさいm(__)m
ハイ!刺されてなくて良かったです❗
それに思い出してくれたし!💕
ってことでこの先は司君が益々‥ですよね?(笑)














「ねぇ?本当に付いて行かなくて良かったの?」

「あぁ、どうだろうな・・まぁ、でも運転手もいるし
SPも付けといたから大丈夫だろう・・」

屋敷のエントランスでつくしと二人
タキシード姿で初恋の相手を迎えに行った
問題児の乗った車を見送ってすぐの
つくしからの問いかけにそう答えた俺

つくしの不安は分かる

俺だって一抹のどころか百抹のって・・

不安しかねぇけど

当の問題児は親父に着せてもらったタキシードにご機嫌で
お袋の温室で咲いていたバラをプレゼントにと
バスケットにアレンジメントしてもらい
親父のリムジンで意気揚々と待ち合わせ場所の最寄り駅へと行ってしまった

19歳差の初恋がこの先どう展開するのかは分からないが
ずっと自分が中心だった問題児が
家族以外の誰かを大切に思うってことは蓮にとってもいい事なんだと思う

つくしも同じ思いだから心配しながらも
一人で行かせたんだろう

長い廊下をつくしの肩を抱きながら
互いの不安を隠せないまま自室へと向かう

家族専用のリビングに入ると蒼はもう泣き止んでいて
ソファーに座りスマホを触っている柊によじ登ろうとしていた

ソファーに座る柊の横に足をフラフラさせながらも
柊の肩に手を掛け立ち上がると
そのまま柊のふとももの上に立ち
柊の髪の毛を掴み引っ張ると頭を噛んでいる蒼

そしてそこまでされていても“痛ぇ”と小さく呟いただけで怒るでもなく
蒼のしたいようにさせたままでスマホを操作し続けている柊

忍耐強いと言うか・・

動じないと言うか・・

小さな頃から大人しくのんびりマイペースな柊

たまに蓮とケンカすることはあるが
たいてい蓮が余計な事を言ったかしたかの二択で
それにしてもあまり声を荒らげることもないし
つくしが柊に対して口煩く注意することもあまりない
俺にしても同じで我が子ながら
この手の掛からなさは蓮と対照的過ぎて時々、心配にもなる

まぁ、年齢差があり過ぎてケンカにならないだけかもしれないが
とにかくあまり怒ることの無い柊は
今も蒼にされるがまま頭を噛まれている

その光景に早く蓮が落ち着いてくれないと
早晩、あの問題児にこいつも加わり
問題児がもう一人増えるんじゃねぇかって予感に
武者震いがして柊の頭に噛みついている蒼に
“コラ!にいちゃんを噛むな!”と
後ろから抱き上げ蒼のヨダレでベトベトにされてしまった柊の頭を撫でた



「パパ〜!柊〜!
手伝って〜!」

キッチンの方から聞こえてきたつくしの声に応えて
キッチンへと入って行くと沢山の食材に埋もれているつくし

「これどうしたんだよ?」

「庭でバーベキューしようと思って
シェフさんに相談したらなんかこんなになっちゃって・・
とりあえずここにあるの庭に運んでくれる?」

キッチンのカウンターの上には
肉に魚に野菜が所狭しと乗せられている


「量多くねぇか?
一人増えるだけだろ?
こんな食えんのか?」

「ん?一人じゃないよ。
お義父様とお義母様もご一緒されるし祐輔君も誘ったから」

「はぁ?!」

「あれ?聞いてなかった?」

「聞いてねぇーよ!
なんで親父達まで呼んでんだよ?!」

「お義父様とお義母様もお屋敷にいらっしゃるんだから
声掛けるのは当たり前でしょ?
それに祐輔君だってたまにはいいでしょ?」

「当たり前じゃねぇーよ!
親父らなんてほっとけ!」


「もぅ!そんな風に言わないで!
はい!これお庭に運んでね!」

俺の言葉に呆れつつも食材の乗った皿を次々と手渡してくるつくし

それらを柊と順番に運んでいく


「マッマ!」

「ん?蒼もお手伝いしてくれるの?」

「あい」

「ありがとう、それじゃあこれをパパに渡してくれる?」

「あい」

自分もお手伝いがしたいと言った蒼につくしが持たせたのは
調味料が入った小さなボトル

それを小さな両手で大事そうに持ち俺に渡してくる蒼

少し屈んでそれを受けとり"ありがとな"と頭を撫でてやると
嬉しそうにつくしの元へと戻って行った蒼はつくしにも誉められ
得意満面の笑みで次々と運び始めた

最初は小さな物ばかりだったがやがてそれらが無くなると
次は食材の乗った皿を運ぶと言い始めつくしに止められている

が・・

止められたからと簡単に諦めるような末っ子じゃないから
苦肉の策でつくしが冷蔵庫からいつも飲んでいる小さなパックのジュースを取りだし
これを運んでくれとお願いすると嬉しそうに受けとりその場で飲み始めた

あっさりとジュースに陥落した蒼

これで少しだけ時間稼ぎが出来る

その間に全て運んでしまう


「パパ~どこ~?」

最後の皿を運び終えたタイミングで紬の声が聞こえてきた

「ここにいるぞ!
どうした?」

「アチョーさんが呼んでるよ~」


声のしたリビングへと顔を出すと紬の後ろ
リビングの入口辺りに執事の東海林が立っていた

「司様、失礼いたします。
先ほど蓮坊っちゃまに同行しておりますSPから連絡が入り
動画が送られてまいりました。
蓮坊っちゃまは無事にお連れ様と合流されたようで
後10分程でお帰りなられる予定でございます」

そう言って手渡されたタブレットの画面にはSPが送ってきた動画が映し出されていた

「分かった」

「それでは失礼いたします」


東海林が出て行ってから動画を再生してみる

画面の中に映し出されたのは屋敷から一番近い最寄り駅

この辺りは高級住宅地で住人のほとんどが運転手付きの車を使っているような地域なので
都内だが駅舎自体もさほど大きくないがそれでも一応駅前にはロータリーがあり
客待ちのタクシーも数台停まっていて一日の乗降客もそれなりにいる

そんな駅前でリムジンから降りてきたのはタキシード姿の蓮

蓮はバラのアレンジメントが入ったかごを大事そうに抱えて
少し緊張しているような表情で改札口の方へと歩いて行く姿は
かなり注目を集めているが電車が到着し
改札口から吐き出されくる乗客を見つめる蓮の横顔は真剣そのもので
あいつもこんな顔が出来るんだと
初めて見るその姿が少しだけ普段の蓮よりも逞しく見えた

画面の中の蓮は身動ぎもせず
改札の向こうを見つめていたが
やがて蓮の顔が笑顔に変わり
改札を抜け蓮の前で立ち止まったのは
蓮の初恋の相手

今日はワンピース姿で蓮の元まで来た初恋の相手は
蓮と目線を合わせるように少し膝を曲げ言葉を交わしている

二言三言会話を交わしていた二人だったが
蓮が手に持っていたバラのアレンジメントを
女に手渡すと二人は手を繋いだままリムジンに乗り込んだ

ところで動画は終了した


「凄い!蓮、ちゃんとエスコート出来てたね!?
エラい!エラい!」

「プッ!蓮、すっごく緊張してたじゃん!」

「蓮のあんな真剣な顔初めて見た!」


いつの間に集まって来て動画に見入っていたつくし達が
口々に話し始める

「ねぇ、パパ?
今の人が蓮の初恋の人なの?」

初めて見る蓮の初恋の相手に興味津々の紬

「あぁ」

「ふぅ〜ん、けっこう可愛いじゃん。
まぁ、私の方が可愛いけどね」

妙な所で負けず嫌いを発揮してくる紬

「パパもそう思うでしょ?」

「あぁ、パパにとっては紬は世界で一番可愛いぞ」

「でしょ、ありがと。
パパにもチョコあげるね」

「おぅ!でもパパだけでいいぞ!
類には渡すなよ!」

余計な一言だと自覚しつつも
口をついて出た言葉に目を細めながら

「それ、ありえないから!」

と強い口調でそう言った紬は

“私も着替えてくる!”とリビングから出て行ってしまった










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kirakira
Posted bykirakira

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