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月夜に 121

おはようございます。🎵お引っ越しです。🎶
それではどうぞ~✴




更新情報です。
23日(金)『月夜に‥』122
24日(土)『月夜に‥』123
25日(日)『月夜に‥』124
26日(月)『月夜に‥』125
27日(火)『月夜に‥』126

朝7時に予約投稿しております。
お時間のある時にでもお楽しみくださいませ。💕




私信です
☆様
こんばんは。🎵
コメントありがとうございます。😆
返事が遅くなってごめんなさいm(__)m
次はつむちゃんです❗(笑)
司パパの怒りは分かるのですがつむちゃんにとっては
類君は初恋の相手で王子様なので‥💕(笑)











ロスへ行くために徹夜で仕事を片付け、朝一番でジェットに飛び乗った

逸る気持ちを抑えつけ空港から迎えの車に乗り込む

空港から姉ちゃんの屋敷へは30分程

慌てて出迎えに出てきたメイドを無視してタマを呼ぶが

タマの野郎!

俺の大声にも全く動じることなくゆったりとした動作で出てきやがる!!

「タマ!!」

「あら、坊ちゃん、お早いご到着で」

そんな事どうでもいいだろうが!

「櫻と雛は何処だ?!」

「騒々しいですね。
 そんなに大きな声を出していただかなくても十分、聞こえておりますよ」

「いいから聞かれたことに答えろよ!」

「お二人は南側の一番奥のゲストルームにいらっしゃいますよ」

何処の部屋かだけを聞くと自然と足が動いていた
タマがまだ後ろから何か言っていたが耳には入っていなかった

このドアの向こうに二人が居ると思ったら
やっぱり逸る気持ちを抑えることなんて出来ず

思わずノックもせずにドアを開けて部屋へと飛び込み
視界に入ってきた物にその場で固まってしまった

部屋に飛び込んでまず目に入ってきたのは櫻の真っ白な背中

櫻の方は突然、出現した俺に大きな瞳をこれでもかってぐらい見開いたまま
驚きで声も出せずに固まっている

櫻は上半身は何も身につけてなくて
髪もアップにしているから
首筋から背中、腰の低い位置まで素肌が見えている

真っ白で柔らかそうな素肌でうつ伏せに寝転がって腕を枕代わりに
顔の下にしているため押しつぶされた胸のふくらみが
脇のすぐ下からはみ出している
妙に艶かしいその姿に理性がぶっ飛びそうになる

いや・・すでにぶっ飛んでしまっている!

櫻の元へと歩み寄ろうと一歩踏み出しかけたその時
足に何かが引っ掛かり思わず前につんのめりそうになった

「ウォッ!!」

すんでの所で無様に転ぶのだけは回避出来たのが
足にはまだ何か引っ掛かったまま

下を見ると俺の足には杖の先が引っ掛かっていた

「坊ちゃん、何時から女性の部屋にノックもせずに入るような
 礼儀知らずになったんですか」

そうだった

「あ、あぁ・・わりぃ・・」

俺はバツの悪さを隠すために素っ気無く返事を返しただけで
視線は目の前の櫻の背中に置いたまま
綺麗な背中の誘惑には勝てなかった

櫻の元までゆっくりと歩み寄りむき出しになったままの背中に口唇を寄せた
途端に櫻の身体が真っ赤に染まる

変わんねぇーな

こんなところも

「・・ちょ、ちょっと何してんのよ!?バカ!!」

慌てて抗議の声を上げている櫻は無視して隣へと視線を移すと

ハァ~・・・

気持ち良さそうな顔で雛が眠ってやがる

「お前、まだ終わんねぇーのか?」

「えっ?・・あっ、もうすぐ終わると思うけど・・?」

「じゃあ先に雛連れて行くぞ!
 俺は昼めし喰ってねぇーから腹減ってんだ、軽くでいいから何か用意してくれよ」

「あっ・・うん、分かった」

雛を抱き上げて部屋を出て行こうとした時、櫻の声が追いかけてきた

「ねぇ、雛の洋服着替えさせてね。
 それからそろそろ起こしてこのままだと夜寝なくて大変だから。
 あっ!その子、無理やり起こすと機嫌が悪くて大変だから気をつけてね」

「俺がすんのかよ?」

「当たり前でしょ。あなたがパパなんだから!
 頑張ってねぇ~」

頑張ってねぇ~なんてヒラヒラと手だけを俺に向かって振ってやがる

「な、何かねぇーのかよ?こいつの機嫌が悪くなんねぇ方法?」

「う~ん、おやつだって言ったら少しはマシかも?」

「・・食いもんかよ・・」

「何でもいいからお願いね」

櫻の声に追い立てられるように部屋を出たけど

「坊ちゃん、お顔が緩んでますよ」

「うるせぇーぞ!タマ!
 俺の事より雛の着替え持って来い!」

「はい、はい」

タマは最近ではいちいち俺をからかいやがる!

まぁ・・顔が緩んでんのは認めっけどよ

何度か眠ってしまった雛を抱いた事があるけど
その度に思うことは起きている時の元気の良さからは
想像もつかない程軽く小さな身体
今はしっかりと閉じられている瞼の下にある母親譲りの大きな瞳も

俺の事をパパと呼んでくれる小さな口も
俺に似てクセのある髪も
雛の全てが愛おしく感じる

櫻を好きだと自覚した時とは違う心の熱さが
雛を見ていると湧き上がってくる

その熱は妙な安心感を伴って俺の心だけじゃなく
身体全体を暖めてくれる

櫻に言われたとおり雛を着替えさせようとするのだが
なかなか上手くいかない

結局はタマに手伝ってもらい

・・って最後にはほとんどタマ任せで俺は見ていただけだったが

なんとか着替えさせることは出来た

着替えさせている途中で目を覚ました雛は予想以上に機嫌が悪く手ごわい

なんとか宥めようとするのだが何を言ってもダメで
"ヤダ!!"の一点張りで抱き上げている俺の腕の中から逃れようともがいている

仕方なく床に降ろすと今度は何で降ろしたと言わんばかりの表情で
床に座り込み泣きながら俺の足を蹴っている

ハァ~・・こんな時はどうすりゃいいんだ?

雛、お前はどうして欲しいんだよ?

・・って、きっとこいつも分かんねぇーんだろうな

オロオロしている俺を見てタマが笑ってやがるのがムカつくけど
とりあえず雛の機嫌を何とかしねぇーとな

もう一度、雛を抱き上げソファーに座り
自分と向き合いように膝に座らせ腕の中に納めてしまい
まだ泣いている雛の背中をゆっくりと撫でる

背中を撫でていると泣いていた雛も落ち着いてきたのか
泣き止み俺の顔を見上げている

雛が泣き止んだのを見届けるとタマがそっと部屋を出て行った

「パパ?」

「ん?どうした?もう大丈夫か?」

「ママは?」

「ママはまだエステしてもらってる。
 おやつ食べてもいいって言ってたぞ」

「ほんと?」

「あぁ、食べるか?」

「うん、食べる!」

「そっか、じゃあママも呼びに行くか?」

「うん」








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kirakira
Posted bykirakira

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