月夜に 123
おはようございます。🎵
お引っ越しです。🎶
それではどうぞ~✴
ハァ~・・
どうしてタメ息なんてついてるかって?
原因は今私の目の前にあるコレ
さっき椿お姉さんから届けられた
今夜のパーティの為に用意してくれたドレスなんだけどね
"櫻ちゃんの為に選んだドレスなのよ。
是非、今夜のパーティはこれを着て出席してちょうだいね!"
と満面の笑みで手渡されたドレスは
有名デザイナーさんの一点物ですごく素敵
真っ黒なシルク素材でデザイン自体はシンプルなんだけど
お尻が見えそうなぐらい背中が開いてるし肩紐は細くて心細いし
前だって胸元が強調されちゃってて
そりゃ・・雛を出産直後だったら胸だってそれなりにあったけど
今はすっかり元通りの大きさに戻っちゃってるんだもの
似合わない・・
絶対に私には似合わない!
きっと椿お姉さんや静さんが着ればすっごくセクシーで素敵なんだろうけど私じゃ無理だ!
だけどいつまでもタメ息をつきながらドレスを眺めているわけにもいかない
さっきから私の着替えを手伝うために部屋に入って来たメイドさんの視線が痛い
そろそろ時間切れ
本当に仕度始めなきゃ!
着替えを済ませメイクをしてもらっているとノックの音と共に道明寺が入って来た
長い足で私の半分ぐらいの歩数で私の座る鏡の前まで辿りついた彼は
私の後ろに立ち鏡越しに私を睨んでいる
どうして睨まれなきゃいけないわけ?
「お、おまえ・・」
「なによ?似合わないのは私が一番自覚してるんだから
それ以上言わないでよ!」
「ハァ~・・逆だよバーカ!」
「えっ・・?」
そう言って少しだけ顔を赤く染めた道明寺は
少し前屈みになると私の首筋にキスを落とし始めた
耳のすぐ後ろから彼の声が聞こえる
鼓膜に直接響いてくる彼の声
「すんげぇ・・似合ってる・・押し倒してぇ・・」
その言葉に思わず座っていた椅子から飛び退いた私
「バーカ!本気にすんな!」
「もう!バカバカ言わないでよ!」
咄嗟に手元にあったクッションを掴み彼へと投げつけたけど
あっさりとかわされ逆に腕を掴まれ彼へと引き寄せられる
トンと彼の胸に軽く私の頬がぶつかり
あっさりと彼の腕の中に閉じ込められて動けない・・
「ちょ、ちょっと離してよ・・」
「ヤダね」
「・・ね、ねぇ・・何か用があって来たんじゃないの・・?」
「あぁ・・お前、手出してみろ」
「じゃあ・・離してよ」
離してよの言葉に彼は少しだけ身体の位置を変えただけで
自由になった私の左手を掴むとジャケットのポケットから取り出した
指輪を薬指にはめてしまった・・
へっ・・・?
思わず見比べてしまう自分の左手と彼の顔
「それパーティの間は絶対に外すなよ!」
「ど、どうして・・?」
「いいから付けてろ!」
「ねぇ・・指変えちゃダメ?」
「ダメだ!パーティの間中、俺がずっと側にいる事はできねぇーから他の男が寄ってこねぇーよう男除けだ!
ぜってぇ外すなよ!それから他の男に色目使うんじゃねぇーぞ!分かったな!」
「何よそれ・・?」
「本当は正式に結婚するまでお前を何処に出したくねぇーけど
そういうわけにもいかねぇーだろ?だからせめて婚約者として紹介してぇーけど・・
まだ親父やババァに報告してねぇーし・・とにかく変な男が寄ってこねぇーようにそれ付けてろ!」
言いたい事だけ言うと私が反論する前にさっさと部屋を出て行ってしまった彼
彼の言いたい事は分かったんだけど
う~ん・・
きっと昔の彼だったら私の意見も立場も考えないで行動してたと思うんだけど
これでも彼は彼なりに私の立場だとか考えてくれてるって事よね・・・?
指輪の位置が少し気になるけど
今夜だけはこのままで・・

応援ありがとうございます。
お引っ越しです。🎶
それではどうぞ~✴
ハァ~・・
どうしてタメ息なんてついてるかって?
原因は今私の目の前にあるコレ
さっき椿お姉さんから届けられた
今夜のパーティの為に用意してくれたドレスなんだけどね
"櫻ちゃんの為に選んだドレスなのよ。
是非、今夜のパーティはこれを着て出席してちょうだいね!"
と満面の笑みで手渡されたドレスは
有名デザイナーさんの一点物ですごく素敵
真っ黒なシルク素材でデザイン自体はシンプルなんだけど
お尻が見えそうなぐらい背中が開いてるし肩紐は細くて心細いし
前だって胸元が強調されちゃってて
そりゃ・・雛を出産直後だったら胸だってそれなりにあったけど
今はすっかり元通りの大きさに戻っちゃってるんだもの
似合わない・・
絶対に私には似合わない!
きっと椿お姉さんや静さんが着ればすっごくセクシーで素敵なんだろうけど私じゃ無理だ!
だけどいつまでもタメ息をつきながらドレスを眺めているわけにもいかない
さっきから私の着替えを手伝うために部屋に入って来たメイドさんの視線が痛い
そろそろ時間切れ
本当に仕度始めなきゃ!
着替えを済ませメイクをしてもらっているとノックの音と共に道明寺が入って来た
長い足で私の半分ぐらいの歩数で私の座る鏡の前まで辿りついた彼は
私の後ろに立ち鏡越しに私を睨んでいる
どうして睨まれなきゃいけないわけ?
「お、おまえ・・」
「なによ?似合わないのは私が一番自覚してるんだから
それ以上言わないでよ!」
「ハァ~・・逆だよバーカ!」
「えっ・・?」
そう言って少しだけ顔を赤く染めた道明寺は
少し前屈みになると私の首筋にキスを落とし始めた
耳のすぐ後ろから彼の声が聞こえる
鼓膜に直接響いてくる彼の声
「すんげぇ・・似合ってる・・押し倒してぇ・・」
その言葉に思わず座っていた椅子から飛び退いた私
「バーカ!本気にすんな!」
「もう!バカバカ言わないでよ!」
咄嗟に手元にあったクッションを掴み彼へと投げつけたけど
あっさりとかわされ逆に腕を掴まれ彼へと引き寄せられる
トンと彼の胸に軽く私の頬がぶつかり
あっさりと彼の腕の中に閉じ込められて動けない・・
「ちょ、ちょっと離してよ・・」
「ヤダね」
「・・ね、ねぇ・・何か用があって来たんじゃないの・・?」
「あぁ・・お前、手出してみろ」
「じゃあ・・離してよ」
離してよの言葉に彼は少しだけ身体の位置を変えただけで
自由になった私の左手を掴むとジャケットのポケットから取り出した
指輪を薬指にはめてしまった・・
へっ・・・?
思わず見比べてしまう自分の左手と彼の顔
「それパーティの間は絶対に外すなよ!」
「ど、どうして・・?」
「いいから付けてろ!」
「ねぇ・・指変えちゃダメ?」
「ダメだ!パーティの間中、俺がずっと側にいる事はできねぇーから他の男が寄ってこねぇーよう男除けだ!
ぜってぇ外すなよ!それから他の男に色目使うんじゃねぇーぞ!分かったな!」
「何よそれ・・?」
「本当は正式に結婚するまでお前を何処に出したくねぇーけど
そういうわけにもいかねぇーだろ?だからせめて婚約者として紹介してぇーけど・・
まだ親父やババァに報告してねぇーし・・とにかく変な男が寄ってこねぇーようにそれ付けてろ!」
言いたい事だけ言うと私が反論する前にさっさと部屋を出て行ってしまった彼
彼の言いたい事は分かったんだけど
う~ん・・
きっと昔の彼だったら私の意見も立場も考えないで行動してたと思うんだけど
これでも彼は彼なりに私の立場だとか考えてくれてるって事よね・・・?
指輪の位置が少し気になるけど
今夜だけはこのままで・・

応援ありがとうございます。
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