月夜に 132
おはようございます。♪
お引越しです。❤
それではどうぞ~☀
花沢類と会ってから3ヶ月
あれ以来、私はパリで忙しい日々を過ごしながらも
充実した毎日を送っている
未来の選択はまだ出来ていないけれど
今は焦る事なく子育てと学校に仕事と
自分のするべき事を一生懸命こなしている
雛はいい子だし学校もなんとか卒業出来るメドも立ち
仕事の方もロスに出したお店は好評で
アメリカ国内に新たに4店舗をOPENさせる事も決まっている
パリは今、冬真っ只中
緯度が高いパリの寒さは厳しい
クリスマスも過ぎ新年を迎え
やっとパリの街が落ち着きを取り戻し頃
週末の朝早くから雛が私の部屋と自分の部屋を行ったり着たりで落ち着かない
最近のあきらは出張が続いていて
お屋敷には私と雛の二人だけの事が多い
朝早くからソワソワした風で落ち着かない彼女に降参して
睡眠を諦めソワソワの原因を尋ねてみた
「こんなに朝早くからどうしたの?
今日は何かあるの?」
私に何か言いたそうにしていたのに
いざとなると下を向きモジモジと少し言いにくそうにしている彼女
「何かあるなら正直に話してみて」
「あのね…NYに行きたいの…」
「NYに?どうして?」
「NYのパパがお誕生日なんだって、
だから雛ねNYのパパにプレゼント渡したいの」
「そ、そう…だったの…」
道明寺の誕生日…
雛に言われるまですっかり忘れていた
確かに今月末は彼の誕生日よね…
だけど…
「雛?プレゼントを渡したいのは分かったけど
NYって外国なのよ。飛行機に乗って何時間も掛かる遠い所だから
郵便屋さんに持って行ってもらうじゃダメかしら?」
「ダメだよ~!
お誕生日だからちゃんとおめでとうって言ってプレゼント渡さなきゃダメなんだもの!」
いつからそんな決まりが出来たのかしら…?
とにかく彼女はNYに行く気満々で
ここで私がダメだなんてはねつけたら
きっと彼女の事だから機嫌が悪くなり
周りの迷惑だとか時差だとか考えずにお父様方に
NYに行けるまで電話を掛けまくるに違いない
周囲に迷惑をかけずになんとかNY行きを諦めてもらう方法ってないかしら?
「あのね雛ちゃん?さっきも言ったけどNYって飛行機に乗って行かなきゃ行けない場所なの。
飛行機だって飛ぶ時間が決まってるから行きたいと思ってもすぐには行けないの」
「大丈夫だよママ!マリアも飛行機に乗らなきゃダメだって言ったから
飛行機の時間を教えてもらったの!
え~っとね…」
マリアとは彼女が生まれた時から世話をしてくれているお手伝いさんで
雛はそのマリアにフライト時刻まで調べてもらっていた
え~っとね…と言いながら雛がポケットから取り出した小さな紙にはパリからNY行きのフライト時刻が書かれていた
「ママ?今からだとこれには乗れると思うの」
そう言いながら彼女が指さしたのはお昼過ぎのフライト
確かに乗れるかもしれないけど…
「ねぇ~ママ~お願い~」
こんな時だけ可愛いらしくお願いしてくる雛
だけど…
思いつきでNYなんて無理!
「やっぱりダメよ雛ちゃん」
「ダメじゃないよ!
雛はNYのパパにおめでとうって言いたいの!」
”NYのパパもお誕生日に一人ぼっちじゃ淋しいし
雛がおめでとうって言ってあげたら喜ぶと思うの”
なんて…
おませな言葉を続けられてとうとうダメだって言えなくなってしまった
きっと道明寺は雛に会えるならどんな大切な用件だってすっぽかしちゃうだろうし
私だって雛の優しい気持ちに応えてあげたいと思うけど
いきなりNYになんて出かけてしまっていいのかしら…?
せめてあきらにはちゃんと言ってからの方がいいわよね…?
そう考えドイツに出張中のあきらに連絡を入れた
彼は今、視察に出掛ける為にホテルで車を待っている所だと言っていた
私が雛がNYに行きたがっていると伝えると雛に代わってくれと言われ
彼女に電話を手渡すと雛は必死であきらにどうしてもNYに行きたいと訴えている
電話の向こうのあきらは日を改めてちゃんと準備をしてからと諭しているようだったけれど
思いついたら自分の意見を絶対に変えない頑固者の雛に押し切られてしまったようで
雛から電話を代わると飛行機のチケットとホテルの手配はこちらでしておくから
準備して急いで空港に向かうように言われた
「忙しいのにごめんね」
「いいや、大丈夫だよ。
それより雛と楽しんでおいで」
「分かった」
「気をつけてな」
「うん、ありがとう」
こうして雛のご希望通り急遽NY行きが決まってしまった
飛行機やホテルの手配はあきらがしてくれたけれど
肝心の道明寺には何も言っていない
出掛け際に道明寺に行く事だけでも伝えようとすると横から雛が
”内緒で行ってびっくりさせるから電話しちゃダメ!”
と私から携帯を奪い取ってしまい
結局、NYに着くまで雛が携帯を返してくれなくて
道明寺に連絡出来ないままNYに来てしまった…

応援ありがとうございます。
お引越しです。❤
それではどうぞ~☀
花沢類と会ってから3ヶ月
あれ以来、私はパリで忙しい日々を過ごしながらも
充実した毎日を送っている
未来の選択はまだ出来ていないけれど
今は焦る事なく子育てと学校に仕事と
自分のするべき事を一生懸命こなしている
雛はいい子だし学校もなんとか卒業出来るメドも立ち
仕事の方もロスに出したお店は好評で
アメリカ国内に新たに4店舗をOPENさせる事も決まっている
パリは今、冬真っ只中
緯度が高いパリの寒さは厳しい
クリスマスも過ぎ新年を迎え
やっとパリの街が落ち着きを取り戻し頃
週末の朝早くから雛が私の部屋と自分の部屋を行ったり着たりで落ち着かない
最近のあきらは出張が続いていて
お屋敷には私と雛の二人だけの事が多い
朝早くからソワソワした風で落ち着かない彼女に降参して
睡眠を諦めソワソワの原因を尋ねてみた
「こんなに朝早くからどうしたの?
今日は何かあるの?」
私に何か言いたそうにしていたのに
いざとなると下を向きモジモジと少し言いにくそうにしている彼女
「何かあるなら正直に話してみて」
「あのね…NYに行きたいの…」
「NYに?どうして?」
「NYのパパがお誕生日なんだって、
だから雛ねNYのパパにプレゼント渡したいの」
「そ、そう…だったの…」
道明寺の誕生日…
雛に言われるまですっかり忘れていた
確かに今月末は彼の誕生日よね…
だけど…
「雛?プレゼントを渡したいのは分かったけど
NYって外国なのよ。飛行機に乗って何時間も掛かる遠い所だから
郵便屋さんに持って行ってもらうじゃダメかしら?」
「ダメだよ~!
お誕生日だからちゃんとおめでとうって言ってプレゼント渡さなきゃダメなんだもの!」
いつからそんな決まりが出来たのかしら…?
とにかく彼女はNYに行く気満々で
ここで私がダメだなんてはねつけたら
きっと彼女の事だから機嫌が悪くなり
周りの迷惑だとか時差だとか考えずにお父様方に
NYに行けるまで電話を掛けまくるに違いない
周囲に迷惑をかけずになんとかNY行きを諦めてもらう方法ってないかしら?
「あのね雛ちゃん?さっきも言ったけどNYって飛行機に乗って行かなきゃ行けない場所なの。
飛行機だって飛ぶ時間が決まってるから行きたいと思ってもすぐには行けないの」
「大丈夫だよママ!マリアも飛行機に乗らなきゃダメだって言ったから
飛行機の時間を教えてもらったの!
え~っとね…」
マリアとは彼女が生まれた時から世話をしてくれているお手伝いさんで
雛はそのマリアにフライト時刻まで調べてもらっていた
え~っとね…と言いながら雛がポケットから取り出した小さな紙にはパリからNY行きのフライト時刻が書かれていた
「ママ?今からだとこれには乗れると思うの」
そう言いながら彼女が指さしたのはお昼過ぎのフライト
確かに乗れるかもしれないけど…
「ねぇ~ママ~お願い~」
こんな時だけ可愛いらしくお願いしてくる雛
だけど…
思いつきでNYなんて無理!
「やっぱりダメよ雛ちゃん」
「ダメじゃないよ!
雛はNYのパパにおめでとうって言いたいの!」
”NYのパパもお誕生日に一人ぼっちじゃ淋しいし
雛がおめでとうって言ってあげたら喜ぶと思うの”
なんて…
おませな言葉を続けられてとうとうダメだって言えなくなってしまった
きっと道明寺は雛に会えるならどんな大切な用件だってすっぽかしちゃうだろうし
私だって雛の優しい気持ちに応えてあげたいと思うけど
いきなりNYになんて出かけてしまっていいのかしら…?
せめてあきらにはちゃんと言ってからの方がいいわよね…?
そう考えドイツに出張中のあきらに連絡を入れた
彼は今、視察に出掛ける為にホテルで車を待っている所だと言っていた
私が雛がNYに行きたがっていると伝えると雛に代わってくれと言われ
彼女に電話を手渡すと雛は必死であきらにどうしてもNYに行きたいと訴えている
電話の向こうのあきらは日を改めてちゃんと準備をしてからと諭しているようだったけれど
思いついたら自分の意見を絶対に変えない頑固者の雛に押し切られてしまったようで
雛から電話を代わると飛行機のチケットとホテルの手配はこちらでしておくから
準備して急いで空港に向かうように言われた
「忙しいのにごめんね」
「いいや、大丈夫だよ。
それより雛と楽しんでおいで」
「分かった」
「気をつけてな」
「うん、ありがとう」
こうして雛のご希望通り急遽NY行きが決まってしまった
飛行機やホテルの手配はあきらがしてくれたけれど
肝心の道明寺には何も言っていない
出掛け際に道明寺に行く事だけでも伝えようとすると横から雛が
”内緒で行ってびっくりさせるから電話しちゃダメ!”
と私から携帯を奪い取ってしまい
結局、NYに着くまで雛が携帯を返してくれなくて
道明寺に連絡出来ないままNYに来てしまった…

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